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2005年02月08日

モンゴル式礼儀作法

大相撲の横綱朝青龍。強いですね。「やはりチンギス・ハーンの末裔だからかな?」なんて、いささかピント外れに感嘆したりもします(その理屈でいえば源義経の末裔である日本人はすべからく武道に達していなければなりません(笑))。

朝青龍を見ていて気づくのは「曇りのなさ」です。本場所の土俵に上がる直前、すべての力士はそれぞれに気合を高めてゆくのだと思いますが、そのとき朝青龍が発する「気」には曇りがありません。

対して、大事な局面で星を落としてしまうことの多い力士たちの「気」は快晴とはいえないように感じます。・・・というのは武道・格闘技のシロウトの私(喜八)が勘で言っていることですから、適当に受け流しておいてください。

ところで横綱の母国モンゴルの礼儀作法について興味深い文章を読みました。オウム真理教を描いたドキュメンタリー映画『A』『A2』の監督森達也さんのエッセイ集『世界が完全に思考停止する前に』角川書店(2004)の「まえがき」です。

森達也さんによると、モンゴルでは「うっかり誰かの足を踏んだり、ぶつかったり」したとき、モンゴル人たちは必ず即座に手をとりあい、たとえ見知らぬ者同士であっても手を握り合いながら互いに詫びるのだそうです。

遊牧民の男たちは、懐中にナイフをしのばせていることが多い。些細な言い争いが、取り返しのつかない結末にエスカレートすることを、彼らは身をもって知っている。すべてが終わってから、天を仰いで後悔する結末になることを、彼らは何度も経験してきた。人はそれほど賢くない。彼らはそれを骨身に沁みて知っている。だからこそ、こんな習慣が定着したのだろう(『世界が完全に思考停止する前に』より引用)

私の個人的見聞の範疇で言っても、他の人間と争うことの怖さを熟知している人ほど、自然に礼儀正しさを身につけていることが多いようです。逆に日常のさまざまな場面で(気軽に)無礼な態度をとってしまう人を目にすると「彼(彼女)は人生において本気で他者と闘争した経験がないのかもしれないな」なんて思ったりもします。


投稿者 kihachin : 2005年02月08日 21:41

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世界が完全に思考停止する前に森達也著出版社 角川書店発売日 2004.10価格 [続きを読む]

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コメント

トラックバック、ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。

投稿者 yo-yo : 2005年02月09日 11:55

なんとなくわかります。
武道をしていても、強くなればなるほど礼儀正しくなるような気がします(^^;。
私も空手で3級を取った後、館長先生に
「入門レベルの人を蹴る時は加減して」
と言われました。
ましてや一般人を相手にする場合は、そもそも蹴ってはいけないという事になります。
うわー(笑)。
喧嘩を売られても、おちおち、買えないのです!

投稿者 とら : 2005年02月09日 18:56

yo-yo さん、こんばんは。
近いうちにまたトラックバックを送らせてもらうと思います。
以後よろしくお願いします。

投稿者 喜八 : 2005年02月09日 20:41

とらさん、こんばんは。

> 武道をしていても、強くなればなるほど礼儀正しくなるような気がします(^^;。

同様に感じています。
もっとも私は武道には無縁ですが・・・。(^_^;)
同じジムにフルコンタクト空手や総合格闘技の有段者が自主トレに来ていますが、実力者ほど腰が低くて親切なのです。
「格好いいな~」と思いますね(笑)。

投稿者 喜八 : 2005年02月09日 20:43

トラックバック、ありがとうございました。
ブログのシステムがよくわからず、マヌケなタイムラグを生んでしまい、失礼しました。
ぶつかってもあやまらない人、近ごろ殊に増えたと思います。
それどころか、ひどい険相で突進することで、無言の意思表示をしたり。
福島市丸子漆方の市道で、登校中の小学2年の男児が、若い男に「おはようございます」と挨拶したら、「うるさい」と殴られた事件など、この国はどうなっちゃってんの、と憂えるばかりです。

投稿者 Le Couple Noir : 2005年03月02日 17:35

Le Couple Noir さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

> ぶつかってもあやまらない人、近ごろ殊に増えたと思います。

たしかにそうかもしれません。私も雑踏を歩いていると、よく人に突き当たられます。それが皆「人生において本気で他者と闘争した経験がない」という印象の人ばかりです(笑)。本気で戦ったことがないから、他人と争うことの怖さを知らないのでしょうね。

> 福島市丸子漆方の市道で、登校中の小学2年の男児が、若い男に「おはようございます」と挨拶したら、「うるさい」と殴られた事件など、この国はどうなっちゃってんの、と憂えるばかりです。

それはまた無茶苦茶な話ですね。
子供に理不尽な暴力を振るうヤカラは許せません(怒)。


投稿者 喜八 : 2005年03月02日 20:27