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「知り合いの社長が『稼ぎたかったら、ジムで筋力トレーニングをしろ』と言います。理由を訊いてもニヤニヤするだけで教えてくれません。僕はからかわれているのでしょうか?」
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おそらく、からかわれているわけではないと思います。
たしかに筋力トレーニングが即おカネになることは、まずないでしょう。重いバーベルをたとえ1万回挙げても、現金収入にはなりませんね(笑)。
けれども、いわゆる「起業家」には筋トレやマラソン、トライアスロンなどの愛好者が少なくないのも事実です。たとえば、一時は「勝ち組
」の代表と見なされていた堀江貴文(ホリエモン)氏も某有名ジムでトレーニングを行なっていました(現在の事情はよく分かりませんが)。
「起業」というのは一見華やかなようではありますが、その実たいへんに過酷なものです。一説には、会社は興《おこ》したものの10年以内に撤退するケースが約9割、20年間もつ会社は1パーセント程度に過ぎないとも言われます。
そのような厳しい世界で生き残ってゆくためには「何があってもへこたれない猛々《たけだけ》しい心」が必要となります。20世紀最大の経済学者ジョン・メイナード・ケインズのいう「アニマル・スピリット
」です。筋力トレーニングは筋肉を鍛えるだけでなく、この「猛々しい心=アニマル・スピリット」を養うのにも適しています。
たとえ絶体絶命の窮地に陥ったとしても、誰かが助けてくれるわけではない起業家のあいだで筋力トレーニングが好まれるのも、いたって合理的な理由があるというわけです。また、あらゆるビジネスでは「営業」がきわめて重要な要素となりますが、筋トレで鍛えた人には「営業力」の高い人が多いのも事実です。筋トレを行なうことにより自信が身につき、クライアントからの信頼度が増すという作用があるように思います。
ところで先日、知り合いの社長さん(三十代・男性)から面白いことを聞きました。その社長さんも「某有名ジム」の会員で、熱心なウエイトトレーニーですが、彼がなぜ筋トレを続けているのか、その秘密を教えてくれるというのです。
「《筋トレ》は《金取れ》、つまりおカネ儲けに通じるのです」
これを聞いたときは、てっきり冗談かと思いましたが、社長は完全に本気でした。「それくらいの執着心がなければ、人並み以上のカネは稼げませんよ
」と諭《さと》されてしまいました。確かにそうかもしれませんね。納得しました。
(SATO、喜八 2007-03-03、改訂2007-04-25)
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