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2004年12月15日

『デモクラシーの冒険』

デモクラシーの冒険姜尚中、テッサ・モーリス-スズキ(Tessa Morris-Suzuki)、集英社新書(2004)。
姜尚中(カン サンジュン、東京大学教授)さんとテッサ・モーリス-スズキ(オーストラリア国立大学教授)さんの対談集です。本書を読むことで無知無教養な私(喜八)は大いに勉強させてもらいました。WEB を通じて、おふたりに感謝の意を表します。

デモクラシーは西欧世界の独占物だという意識を強くもちすぎると、非常に倒錯的な暴力性を発動する危険が高まってしまいます。その兆候はもう、アメリカに顕著に現れていますね。「われわれは、あなたに民主的になってもらいたい。もしもならなかったら、殺す」と(笑)。
すべての人間は、外国人である。

引用は両方ともテッサ・モーリス-スズキさんの発言です。個人的には「テッサさんは現在地球上にいる総ての者の中で、もっとも智慧のある人たちのひとりではないか?」と思っています。

『デモクラシーの冒険』の巻末には「みんなでつくるデモクラシー・マニフェスト」というページがあります。

  1. もっとも不利益をこうむる者が、もっとも発言力をもつ。
  2. デモクラシーは、自宅から始める。
  3. すべての人間は、外国人である。
  4. すべての人間は、世間に迷惑をかける権利もある。
  5. すべての人間は、権力による抑圧に抗するために、失敗を恐れずに行動する権利がある。
  6.  
  7.  
  8.  
  9.  
  10. すべての人間は、自分たちの暮らしをより良い方向に変えられるボタンをもつ。

さらに「マニフェストの6~9の空白は、本書を読まれた方々が、自分自身の言葉で埋めていただけないでしょうか。多くのアイデアが集まって、上記の10項目に収まらず、ぜんぶで100項目にも200項目にもなることを望みます。是非ともチャレンジしてみてください」と呼びかけられています。私もボチボチ考えてゆくことにします。


参考ページ


投稿者 kihachin : 2004年12月15日 21:16

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コメント

引用されている「みんなでつくるマニフェスト」は面白い試みですが、いざ考えるとなかなか出てこないのは頭が硬いせいでしょうか・・・。
「すべての人間は失敗から学ぶ権利を持つ」
はどうでしょう。

著者の二人のことは知りませんでしたが、「イラク戦争以後の民主主義入門書」という帯だけあって、新しい視点がたくさんあると感じました。

投稿者 ASAO : 2005年05月17日 00:10

ASAO さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

> 「すべての人間は失敗から学ぶ権利を持つ」
> はどうでしょう。

すごくいいですね。
私もいくつか考えたのですが、なんだかショボイ気がしてブログにアップできませんでした。
反省して、ボチボチ記事にしていこうと考えています。

> 著者の二人のことは知りませんでしたが、「イラク戦争以後の民主主義入門書」という帯だけあって、新しい視点がたくさんあると感じました。

テッサ・モーリス-スズキさんと姜尚中さんは「非常に知恵のある方」だと思っています。
単に「頭がいい」のではなく「知恵がある」という印象です。
「どう違うのか?」と問われたら、頭の悪い私にはなかなか説明できませんけれど。(^_^;)

また姜尚中さんの「東北アジア共同の家」は、人間が生み出した最も美しい政治思想のひとつだと思っています。

投稿者 喜八 : 2005年05月17日 15:10

喜八様
始めまして。
少々マト外れなところから書き出す失礼をお許しください。

morris博 氏の一連の作品から、糸をたどってゆくうちにこのサイトにたどり着いたものです。
同氏の作品は以前から「読んでみようかなぁ」と思いながら、
「でもま、バクチの話だし、ま、いいか」
なんて偏見で、文字通り「境界」を自作して読まずに今まで過ごしてしまいました。
それが、数日前に、彼の闊達たる筆の運び、その視点にハマって以来、一日一冊読破状態です。気がつけばもうあと数冊を残すのみ。
まもなく自分を襲うであろう「モリス」禁断症状におびえております。
同時に「ナショナリズム」や「ファンダメンタリズム」に対するクリアな視点を持った本を、もっと読みたい、読み続けたい!
でもナニから読み始めればいいの?
と、カシコクもない頭を悩ませておりました。

今回、喜八さんのサイトにたどり着いたのは幸い。
さっそく書店に駆け込んで、読んでみたいと思います。
ありがとうございました。

投稿者 kawai : 2005年07月21日 07:10

kawai さん、はじめまして。
「森巣博」さんで検索して来られたのですか!

私が森巣さんのことを知ったのは網野善彦さんの『日本とは何か』だったと思います。
講談社の「日本の歴史」シリーズの第00巻です。

> まもなく自分を襲うであろう「モリス」禁断症状におびえております。

それでは、おせっかいとは思いますが、お勧めの本を・・・。

・テッサ・モーリス-スズキさんの著書すべて。
・網野善彦さんの『日本とは何か』
・上野千鶴子さんの『ナショナリズムとジェンダー』
・小熊英二さんの『民主と愛国』

ところで、森巣博さんの『無境界家族』の書評を書いた後、ご本人にメールで、その旨お知らせしました。
すると、丁寧なお返事を頂きました。
森巣さんはナイスガイでした!

投稿者 喜八 : 2005年07月21日 20:58

さっそくのご返事ありがとうございます。
いやこの場合はトラックバックというのですか?どうもネットのことはよくわかりません…なさけなや。
アドバイスありがとうございます。
参考にさせていただきます。
さて、きょう書店に赴いたのですが、購入したのは結局、
『ナショナリズムの克服』となってしまいました。
まずはこれを楽しみつつ読み終えてから。
これから数日旅先が続くので、しばらくはゆっくり本を読む時間が減りそうです。私にとってデモクラシーは、遠いですね。

投稿者 kawai : 2005年07月22日 00:42

kawai さん、こんばんは。

先の返信では書き忘れましたが、『ナショナリズムの克服』も素晴らしい本だと思っています。
私は既に何度か読み直しています。

> いやこの場合はトラックバックというのですか?

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投稿者 喜八 : 2005年07月22日 20:15