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2006年03月04日

『直言』

キツネ目の男宮崎学さん責任編集のウェブマガジン『直言』が2006年02月22日に創刊されました。

宮崎学(社会)・佐藤優(外交)・魚住昭(メディア)・植草一秀(経済)・玉木正之(スポーツ)・高木淳也(芸能)・木戸次郎(株式投資)・平野貞夫(政治)という非常に「濃い」執筆陣です。読み応えがあります。

たとえば当ブログも応援している佐藤優さん(外務省職員:起訴休職中)の「外交のワナ」第2回は「中国残留孤児二世を使い捨てにする外務省の情報活動」というタイトルで凄い事例が紹介されています。以下に佐藤さんの記事の一部を引用します。

 2月21日付産経新聞が大スクープをした。外務省国際情報局(現在の外務省国際情報統括官組織)が中国残留孤児二世の原博文氏(40歳)に中国の秘密情報収集を依頼していたが、そのことが中国当局に露見し、1996年に原氏は北京で逮捕され、7年近くも北京の刑務所で服役したという事件だ。
 (中略)
しかも、出獄し、帰国した後、外務省関係者が逃げ回り、原氏の面倒を一切見ず、ある外務官僚などは「生活が苦しいなら生活保護を申請しろ」という暴言を吐くという言語道断の対応をした。
 (中略)
 外務官僚は原氏を尻尾切りしたつもりでいたのかもしれないが、本件はその切り口から毒が本体に回り、外務省組織が敗血症を起こすような事態に発展しうる。インテリジェンス活動にとって、協力者を守ることは掟であり、命である。それができない組織に情報活動を行う資格はない。この種の事故の再発を防ぐためにも本件の真相を徹底的に解明し、外務省にインテリジェンス活動を委ねるのが適切であるかどうかについて、国民的議論を始める必要がある。

シロウトの中国残留孤児二世を諜報活動に引きずり込み、工作が失敗するとあっさりと見捨てたというのです。第三者に過ぎない私でさえ「怒髪天を衝く」ような怒りを覚えます。外務省の担当者たちには「お前ら何様のつもりだ」と言いたい。

国民を使い捨てにする権利があると思い上がるほど腐った輩(やから)は外務官僚の中でも「一部の存在」ではあるのでしょう。大部分の官僚は真摯に誠実に職務に取り組んでいるのでしょう。けれども「樽の中の腐ったリンゴ」をそのままにしておけば他のリンゴも腐ってしまいます。

現在、衆議院議員鈴木宗男さんが国会で「質問主意書」を活用して一部外務官僚の腐敗を告発し続けています。また佐藤優さんも「上海領事館電信官自殺事件」における外務省の対応を批判しています。鈴木・佐藤の両氏は外務省という「」から「腐ったリンゴ」を排除するための戦いを敢行しているのだと私は考えます。

なお鈴木宗男さんの「ムネオ日記」2006年03月03日分に以下の記述があります。文中「4.外務省による対中国情報収集活動に関する質問」が上記の事件に関する質問のようです。

 質問主意書に対する答弁書が7通返ってきた。今日返って来たのは:
1.外務省職員と政党の関係に関する質問
2.外務人事審議会に関する質問
3.ロシア外務省の対日関係についての声明に関する質問
4.外務省による対中国情報収集活動に関する質問
5.外国捜査機関の日本国内における活動に関する質問
6.全国小売酒販組合中央会元事務局長に対する外務省欧州局の情報提供に関する再質問
7.赤いTシャツを賞品とする川口賞に関する再質問
の7通である。
 5.の「外国捜査機関の日本国内における活動に関する質問」では、何も答えていない。また、4.の「外務省による対中国情報収集活動に関する質問」では「減刑を希望すること等を内容とする原博文さんの嘆願書については、在中国日本国大使館において中国語から日本語に翻訳した上で外務本省に報告された」とある。ということは、外務大臣に宛てた嘆願書をどう扱ったのか、外務大臣に報告したのか。全く不可思議な事である。
 どの答弁にも言えることだが、私の質問に対し、真正面から答えていない。正直に答えれば5分で済む話を、なぜ複雑にするのか。外務省はどうも私の質問主意書を楽しんでいるようである。それならば少しでも期待に応えていかなくてはならない。しっかり頭づくりをしていこう。


 『直言


投稿者 kihachin : 2006年03月04日 23:59

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コメント

 今晩は。
 アクセス解析で嘉八さんが私のブログにタッチしていただいているのを確認し励みにしています。
 喜八さんのアンテナ冴えてますね。ご推奨の「直言」早速アタックしてみました。読みごたえありました。佐藤優さんのコメントを常時読めるのは楽しみなことです。
 ところで、今晩は珍しく「きっこの日記」がお休みのようです。何があったのでしょうかね。焼酎のお湯割りでもビックル呑みすぎてぶっ倒れての寝過ごしか、私が按じたように風説の流布容疑で当局の事情聴取でも受けているのかと思うこの頃さていかがでしょうか?。

投稿者 蛾遊庵徒然草 : 2006年03月06日 02:17

蛾遊庵さん、こんばんは~。
ご訪問ありがとうございます。
蛾遊庵さんのブログにはほぼ毎日お邪魔しております。

『直言』は『植草一秀氏を応援するブログ』さんからのTBにより知りました。
私自身のアンテナは錆びているかもしれません(汗)。

> ところで、今晩は珍しく「きっこの日記」がお休みのようです。

『きっこの日記』さんに関して『ESPIO』というブログに興味深い記事があります(すでにご存知かとは思いますが・・・)。
もし未読でしたら、一読をお勧めします。

『ESPIO』
http://espio.air-nifty.com/espio/

投稿者 喜八 : 2006年03月06日 16:08

嘉八さんはじめまして。
お玉さんのブログから来させていただきました。

きつね目さんのブログを探してたんですが、ブログ名を忘れていて、見つけられなかった(笑)。たまたま来させていただいて、載せられていて助かりました。ありがとうございました。

しかし、この話、すごいですね。鈴木宗男さんや佐藤優さんには徹底的に頑張っていただき、出来る限りの膿を出し切っていただきたいと、そう思います。

投稿者 レッツら : 2006年03月11日 10:58

レッツらさん、はじめまして。

宮崎学さん編集の『直言』は「植草一秀氏を応援するブログ」さんからのTBで初めて知りました。
その後、「お玉おばさんでもわかる政治のお話」さんを経て、レッツらさんが知ったというのは面白いですね。
ブログによる情報の伝播がはっきりと形に見えるようで・・・。

幣ブログでも今後は「護憲」の姿勢を明確にしていきたいと考えています。
今後ともよろしくお願いします。

投稿者 喜八 : 2006年03月11日 15:58