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2006年08月28日

『公明党・創価学会の真実』

『公明党・創価学会の真実』平野貞夫

 岸信介という政治家が、戦前戦後を通じ、いかなる政治家であったか。詳しい説明は不要だと思う。岸はA級戦犯容疑者だったが、巣鴨拘置所では米国占領軍情報機関のエージェントとして日本の仲間を売っていた人物だ。東条首相らが処刑された翌日、児玉誉士夫や笹川良一らと釈放され、日本を米国の問題のあるグループに追随させることで総理大臣となった政治家である。

公明党・創価学会の真実』からの引用です。著者の平野貞夫さんは1935年高知県生まれ。法政大学大学院社会科学研究科政治学専攻修士課程修了。衆議院事務局に33年間勤務した後、参議院議員を2期12年務め、2004年07月に政界を引退。小沢一郎民主党代表の「参謀」としても知られる、日本政治の表も裏も知り尽くした人物です。

公明党・創価学会の真実』によると、岸信介元総理に関して平成16年(2004)08月14日フジテレビで放映された「“昭和の妖怪”と呼ばれた男・岸信介の真実」できわめて重要な証言の数々がなされました。たとえば、アメリカ国務省公文書解禁審査会委員を務めた経験をもつマイケル・シェラー教授(アリゾナ大学)による以下の証言。

「岸は一九五三~五五年(昭和二八~三〇年)にかけて、頻繁に訪米し米国政府関係者に日本政府の内部資料についてレポートを渡していたようだ。その見返りとして、一九五五年ごろから米国政府は岸に資金を提供するようになった。岸が選挙に勝つようにという意味だと思う」

さらにマイケル・シェラー教授はテレビ番組の最後で次のように語っています。

「岸の問題はアメリカの思惑通りに動き過ぎたことにあった。アメリカの世界戦略の一端に利用されたのです。もちろんそれは、アメリカにとっては有り難いことでしたが、日本のためになったかどうかは疑問です。日本が本当の意味で独立できていないのは、ある意味で岸の責任でもあると思います」

外国政府関係者に「内部資料」を提供して見返りにカネを受け取る人物。外国政府の思惑通りに動き過ぎる政治家。祖国の真の独立を阻害した男。一般にこういう者を何と呼ぶでしょうか? 買弁政治家? スパイ? 売国奴? まかり間違っても「愛国者」とはならないでしょうね。いかなる時代いかなる国においても。

昭和の妖怪」岸信介は安倍晋三官房長官の祖父にあたります(言わずとも知れた事実です)。そして孫の安倍晋三氏といえば、当選回数がたったの5回、たいした政治的実績があるわけでもなく、逆に数々のブラックな噂がささやかれる三世政治家。こんな人がやたらに持て囃されるとはなんと奇怪な状況なのか。

おそらくアメリカ政府関係者は安倍晋三氏に大いに期待しているのでしょう。祖父の岸信介に劣らぬ貢献をしてくれる「協力者」となることを。かつて祖父がそうであったように、孫も日本の本当の意味の独立を遠のかせる役割を期待されているのかもしれません。思えば気の毒な立場ではあります・・・。

「岸信介→小泉純一郎→安倍晋三」という対米従属の系譜を断ち切らない限り、日本に真の独立はありえない。私(喜八)はそう思います。

(『公明党・創価学会の真実』平野貞夫、講談社、2005)


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投稿者 kihachin : 2006年08月28日 20:18

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