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2005年10月27日

サツマイモの花

サツマイモの花

わびすけさん(注:女性)からサツマイモの花の画像を送っていただきました。
ありがとうございます!
WEB で調べてみると、出てくるわ出てくるわ、サツマイモの世界はロマンに満ちた物語のオンパレードでした。

以下はわびすけさんの文章です。

今日は「サツマイモの花」をお届けします。
まるで「朝顔」のようです・・直径3cm程ですが。
ご近所で皆さん「サツマイモ」を作っていても、花が咲いたのは一軒だけの珍しい花です。
お隣のおじいさんは80にして初めて見たとの事です。
私は6年ほど前と二度目です。

(以下ふたたび喜八)
サツマイモに関して(お馴染みの)インターネット事典「Wikipedia」で調べたところ、以下のような記述がありました。

花はピンク色でアサガオそっくりだが、短日性であることから本州ではあまり開花しない(九州や沖縄では開花する)。

本州では珍しいものだそうですよ!
さすがはわびすけさんですね!

サツマイモは中南米が原産地です。そこから中国に渡り、さらに中国福建省から1605年に野国総官(のぐにそうかん)が琉球(沖縄)に持ち帰りました。つまり、サツマイモが本邦に渡来して今年が400年目にあたるのです。つい先日、沖縄県嘉手納町では「甘藷伝来400年祭り」が開催されたようです。

野国総官は現在に至るまで「芋大主(ウムウフシュ)」として土地の人の敬意を集めています。当時の琉球は貧しい人が多く、野国総官の持ち帰ったサツマイモによって命を救われた人々が無数にいたからです。

1705年、琉球から薩摩(鹿児島)へ船乗り前田利右衛門が甘藷を持ち帰り栽培に成功しました。利右衛門もまた「甘藷翁(からいもおんじょ)」と呼ばれ、当地で深い敬意を集めています。そしてサツマイモ伝来300年を記念する各種のイベントが鹿児島県の主催で開催されています。

1711年、薩摩から瀬戸内大三島(愛媛)にサツマイモを伝えた下見吉十郎(あさみきちじゅうろう)は「芋地蔵」。
1732年、石見大森(島根)にサツマイモをもたらした井戸平左衛門は「芋代官」。
1735年、八代将軍吉宗の下でサツマイモを日本全国に広めた青木昆陽(あおきこんよう)は「芋神さま」。

それぞれの人がサツマイモにちなんだ呼び名を得ています。生産性に優れ栄養分の豊富なサツマイモは、飢えに苦しむことの多かった往時の常民にはまさに「天の恵み」でした。そのため、それぞれの土地にサツマイモをもたらした人物は生き仏(神)のごとき存在となったのでしょう。「芋大主」「甘藷翁」「芋地蔵」「芋代官」「芋神さま」は最上級の敬称でこそあれ、けっして蔑称などではありません。

ところが、垢抜けない人や地方出身の人を「イモ兄ちゃん(姉ちゃん)」「イモっぽい」などとからかうことが現在でもあります。あれは良くないですね。日本列島に暮らしてきた我々の祖先がどれだけサツマイモに助けられたかは筆舌に尽くしがたいものがあります。サツマイモを馬鹿にするなどはまさに「天に唾する」行為でしょう。

以下は私の粗雑きわまる ”歴史考察” なので、気軽に読み流していただきたいのですが・・・。

イモ」を蔑称に使うのは江戸時代あたりからの弊習ではないかと推測しています。徳川将軍お膝元である江戸の住人(江戸っ子)たちは白米を主食とするのを大層誇りにしていました(そのためビタミンB1が不足して「江戸患い」つまり脚気(かっけ)に苦しみもしたのですが)。そして江戸っ子たちは芋や雑穀を主食とするような地方の人を馬鹿にしました。特にサツマイモの本場である薩摩藩の勤番侍は「芋侍」と呼ばれて侮(あなど)られました。

長きに渡って侮蔑され続け積もり積もった薩摩藩士たちの怒りが明治維新の原動力となった、というのは妄想に近い想像かと思います(笑)。白米ばかり食べて脚気になるような江戸侍よりは滋養に満ちたサツマイモを食べていた芋侍のほうが精強であったのかな、なんてこれも妄想の類でしょう・・・。

とはいえ「無闇に人を馬鹿にするとロクなことにはならない」という教訓を「イモ」から得ることはできそうです。


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投稿者 kihachin : 2005年10月27日 20:44

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トラックバック時刻: 2006年01月20日 19:53

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1731年から1732年にかけ、西日本各地を享保の大飢饉が襲った。青木昆陽は飢餓対策としてサツマイモの栽培に成功した。 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2009年10月07日 17:12

コメント

喜八さんお疲れ様
「栗より美味い十三里」この言葉がすべてだと思います
昔は食料だったのですものね
最近では「サツマイモのつる(茎)も一束100円ほどで売られています 戦時中は良く食べられたそうですが・・
私も今年 友達に頂いて食べました(茎は皮をむいて3センチほどに切りゴマ油で炒めて醤油で味を調えただけの物)
珍しいだけで美味しいと言いがたい物でした

投稿者 わびすけ : 2005年10月27日 21:05

サツマイモの花かあ。写真でも、初めて見ました。
沖縄では見られるんだな(笑)。
さて、その沖縄とサツマイモなんですが、たまたま、先日、
『沖縄の神と食の文化』という新書を読んだのです。
そこにも、当然ながら、サツマイモについて書かれていました。
沖縄食といえば豚ですが、なんと豚が沖縄にひろまったのも、サツマイモの効用だというのです(それまでは、えさ代のかかる豚は、あまり飼えなかったのだとか)。
なんと直接イモを食うだけでなく、そういう方面でも役に立っていたとは! 驚きです。

投稿者 とら : 2005年10月27日 21:51

わびすけさん、こんにちは。(^_^)/

サツマイモの花の画像をありがとうございました。
おかげで色々と調べることになり、その結果、興味深い事実をたくさん知りました。
やはりモノを考えるには「自分以外の人の視点」もまた大事だなと改めて思いました。

> 珍しいだけで美味しいと言いがたい物でした

そうですね~。
「大好物!」という方もいらっしゃるでしょうから、迂闊なことは言えませんが・・・。
わびすけさんの意見に私も(小さな声で)賛成します。(^_^;)

ところで以下のページも興味深いことがたくさん掲載されています。鹿児島県のサイト内のページです。
鹿児島の人はサツマイモを本当に誇りに思っているんですね。

「さつまいも小事典」
http://www.pref.kagoshima.jp/home/s-anzen/10satumaimo-koziten/

投稿者 喜八 : 2005年10月28日 15:03

とらさん、こんにちは~。
トラックバック&コメントありがとうございます。

> 沖縄食といえば豚ですが、なんと豚が沖縄にひろまったのも、サツマイモの効用だというのです(それまでは、えさ代のかかる豚は、あまり飼えなかったのだとか)。
> なんと直接イモを食うだけでなく、そういう方面でも役に立っていたとは! 驚きです。

沖縄料理といえば豚肉というほどの印象がありますが、そのような事情があったのですね。
まさに「サツマイモ様々」というところです。
今回、サツマイモのことを調べてみて、初めて「サツマイモは偉大だ!」と知りました。今後はサツマイモを軽んじるようなことはしませんよ!(ということは、つまり今までは軽んじることもあったということですけれど(汗))。

もしサツマイモがなかったら、私のご先祖様の誰かは子孫を作る前に餓死していた可能性もあります。そうなっていたら、現在の私は存在しなかったのかもしれません。「サツマイモだけでなく、食べ物すべてに感謝しなければ」と思わず敬虔な気持ちになる私でした・・・。

とらさんのブログには今夜(準備万端整えて)出撃します!

投稿者 喜八 : 2005年10月28日 15:05

じつは、かつて親戚が茨城に住んでいて、毎年、「かんそういも」をたくさん送ってくれたのです。
喰いきれねーよっ
と悲鳴をあげていたのですが、今年は率先して食べているのです(笑)。サツマイモはえらい。救荒作物として、これほどすぐれた野菜も、ないかもしれませんね。

投稿者 とら : 2005年10月28日 17:15

> とらさん

> じつは、かつて親戚が茨城に住んでいて、毎年、「かんそういも」をたくさん送ってくれたのです。
> 喰いきれねーよっ

私の家でも父が乾燥芋が大好物で、いつでもたくさん用意されていました。正直なところ、子供のころの私は「うまくないなあ、やっぱりチョコレートやアイスクリームがいい」とばかり思っていました。(^_^;)

けれども最近ではわりによく食べるようになりました。なんといってもビタミン・ミネラル・食物繊維の豊富な健康食品ですからね。「乾燥芋ダイエット」なんて意外にヒットするかもしれません!

投稿者 喜八 : 2005年10月28日 21:20

乾燥イモダイエット!
喜八さんのダイエットシリーズ新作ですね。
たしかに、むやみにダイエットするより、ミネラルのある自然食品をとるわけですから、よさげな気がします。
そういえば、乾燥イモ、焼いて食べたりはしましたか?
昔は、祖母が火鉢で焼いてくれたんですよ。
生で喰うより、ずっとうまいのです。
(でも、自分で、焼き網とかで焼くといまいちな気が)

投稿者 とら : 2005年10月29日 13:36

とらさん、こんにちは~。
コメントありがとうございます!

> そういえば、乾燥イモ、焼いて食べたりはしましたか?

します!
私は乾燥芋に関しては「焼く派」です。
そのまま食べるより、ずっと美味しくなると思っています。
山歩きをする際も携帯ガスコンロであぶって食べるとオツですよ!

> 昔は、祖母が火鉢で焼いてくれたんですよ。
> 生で喰うより、ずっとうまいのです。

たしかに炭火で焼いたほうが何でも美味しくなりますね。
バーベキューの際に秋刀魚を炭火で焼くと、普段はサカナ嫌いの子供でも「美味しい、美味しい」といって食べてしまいます。
芋も偉大ですが、炭もまだ偉大ですね~。

投稿者 喜八 : 2005年10月29日 15:04

乾燥イモ・・いまでもストーブの上で焼いて食べます香ばしいですよね
でも・・蒸かして食べる芋とホクホクしたものが良いですが
乾燥イモにするには少し柔らかく粘りのある芋が美味しいと思います・・まぁ・・好き好きですがねっ

投稿者 わびすけ : 2005年10月29日 16:45

ほんとに、炭で焼いた方が何倍もうまいんですよねえ。
不思議だ。
やはりこれも炭の力なのか!

あっ。喜八さんだけでなく、わびすけさんも焼く派なのですね。
たしかに、ねばりのあるやつがうまい気がします。
今手元にあるのも、そういう感じ。

でも、どういうわけか?
ふかしたイモより、乾燥イモの方が、少しで腹持ちがいいような気がするのです。なんでだろう。

投稿者 とら : 2005年10月29日 23:41

おお~、干しイモで盛り上がってる!笑
はーいはーい、私も焼く派です(でも、オーブントースターでなので、風情がない)。
焼かないのは、芋けんぴとか、細長くてもっと乾燥してるのではないですっけ?

干しイモ、もっちりして美味しいですよね。
お芋の性質にまで言及しているということは、わびすけさんは干しイモもご自宅で作られるのでしょうか?
もともとの性質まで違うものなんですねえ。

干しイモのほうが腹持ちがいいって、何となく分かります。<とらさん
凝縮されてるから、思った以上に量を食べているのでしょうか? うーん、何でだろう。

あ、記事の本題を忘れていましたが、サツマイモの花、可憐ですね♪
しかも、めったに見られるものではないとは、得した気分です。
わびすけさん、喜八さん、またまた貴重なものを、ありがとうございまーす。

投稿者 つな : 2005年10月30日 09:19

おーっ つなさんも焼く派だ!
なぜ焼いた方がうまいのか。
うまみ成分が濃くなるのか?
不思議。
でm、イモけんぴは違うでしょうー。あれは砂糖がついてるし、焼いたらそれがとけて大変なのでは。

投稿者 とら : 2005年10月30日 15:02

わびすけさん、こんにちは。(^_^)/

なるほど! 乾燥芋にするときと、蒸かして食べるときでは、芋の種類もまた違ってくるんですね。ぜんぜん考えたこともありませんでした・・・(汗)。
つなさんもコメントで書かれていますが、わびすけさんのお家では干しイモをつくられているのでしょうか?
自家製の乾燥芋はまた格別でしょう!

投稿者 喜八 : 2005年10月30日 15:14

とらさん、こんにちは~。

やはり、炭も偉大です。
なんて書いていたら炭火料理で宴会をしたくなってきました。
ただ、最近は密室で炭火料理をしていて二酸化炭素中毒という事故がとても多いですから、細心の注意が必要ですね。(^_^;)

> でも、どういうわけか?
> ふかしたイモより、乾燥イモの方が、少しで腹持ちがいいような気がするのです。なんでだろう。

たしかにその通りかと思います。以前、山歩きによく行っていたころは乾燥芋を「非常用食料」として持ち歩いていました。万が一、山で遭難しても乾燥芋のおかげで命拾いするかもしれません。日本列島とサツマイモの関係を考えると、ある種の「霊力」さえ期待できるかも・・・。

> なぜ焼いた方がうまいのか。
> うまみ成分が濃くなるのか?

う~む、なるほど。
これは干し魚と同じ理屈です。
天日で感想させたものに更に火を通すことで旨味がより凝縮されるのではないでしょうか。

投稿者 喜八 : 2005年10月30日 15:16

つなさん、こんにちは。(^_^)v
「bk1」情報をありがとうございました。
早速、登録してみました。
つなさんの戦略を真似て、ブログ記事の焼き直し作戦で行きます!

> 焼かないのは、芋けんぴとか、細長くてもっと乾燥してるのではないですっけ?

じつは「芋けんぴ」についても書こうと思っていたのですが、長くなるので割愛しました。以前、都内某所で開催されていた「鹿児島物産展」にフラッと入ったところ、「辛い芋けんぴ」に出あったことがあったのです。これは美味しいものでした。芋焼酎にもよく合います。ただ、その後は「辛い芋けんぴ」を見かけたことがありません・・・。

> 凝縮されてるから、思った以上に量を食べているのでしょうか? うーん、何でだろう。

凝縮されているイモが腹のなかで膨れて満腹感が持続するのかもしれませんね。
となると「乾燥芋ダイエット」は有望であるような気がしてきました!

投稿者 喜八 : 2005年10月30日 15:17

(* '-')ノ ハジメマシテ☆
こんばんは。ご報告遅れましたがTBさせていただきました。お返しのTBどうもありがとうございました。
さつまいものお花、小さな頃見た事があるはずなのにすっかり忘れていました。
さっぱりした白でとても可憐な感じがしますね。
朝顔ににているような気がしますね。

投稿者 kaorihonoka : 2006年01月21日 00:57

kaorihonoka さん、こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。

> 朝顔ににているような気がしますね。

私もそう思いました。
可愛い花ですね。
観賞用のものもあるのでしょうか?
秋になったら芋掘りが楽しめるとか・・・。
そう都合よくはいかないでしょうね(笑)。

投稿者 喜八 : 2006年01月22日 09:32