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2008年02月26日

鈴木宗男さんの二審有罪判決に抗議する

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鈴木宗男さん(新党大地代表)


「不当判決、司法の危機」=裁判批判まくし立て-鈴木被告

 「検察と一体となった判決。司法の危機だ」。衆院議員鈴木宗男被告(60)は、一審の実刑判決を支持した26日の控訴審判決後、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、「不当判決」と強調した。
 弁護士とともに現れた鈴木被告は、穏やかな笑みを浮かべた表情で会見に臨んだ。判決への感想を求められると、「不当で人間味のない内容」「評論家的な表現ばかり」などと批判を繰り広げ、次第に険しい表情に。
 弁護側の新証拠を退けた判断について、「検察側調書しか信用しないなら、何のための司法だ」と語気を強めた。東京地検による捜査についても、改めて「不当な国策捜査」と非難。「やましいことはしていない。これからも真実解明のために闘っていく」とまくし立てた。

 (「時事通信」2008年02月26日)


鈴木宗男さん(衆議院議員・「新党大地」代表)の二審有罪判決に断固抗議します。

もともと、この裁判は入り口から「筋悪」すぎるものでした。平成14年(2002)のいわゆる「ムネオ騒動」の際、テレビ・新聞・雑誌などのメディアは鈴木宗男氏を「悪の権化」のように弾劾し続けました。ある週刊誌が数え上げたところ、それらの「ムネオ疑惑」はゆうに200を超えていたそうです。そして、鈴木宗男議員を対象とする国会証人喚問では民主・自由・共産・社民の野党議員5名による告発が行なわれました。

しかし、それらメディアと国会議員による「疑惑」「告発」の中で後に事件として立件されたものは皆無だったのです。あれだけ大量の「疑惑」が叫ばれ続けたにも関わらず、そのすべてに違法性はなかった、あるいは事実無根であったことが、いまでは明白になっています。

鈴木宗男氏の起訴事実のひとつに「あっせん収賄」があります。これは、1998年に林業会社「やまりん」から「官房副長官」就任祝いとして受けとった400万円(検察側は500万円と主張)が問題だとされたのですが、この400万円は正式な政治献金として受領され領収書も発行されています。が、後に「やまりん」が盗伐の疑いで強制捜査を受けたため、「やまりん」から政治献金を受け取っていた堀達也元北海道知事・中川昭一農水相(当時)らと「横並び」で鈴木宗男氏も返金した。

そういった政治献金に関して、4年も経った2002年になって「なぜか」東京地検特捜部が動き始める。1998年に「やまりん」問題が表面化した際、「やまりん」は強制捜査の対象となり、鈴木宗男事務所が発行した400万円の領収書も押収されていたわけです。したがって、この政治献金に違法性があるのなら、1998年時に「あっせん収賄」容疑で鈴木宗男氏を逮捕するべきでした。しかし、当時はまったく問題にもされなかった。

以上をまとめますと、2002年の「ムネオ騒動」において、新聞・テレビ・雑誌などにより200件を越える「ムネオ疑惑」が喧伝され、国会議員による「告発」が行なわれた。しかし、それらの「疑惑」のすべては立件されることがなかった。検察側が持ち出してきたのは4年も前の「やまりん」による政治献金だった。しかし、この「やまりん」献金は1998年当時には違法性を問われていない。このようになります。

「喜八ログ」読者の中にも「あれだけ盛大に『ムネオ疑惑』が報道され、国会議員により告発もされたのだから、そのうちいくらかは本当なんだろう。鈴木宗男は悪い奴に違いない」といまだに思われている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それはあまりに一方的な見方、あるいは偏見であると申し上げねばならないでしょう。

鈴木宗男さんは437日間、マスメディアにより「ムネオの子分」とされた佐藤優さん(外務事務官)は513日間、東京小菅の拘置所に収監されました。もちろん、その間は東京地検特捜部による峻烈《しゅんれつ》きわまる取調べを受けています。

仮に鈴木宗男・佐藤優の両氏に「カネ」や「女」における逸脱行為・違法行為があったなら、とっくの昔に2人とも地獄に突き落とされていたはずです。検察側からありとあらゆる容疑をつけられてきっちり仕留められていたでしょうし、かつて「ムネオバッシング」を行なったマスコミ各社が大張り切りで「ムネオ&ラスプーチンのカネ・オンナ疑惑のすべてを暴く!」なんて特集記事を打ち続けたのは間違いありません。

しかし、そういった立件はされなかったし、スキャンダル報道も行なわれなかった。ということは(世間のイメージとは異なって)鈴木・佐藤の両氏は「カネ・女」の面で「クリーン」であった。したがって、検察側も無理に事件を作り上げることはできなかったし、マスコミ相手に(得意の)「リーク戦術」をとることもできなかった。私(喜八)はこのように考えるのですが、読者の皆様はいかが思われるでしょうか?

保釈後の鈴木宗男さんは一度の落選を経て2005年の「郵政解散総選挙」で衆議院議員に復帰しました。佐藤優さんは『国家の罠』(2005)により作家デビューを果たし、その後も破竹の快進撃を続けています。2人とも刑事被告人として法廷闘争を続けながら、「日本をよりよい国にする」ための戦いも続けられている。私(喜八)から見た鈴木宗男・佐藤優の両氏は「真の大勇の持ち主」であり「真の愛国者」にほかなりません。

そして東京地検特捜部による「国策捜査」はすでに死者まで生んでいます。鈴木宗男氏への取調べが行なわれていた2002年07月23日に鈴木事務所の職員だった佐藤玲子さんが逮捕されました。容疑は政治資金規正法に基づく収支報告書の不記載。しかし、政治資金報告の責任は代表者にあり、一事務員には責任が及ばない。したがって佐藤玲子さんを逮捕しても起訴することはできないのです。それなのに佐藤さんは逮捕された。

しかも、佐藤玲子さんは逮捕される約3ヵ月前に子宮ガンで子宮を全摘出するという大手術を受けたばかりでした。検察は手術前から病院に押しかけて事情聴衆を行ない、手術後は放射線治療で通院している佐藤さんを追い回すように事情聴衆を強行し、さらに起訴もできない相手を逮捕拘留して事情聴衆を続けた。

佐藤玲子さんは7年前にも乳ガンで大手術を受けていて、それが転移して子宮ガンの大手術となったのでした。そして退院後は通院して放射線治療を続けていた。そういった病人を猛暑の真っ盛りに冷暖房もない拘置所に拘留する。もちろん、拘置所にいたらガン治療を受けることなどできません。

鈴木宗男氏は「命には代えられない」と判断し、担当弁護士を通じて佐藤玲子さんに「検察の言うとおりの供述をして調書にサインすれば20日で出られるんだから、そうしなさい」と伝える。検察が都合よく作り上げた「調書=作文」にサインすることを拒否していた佐藤さんもついに「作文」を飲み込んでしまう。そして、そのときの調書が重要証拠のひとつとして、「鈴木宗男有罪判決」につながっていく・・・。

佐藤玲子さんは08月13日に釈放されることになりましたが、翌2003年09月20日、ガンで逝去されました。享年68歳。鈴木宗男氏とは鈴木氏が故・中川一郎氏の「敏腕秘書」であったときからの付き合いでした。いわば長年の「戦友」にあたる関係でした。ちなみに鈴木事務所は仕事が厳しいわりに辞める職員が少ないことで知られています(多くの政治家事務所の秘書・職員は出入りが激しいようです)。

何度でも繰り返しますが、佐藤玲子さんを逮捕しても起訴することはできなかったのです。そんな佐藤さんが逮捕されたのは「鈴木宗男容疑者」に不利な供述書をつくるためとしか思えない。こういった捜査手法、ひとりの女性の命をあたかも「虫けら」のように扱う捜査手法を正当化することはできるのだろうか?

「とにかくムネオをやってしまえ」とばかりに「見込み捜査」を行ない、いわゆる「ムネオ疑惑」に真実が含まれていないと分かると、4年も前の件を持ち出して強引に逮捕する。それでも自分たちに都合のよい調書が取れなければ、再発ガンで大手術を受けたばかりの60代後半女性を拘留して取調べを行なう。このような検察組織ははたして「正義の味方」と呼べるでしょうか? 深い疑念と憂慮の念を抱かざるをえません。

日本の国と日本国民を愛し、北方領土返還交渉など数多の分野で猛烈な勢いで働き続けた「愛国政治家」鈴木宗男氏。もし万一、ムネオ氏が「不当な国策捜査」によって潰されてしまうことになったら? そのときは「日本の将来はお先真っ暗」と言わねばならないでしょう。私(喜八)は全身全霊をもって、鈴木宗男氏二審有罪「不当判決」に抗議します。


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投稿者 kihachin : 2008年02月26日 15:00

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