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2007年06月08日

憲兵隊の復活?

イラクに展開するアメリカ陸軍のM1エイブラムス戦車
自衛隊が山田洋次監督ら監視
 共産党の志位和夫委員長(52)が6日、国会内で会見し、陸上自衛隊の秘密情報を守るために編成されている「情報保全隊」が、自衛隊のイラク派遣などに批判的な市民団体やジャーナリストらの動向を調査、作成した内部文書を入手したと発表した。
 文書は計11部、166ページ。陸自東北方面情報保全隊が収集した情報を週単位でまとめた「一般情勢」など(04年1~2月)と、情報保全隊本部が作成した「イラク派遣に対する国内勢力の反対動向」(03年11月~04年2月)の2種類。「革新政党」「新左翼等」「諸派および反戦市民(マスコミ)」「労組」などの活動状況を要約。デモや反対集会、配布ビラの内容などのほか参加者の写真なども含まれている。
 イラク自衛隊派遣に関連し、監視対象になっているだけでも、全国41都道府県の293団体・個人。高校生のほか、映画監督の山田洋次氏(75)やジャーナリスト高野孟氏(63)ら著名人の名前もあった。
 志位氏は「自衛隊関係者から直接提供された」と述べたが、時期や提供者の人物像は明言を避けた。自衛隊内部の人間しか知り得ない情報があり、調査の結果、信ぴょう性が高いと判断したという。「国民のあらゆる運動を監視し、詳細に記録している。個人のプライバシーに対する侵害行為で、憲法違反だ」と述べ、鈴木政二官房副長官に中止を要求した。
 塩崎恭久官房長官は記者会見で「法にのっとって行われる調査活動や情報収集は当然、受け入れられるべき」と述べ、法令の許容範囲との認識を示した。

 (「日刊スポーツ」2007年06月07日付記事より引用)

この報道を目にして最初に思ったのは、他の多くの方とおなじく、「憲兵隊を復活させたいのか?」でした。

戦前・戦中の日本には主に2つの思想警察が存在しました。
内務省管轄の「特別高等警察(特高)」。
陸軍管轄の「憲兵隊」。

「特高」も「憲兵隊」もおっかない組織でしたが、両者を比較するなら「憲兵隊」のほうが遥かに恐ろしいものであったようです。

たとえば、「特高」が監視対象にしている人物(社会主義者)に対して「憲兵隊がお前の身柄を抑えようとしている。奴らに捕まったら、ぶっ殺されるぞ。いまのうちに逃げたほうがいい」なんて「忠告」をしてくれた、というエピソードが残っているくらいです。

泣く子も黙る憲兵隊」。
昭和20年(1945)以前は日本にもそう呼ばれた組織がありました。
そんな憲兵隊を今また復活させたいのでしょうか?

しかも今回は「宗主国」アメリカの意を汲んでの憲兵隊です。
戦前・戦中の憲兵隊より遥かに悪質なものになることは間違いないでしょう。

昔の日本は小なりとは言え「独立国」でした。
現在は(残念ながら)「属国」です。
属国軍の憲兵隊なんて悪夢そのものです。

宗主国アメリカにとって「都合が悪い」日本人を狩り出すための憲兵隊。
アメリカの軍産複合体が「ビジネス」として行なう戦争に反対する日本人を弾圧するための憲兵隊。
「日本愛国者」を圧殺するための憲兵隊。

そんなことあるわけないよ」と太平楽を決め込む方も少なくないかもしれませんね。
しかし、かつてアメリカ合州国が大きな影響力を行使した南米諸国では、このタイプの軍警察なんてゴロゴロありましたよ。

宗主国の「ボス」の意を汲んで、自国民を恣意的に逮捕・拷問・虐殺する秘密警察。
この手の輩《やから》など、人間の歴史にはけっして珍しくないのです。

拷問・虐殺なんて、日本では絶対におきない」。
もし、そんな「おとぎ噺」を無条件に信じ込んでしまうとしたら、それこそ「平和ボケ」ではないでしょうか。

「自衛隊による自国民監視」。
その目的は「アメリカ様が戦争しやすくするため」。
こんな醜悪な行為は一刻も早く廃止すべきです。


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投稿者 kihachin : 2007年06月08日 07:29

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