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2005年09月18日

抜け雀

抜け雀1

わびすけさん(妙齢の女性)から「抜け雀」関連の画像を送っていただきました。
毎度ありがとうございます~。m(__)m

以下はわびすけさんの文章です。

今日は「抜けスズメ」と言う写真をお持ちしました。
2年ほど前に京都へ紅葉狩に出かけた時撮った物ですが、記憶が定かではありません・・・。
知恩院の廊下に書いてあったと記憶しておりますが・・・。

(以下ふたたび喜八)
京都市東山区の知恩院(ちおんいん)ですね。この「抜け雀」は「鴬張りの廊下」などとともに「知恩院の七不思議」として有名です。と知ったかぶりをしてみましたが、知恩院には2度行ったことがある私(喜八)は「鴬張りの廊下」しか覚えていないのです・・・。

「抜け雀」という名前になんだか覚えがあると思ったら、落語演目のひとつでした。古今亭志ん朝(1938-2001)が演じたものを(録音テープで)知っていたのですが、もとは志ん朝の父親五代目古今亭志ん生(1890-2001)の得意演目であったそうです。さらに遡ると大阪の噺「宿屋抜け雀」が東京落語の「抜け雀」となったという経緯があります。

落語「抜け雀」は相州小田原のとある小さな宿屋に風采の上がらぬ浪人風の男が転がり込むことから始まります。男は毎日三升の酒を飲んではゴロゴロ寝ているばかり。宿屋を経営する夫婦が心配になって宿賃を催促したところ、なんと一文無しであることが判明。

じつはこの男の商売は絵師だったので、宿賃の抵当(かた)に真新しい衝立(ついたて)に5羽の雀の絵を描くことに。そして「決して売ってはならんぞ」と言い残して去ってゆきます(これだけで立ち去らせるとは宿屋の夫婦はよほどのお人よしですね)。

ところがこの衝立の絵から5羽の雀が飛び出すという椿事が発生。これが毎日続いたことから、宿場中の評判となり見物客が押しかけてきて宿屋は大繁盛となり・・・という噺です。以下のページでプロットを読むことができます(「まさやのホームページ」さんの記事です)。

この「抜け雀」にはよく似た別の落語演目があります。
江戸時代の伝説的名工左甚五郎が登場する「ねずみ」という噺です。こちらは仙台の小さな宿屋「鼠屋」に投宿した甚五郎が、宿屋の父子の境遇に同情して一匹の鼠の木彫りを贈る・・・、という展開になっています。こちらも次のページでプロットを読むことができます。

「抜け雀」と「ねずみ」、両者ともに「達人の傑作が奇跡を生む」というストーリーです。一概に甲乙はつけにくいと思いますが、どちらかといえば私は「ねずみ」が好きなのです。鼠の噺だけに「猫の喜八」にとっては心惹かれるものがある。

お後がよろしいようで・・・。m(__)m


参考文献

  • 『落語大百科 第四巻』川戸貞吉、冬青社(2002)

抜け雀

投稿者 kihachin : 2005年09月18日 16:58

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コメント

知恩院には沢山の国宝級の絵がありましたが・・
不思議とこの『抜け雀」だけが記憶に残ってました
看板にあるとおり雀が鼠になったのか??
ユニークな話は時空を超えても楽しいですねっ

投稿者 わびすけ : 2005年09月18日 18:32

わびすけさん、こんにちは~。
いつも写真を送っていただきまして感謝しています!

> 看板にあるとおり雀が鼠になったのか??

落語の「抜け雀」と「ねずみ」がよく似ているストーリーなのも、下の写真の解説文と平仄が合っているようで、なんとなく可笑しいですね。おそらく落語の「抜け雀」は知恩院の「抜け雀」をもとに考えられたのでしょう(それとも逆かもしれませんが?)。

共同記事を今後もよろしくお願いします~。m(__)m

投稿者 喜八 : 2005年09月19日 17:31