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2007年08月02日

ムネキヨ同盟+ラスプーチン

辻元清美氏と鈴木宗男氏


辻元清美さんの著書『へこたれへん。』角川書店(2006)から、鈴木宗男さんと佐藤優さんに関する部分を引用します(47-49頁。引用文中「」は辻元清美さん、「ラスプーチン」は佐藤優さんです)。

田中眞紀子大臣の更迭
 二〇〇二年は、年明けから国会は大荒れだった。
 一月にアフガニスタン支援国会議が東京で開かれた。アフガニスタンからはカルザイ氏、アメリカからはパウエル国務長官も参加した。議長は緒方貞子《おがたさだこ》さん。会議が始まる前に高輪プリンスホテルで田中外務大臣主催のレセプションが開かれ、私も参加した。
 このパーティーで、招待されていたNGOのメンバーから耳を疑うような話を聞いた。一部のNGOに対して、この会議への参加を外務省が拒否したというのだ。このNGO排除問題を巡って、この日から国会は大揺れになっていく。
 予算委員会を舞台にNGO排除問題は思わぬ方向に転がっていった。
「お上は信用できない」
 あるNGOのメンバーが新聞インタビューでそう発言したことを理由に、鈴木宗男議員が外務省にそのNGOを会議には出席させるなと言ったかどうかが、最初の焦点だった。この件に関して田中外務大臣と、野上義二《のがみよしじ》外務事務次官をはじめ外務官僚とのバトルが激化した。
 田中外務大臣は日に日に孤立していくように見えた。そんな緊迫した委員会の最中に、田中外務大臣とトイレでばったり会った。
「ラスプーチンってだれですかと私に質問して。そうしたら、私は洗いざらいしゃべるから」
 田中外務大臣は切迫した様子で私に言う。そしてトイレの洗面台で、ハンドバッグから万年筆を取り出してあり合わせの箸《はし》袋にラスプーチンと書いて私に渡した。このラスプーチンと呼ばれている人が鈴木宗男議員との「癒着」が囁《ささや》かれている外務官僚だとピンときた。
 一人で最後の反撃に出ようとしているようだ。なりふりかまわぬ気迫を感じた。
 一月二十九日の深夜、田中外務大臣は更迭された。
 私は連日の予算委員会でくたくたになって、赤坂の議員宿舎でお風呂《ふろ》に入って、パジャマ姿でニュースを見ていた。そのときに更迭を知った。
 トイレでの鬼気迫る眞紀子さんの顔を思い浮かべた。

この後、鈴木宗男・佐藤優・辻元清美の3氏はそれぞれ別件で逮捕され、ブタ箱に入れられ、裁判で有罪判決を受けるという「憂き目」を見るわけです(しかし3氏ともに「ゾンビのごとく」シブトク復活した!)。

上の引用個所を読む限りでは、辻元清美さんは田中眞紀子氏に強いシンパシーを覚えていたようですね。しかし、辻元さんにとって田中氏は本当の意味で「味方」だったのでしょうか? はなはだ疑問に思います。そもそも田中眞紀子氏は「自分自身の味方」にしかなれない方でしょう。

また「アフガニスタン支援国会議」から排除された「一部のNGO」が清廉潔白な正義の味方とは言えないような存在であることはすでに明らかになっています。「NGO=善」「ムネオ=悪」といった紋切り型の先入観が辻元さん(およびマスメディア)にあったのではないか。

辻元清美さんは「敵」と「味方」を見誤ったのではないでしょうか。本来「敵」ではなく、それどころか潜在的な「味方」であった鈴木宗男・佐藤優両氏に対しての「突撃」を敢行してしまった。これは明らかな「誤爆」でした。この「誤爆」が辻元さんの蹉跌《さてつ》の最大の原因になったのではないか。こう私(喜八)は考えます。

「政治家」辻元清美は「社会民主主義」あるいは「第三の道」的な政治的立場をとられています。そして、ムネオ氏も佐藤優さんによると「鈴木宗男さん政治哲学の六割は社会民主主義」だそうです(『国家と神とマルクス』、215頁)。つまり、辻元清美・鈴木宗男の両氏は非常によく似た政治家だと言えるのです。

おそらく、2人がもっとも異なるのは天皇制(皇統)に対する姿勢でしょう。けれども、この点も折り合いはつけられるはずです。辻元さんは「護憲派」であることを明らかにされています。ならば現行憲法第1~8条で規定されている「象徴天皇制」も護持しましょう。仮に大統領制になって小泉や石原みたいな人が「国家元首」になってしまったら、それこそ目も当てられませんよ!

現在、日本では急速な「格差の拡大」が問題視されています。ここではっきりさせておきたいのは「格差の拡大」は自然に発生しているわけではない、という事実です。明確なイデオロギーのもとに、意図的に経済格差は拡大されているのです。

アメリカ式の「ウルトラ自由市場派」とも呼ぶべき「市場万能」思想。「優勝劣敗=弱いものは滅びるべき」という酷薄な「社会ダーウィニズム」。先住民(インディアン)大虐殺と黒人奴隷使役の上に成り立ったアメリカ合州国で発達した特異な経済イデオロギー「新自由主義」。これらが、なし崩し的に日本に導入されている。「小泉改革」とは畢竟《ひっきょう》祖国日本を「アメリカ型の国」に仕立て上げることにほかならない。はたして、それで日本人は幸せになれるのか?

いや、なれないだろう。こういった考えなしの「米国追従」は、おそらく多数派日本人の幸福を損なうだろう。ごく一部の「勝ち組」以外は塗炭の苦しみを味わうことになるだろう。「カネ持ち」や「コネのある人」だけが報われて、一般ピープルは「頑張っても報われない」システムが構築され固定化されてしまうだろう。

そんなものには断固として「NO!」を突きつける。日本人の大部分を不幸にするような「流れ」にはあくまで抵抗し戦う。こう宣言しているのが辻元清美さんと鈴木宗男さんです(もちろん、勇気ある戦士はほかにも大勢いらっしゃいます)。ならば、辻元・鈴木はいがみあっているべきではない。速やかに関係を改善して、共同戦線を張るべきだ。それは「国益=国民の利益」にもかかわることだ。詰まらない「意地」は捨ててください。というのが私(喜八)の提案です。

また田中眞紀子氏が(なぜか)嫌いぬいた「ラスプーチン」佐藤優氏は他に類を見ないほどの「ウルトラ愛国派」です。しかも佐藤氏のお母様(沖縄地上戦の生存者)は長きにわたって「社会党」の熱心な支持者であり、先に参議院議員を引退された大田昌秀氏の幼馴染でもあります。さらには佐藤優氏の伯父(母の兄)故・上江洲智克《うえず・ちこく》氏は社会党で尼崎市会議員・兵庫県会議員をつとめ「尼崎のハブ(毒蛇)」と呼ばれ自民共産の双方から恐れられた存在であったのです。もし社民党所属国会議員である辻元清美さんが佐藤優さんをたいした理由もなく忌避するとしたら、それは「筋の通らぬ」振る舞いと言わねばなりません。

とはいえ、私(喜八)には辻元清美さんを批判してやり込めてやろうなどという意図は毛頭ありませんよ(笑)。共通の「敵」を持ち良く似た政治的立場にある辻元清美・鈴木宗男・佐藤優の3氏は共闘するべきではないか。清美氏もムネオ氏もラスプーチン氏も一騎当千の兵(つわもの)です。この3人が手を組むというのは「敵」にとっては想像もしたくないほど「嫌なこと」でしょう。「敵が嫌がることは積極的に行なうべし」というのが兵法の基本です。ぜひとも「ムネキヨ同盟+ラスプーチン」でチームを組んで、強大な「敵」に対峙して欲しいと強く願っています。


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投稿者 kihachin : 2007年08月02日 12:06

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