【お勧めの本】深尾葉子『魂の脱植民地化とは何か』青灯社(2012) 更新!

« 浅野史郎さんはこんな人 | メイン | 長島昭久さんは誰を応援するのか? »


2007年03月22日

『地方が変わる、日本を変える(No.3)』

『地方が変わる、日本を変える(No.3)』

京都の立命館大学で行なわれた、全国47都道府県の知事が週替わりで学生に講義する「全国知事リレー講座」。こんなユニークな授業を再録したシリーズの1冊です(全7巻)。

その『地方が変わる、日本を変える―全国知事リレー講座(No.3)』から浅野史郎宮城県知事(当時)の発言の一部を引用します(109-110頁)。

 人気blogランキング ←ランキング投票をお願いします

 民主主義と聞いて何を思い出しますか。ちょっと連想ゲームをしてみてください。「多数決」「平等」「自由」こんなところでしょうか。しかし、民主主義というのは、実はこういうことです。
 歴史で「マグナ・カルタ」を習いませんでしたか。イギリスの王様が狐狩りをするお金がないからと言って、勝手に国民に税金をかけた。それに対して、「そんな王様の横暴は許さない」と、国民は議会をつくりました。そこで、税金を取るためにはきちんとした法律の根拠がなくてはいけない、ということになりました。それで、国民や議会の権利を認めさせる契約を王様と結んだのです。その契約が「マグナ・カルタ」です。
 これがまさに民主主義です。民主主義というのは、税金の使われ方の問題です。それに、国民が関与する、かかわるということなんです。私はかかわるという意味で「コミットメント」という言葉がぴったりだと思い、使っています。自分のこととしてかかわるということです。税金の使われ方に関心を持つというところから、民主主義が始まるわけです。

恥ずかしながら中学校の社会科で習ったはずの「マグナ・カルタ」に関しての知識もあやふやでした。「たしか年号だけは暗記したよなあ」という感じです。そして、その年号さえ綺麗さっぱりと忘れてしまいました。

民主主義というのは、税金の使われ方の問題です」という浅野史郎さんの発言はまさに「目からウロコ」でした! なるほど民主主義って、そういうことだったんだ! 「怜悧なファイター」浅野史郎の「ものごとの本質を表現する力」に脱帽です。

引用部分の直前に浅野史郎さんは次のようなことも述べています。

実は、今日お話ししたことは、すべて「ほんものの民主主義を育てよう」ということにつながっています。「ほんものの民主主義」の反対語は「おまかせ民主主義」です。

おまかせ民主主義」というフレーズにも脱帽です! まさに、いま多くの人(私自身を含む)にとって、「民主主義」は「おまかせ民主主義」に堕しているのではないでしょうか。つまり「ほんものの民主主義」にはなっていない。

考えてみれば当たり前のことですね。どこかの誰か、”政治家の先生”や”お役人”に「おまかせ」していれば「いいようにしてくれる」なんて都合がいい話があるわけがありません。世の中、そんなに甘くはない。自分たちの暮らす社会をより良いものにしようと思ったら、「自分のこととしてかかわる」ことが絶対に必要であるはずです。

「税金」というのも冷静に考えれば物凄いシステムです。人様が汗水たらして稼いだお金の一部を「権力者」が強制的に徴収する。この「強権」に反抗することは絶対に許されず、下手に抵抗しようものなら「犯罪者」とみなされる。そして重罰を受けなければならない。

こうやって無理無体に「取られた」税金なのだから、その使い道に関しては徹底的に「コミットメント」していかなければなりませんね。私(喜八)はこれまで「税金の使われ方」に無関心すぎたようです。「ほんものの民主主義」とは無縁の衆だったわけです。

はい、素直に反省します。過去の自分は「ほんものの民主主義」を育てる努力を放棄していました(スミマセン)。でも、今後はそうは行きませんよ! 我々が納めた税金の使われ方をじっくりと監視して、おかしいことはおかしいと注文をつける権利を行使していくことにします。齢《よわい》47歳にして、ようやく私も民主主義に目覚めました!


(『地方が変わる、日本を変える―全国知事リレー講座(No.3)
ぎょうせい、2003)


人気blogランキング ←ランキング投票をお願いします

皆様のご支援に感謝します


関連ページ



投稿者 kihachin : 2007年03月22日 17:07

« 浅野史郎さんはこんな人 | メイン | 長島昭久さんは誰を応援するのか? »



トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://kihachin.net/klog/mt-tb.cgi/1210

このリストは、次のエントリーを参照しています: 『地方が変わる、日本を変える(No.3)』:

» 参院選までに公職選挙法の改正を! from らんきーブログ
今日から統一地方選がスタートしました。そこでおかしな法律が存在します。公職選挙法ですね。今現在の公選法では公示日から選挙終了するまでの間、候補者はHPやブログを... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月22日 18:12

» 告示日,たくさんの人たちに感謝 from はじめの一歩
3月22日は都知事選の告示日です.西新宿の青い選挙事務所に伺ったとき,対応してくださった方がこんなことを言っていました.「告示日に一斉にポスターを貼ります.50... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月22日 19:46

» 「民主主義は入れ替える公器」 @本当の民主主義を日本に取り戻そう from ぬぬぬ?
ふーん、 一番近くで見ている人たちにも人気ないんだねー ... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月22日 21:03

» 悪夢のサイクル ネオリベラリズム循環 from みーぽんの社会科のお部屋
都知事選、朝日の調査で石原が盛り返しているというけど、なぜなんでしょう?不思議、、、。今月の月間現代が石原都政8年の検証レポートと称して、石原銀行や都立大改組の... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月22日 21:50

» 政治学者じろちゃんはなかなか言う from うみおくれクラブ
 これが共産党広報部長が、「週刊金曜日」編集部に、血相変えて乗り込んだ原因の、山口氏の「政治批評」なのだろうか。  政治学者山口二郎氏のブログYamaguch... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月22日 22:42

» 石原巻き返し from たんぽぽのなみだ~運営日誌
石原慎太郎氏が、支持を巻き返していますね。 支持率も、前回の42%から、今回の48%へと上昇しています。 「石原氏が支持拡大 幅広い層に浸透 都知事選・情勢調査... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月22日 23:26

» 冤罪と自白偏重主義 from アッテンボローの雑記帳
 周防正行監督の映画で「それでもボクはやっていない」という痴漢冤罪を描いた作品 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月23日 00:03

» 議会と主権者の無責任が政治腐敗を招く from 夢想飛行−伝統的保守へ
 国会、地方議会の中継や新聞記事を読むたびに悲しくなる。茶番、八百長、イカサマだからである。議会開始前に、議案に関する根回しをし、大概、結果は決まっているのであ... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月23日 00:09

» 作家の城山三郎さん逝去、11月19日日比谷公会堂の佐高信さんとの対談の録音をご案内しておきます。ご冥福を心よりお祈りします。 from 雑談日記(徒然なるままに、。)
 当日集会に参加して録音しました。「ちょっと待った、緊急市民集会行ってきました。 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月23日 00:51

» 国民投票法案公聴会:公示に合わせてニュースを薄めようとした姑息さ! from kimera25
統一地方選公示日の22日、港区西新橋地区のほとんどの掲示板、5番にはA氏のポスター、他は貼ってなかった!新橋1丁目、さすが近くにI氏の事務所があるからA&Iのポ... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月23日 01:34

» タミフル問題への疑念・・・製薬会社の寄付、厚労省の天下りからラムズフェルドまで from 日本がアブナイ!
 3月にはいって、インフルエンザが広がり出したようだ。私の周辺でも、学級閉鎖が あったとか、一家で寝込んだなどの話がきかれている。<うがい、手洗い、加湿で予防... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月23日 06:25

» ストップTheパワー!選挙に行こう! from kimera25
時代に合わない、いやついて行けない法律のために、真実を載せたり、堂々と自分の意見を言えないという。これはまさに表現の自由をうばうものである。「選挙」という名目で... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月23日 11:23

» 安倍性奴隷騒動 (←直訳するとこうした言葉が使われてます) from とむ丸の夢
 3月11日にアベ首相がNHKのインタビューで「おわび」を表明してから、日本のメディアで、従軍慰安婦について狭義の強制性はなかったという例の発言が話題に登ること... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2007年03月23日 12:26