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2004年10月29日
『安心のファシズム』斉藤貴男より引用
世の中には本人の努力だけではどうにもならないことがいくらでもある。持って生まれた体質や生活環境は本人の責任ではない。物心がついたら両親がいなくて孤児院で育った子どもと、権力を代々世襲してきた政治家や官僚の家柄に生まれた子どもとを、そのままの条件でヨーイドンと競争させることは、百メートル走で一方をさらに百メートル後ろから、他方をゴールまであと一メートルの地点から、それぞれスタートさせることにも等しい。その結果をさらに自己責任で割り切り、「勝ち組」と「負け組」に選別していくなら、そんなものは競争社会でもなんでもない。理不尽で不公正きわまりないイカサマ社会でしかありはしないのである。『安心のファシズム』斉藤貴男、岩波新書(2004)より引用。
投稿者 kihachin : 2004年10月29日 21:14