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2007年02月12日

米国との一体感

「キャンプ・シュワブ」沖縄県名護市と国頭郡宜野座村にまたがる米軍海兵隊基地


少なからぬ日本人が「米国との強い一体感」をもっているようだ。

米国との強い一体感」。たとえば、米国によるイラク政策を批判する国内意見があると、これに対してきわめて感情的になって反論する日本人が結構いる(誤解なきようにお断りしておきますが、「アメリカ人」ではなくて「日本人」ですよ! 笑) 彼ら彼女らの中では「米国批判」と「日本批判」の区別がない、という印象さえ受けるのです。

国際関係がどうこうとか安全保障がなにやらとか言うのではなくて、もっと素朴な次元で「アメリカ=日本」のような感覚をもっている日本人が少なくない。そして「米国との強い一体感」を抱いているかどうかは「右」「左」「ノンポリ」という政治的立場の違いとはそれほど関係がない。このように私(喜八)は痛感しています。

米国との強い一体感」を抱くのは、突き放して言えば「個人の自由」「趣味の問題」でしょう。けれども、仮にそういう日本人が多数派だとしたら、これはきわめて危険な憂慮すべき事態だと思うのです。

物事を逆側から見て「米国人が日本との一体感をもっているか?」と問うてみるなら・・・。「そんな米国人はほとんどいない」と答えるしかないでしょう。「熱狂的・宗教的親米」と形容されるような日本人でも、おなじように答えるしかないはずです。もし、ここで「多数派アメリカ人は日本との一体感を持っている」なんて回答してしまうとしたら、その方の現実認識には「大いに問題がある」と言わねばなりません。

日本人の側には「米国との強い一体感」がある。
しかし米国人の側には「日本との一体感」など存在しない。

このような「片思い」的二国間関係は日本国民にとって重大な不利益を招きかねない危険なものではありませんか?(米国民にとっては「きわめて都合がよい」でしょうけれど)

謎の憂国者 さんの言葉を借りて言えば「外国政府は原則として全《すべ》て敵」なのです。「言うまでもなく全ての国家は「国益」を追求し」ている。当たり前の話ですが、米国は米国の「国益」のみを追求しています。日本の「国益」など「二の次三の次」、あるいはそれ以下でしょう。よその国の「国益」を追求してくれる「お人好し」な政府など、この世に存在するわけがない。現実主義者なら、こう考えて当然です。

そんな米国に対して「滅私奉公」をすれば米国も報《むく》いてくれる、なんてトンマな「幻想」を抱いたら? とことん下手をうつと思わなければいけない。これはアメリカ人が特別に邪悪だとか残酷だとかいうことではないですよ。「渡る世間は鬼ばかり」それも「虐殺を好む鬼」ばかりの国際社会における「一般常識」でしょう。「そんなことは今さら言うまでもない」というレベルの話です。

謎の憂国者「」さんと私(喜八)は、「行き過ぎた・常識はずれの対米追従」こそが日本を危うくする、下手をすれば日本という国はなくなるという共通の危機感で連携しています。日本国民の財産・共同体が米国金融資本により徹底的に食い尽くされ、どうにもならなくなったところでようやく「現実」に気づく。そしてこれまでの「米国追従」の反動で猛烈な反米ナショナリズムが吹き荒れる。こういったことを我々は心配しています。

なお、念のために書いておきますと、我々はけっして「反米」ではありません。アメリカとは「友好国」として普通に付き合っていけばいいのです。米国が巨大な経済力と巨大な軍事力をもつ世界最重要国のひとつであるという事実は「ありのまま」に認識するべきでしょう。けれども、「行き過ぎた・常識はずれの対米追従」は駄目だ。多くの日本人を不幸な目に遭わせる可能性が高い。そんな「戦略」は間違っている。このような「穏健な」常識論を述べているに過ぎないのです。


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投稿者 kihachin : 2007年02月12日 20:00

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