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2006年08月10日

実力のない者が・・・

AbEnd (安倍を「The End!」させよう)

次期総理ほぼ内定の世襲議員」や「疑惑のボクシング世界チャンピオン」を見ているうちに思いだした人物がいます。小学校3年の同級生だったくん。彼は「疑惑の指名」により学級委員の地位に登りつめ(?)、けれども級友たちの糾弾によりその地位を失わなければならなかった悲喜劇の主人公でした。

当時、私が通っていた小学校では「学級委員(級長)」を直接選挙で決めていました。同級生全員による無記名投票を実施して、もっとも得票数の多かった男女1名ずつの生徒が選出される。きわめて真っ当な選挙制度です(蛇足ですが、この方式でブッシュ(子)が当選する確率はきわめて低いでしょう)。

学級委員は学期ごとに改選されていました。つまり1年間で3回選挙があります。ところが、小学校3年生の3学期はこの選挙が行なわれなかったのです。担任の先生が「Mくん、君がやりなさい」と一方的に宣告して学級委員が決まってしまったからです。

小学生にとって担任教師というのは絶対的権力者ですから、他の生徒は否も応もない。もやもやとしたわだかまりを残しつつもMくんは学級委員となりました。ちなみに偶然かどうか未だに分かりませんが、MくんとM先生は同姓でした。

ところがこのMくん、とてもではないけれど「級長の器」ではありませんでした。勉強はそこそこできたと思いますが、とにかく素行が悪い。それも「泥棒・カツアゲ癖」があったのですから穏やかではありません。この点については私自身もMくんに玩具を脅し取られた経験があり、またまわりの子供たちも軒並み被害に遭っていたので間違いはありません。

同級生たちによるレジスタンス「Mくんリコール運動」が開始されました。とはいえ小学校3年のガキですから実際に行なわれたのは「イジメ」です。Mくんはけっして弱い子供ではありませんでしたが、クラスメイトのほぼ全員を敵にまわしているので、彼に勝ち目はありませんでした。

たとえば休み時間に行なう「ドッジボール」では全員がMくんだけを狙います。他の級友には目もくれません。同チームの生徒もMくんを助けようとはしません。集団による合法的かつ強烈なイジメです。(私を含めた)多くの生徒がMくんのことを「学級委員のクズ」と罵り、憎しみを込めてボールをぶつけました。しまいにMくんはわんわんと泣き出してしまいました。

結局、Mくんは学級委員を自ら辞退することになりました。その後いつも通りの選挙が行なわれて新たな学級委員が決定。もちろんMくん以外の生徒です。その後はMくんへのイジメも止んだと記憶しています。

ところでM先生はなぜ一方的に学級委員を決めるというような暴挙にでたのでしょうか? ずっと後年になって、成人した私がふと思い出して母親にこの疑問をぶつけました。すると母は「そんなことがあったの。う~ん、なるほど」と妙に納得していました。

そして「Mくんのお母さんは、M先生の熱心なシンパだった」というのです。PTAの場でもM先生をずいぶん支援していたそうなのです。それでM先生のほうも「魚心に水心」でMくんを贔屓したのではないか、というのが母の見立てでした。ついでに書いておくと、M先生は女性にはモテるタイプで後にとある生徒(Mくんではありません)の母親と「不適切な関係」となり、他校に転任したという実績(?)の持ち主なのだとか。

そういえば、M先生は休み時間などに可愛くて発育のよい女子生徒をよく膝に乗せていました。彼女らの太ももをぱちぱち叩くことまでしていました。子供だった私は当時は単なる「えこひいき」だと思ってましたが、いま思えば相当に悪質なセクハラです。この事実に気づいたとき、私はかつての”恩師”に深い憎しみを覚えました。

問題の多い教師が問題の多い生徒を一方的に学級委員に据えたけれど、他の生徒によって引き摺り下ろされたという一件でした。寓意に満ちていますね。その地位にふさわしい実力を持たない者が、上位者の情実により地位を得てしまうと悲劇(喜劇)が待っている。さてさて「次期総理ほぼ内定の世襲議員」氏や「疑惑のボクシング世界チャンピオン」氏らの運命はいかに? 意地悪い興味をもって彼らの行く末を観察している私です。

(※バナーはSOBA さんのオリジナル作品をお借りしています)


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投稿者 kihachin : 2006年08月10日 20:15

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