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2008年03月25日

意見の違いは「リスク分散」

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「右」も「左」も「無党派」も社会にとって必要な存在である

これが私(喜八)の正直な気持ちです。その上で「オレは下翼《げよく》」と旗印を上げています。ところが以前、ある心優しい方がいらっしゃいまして「喜八のヤツは『下』などではないだろう」なんて、会ったこともないのに決め付けて励ましてくださいました(その節はありがとうございました)。

その方のご厚意には心より感謝しているのですが、「下」というのは事実を淡々と述べているのでありまして、「本当は『中』あるいは『上』なのに、『下』を気取っている」わけではありません! ・・・って、威張るような話じゃないですね(汗)。

「『右』も『左』も『無党派』も必要である」。ここに話を戻します。もし、仮りに「右100パーセント」「左100パーセント」なんて国があったらどうでしょうか? これは相当に恐ろしい国家ではないでしょうか。いとも簡単に虐殺を引き起こすような国家ではないかと私は疑います。

そもそも、人間はひとりひとり顔が違うように、それぞれの意見が違ってあたりまえ。それなのに「右100パーセント」「左100パーセント」状態になってしまっているとしたら、これは人為的に作り上げられたものである可能性が高いはずです。つまり絶対的な権力が「ただひとつの『正しい』思想」を国民に押し付けている全体主義国家。

「右100パーセント」「左100パーセント」に達するには激烈な思想弾圧が必要となるでしょう。おそらく拷問・拉致・虐殺・見せしめ処刑は欠かせないはずです。「国家が正しいと認定した思想」以外に心惹かれる者は情け容赦なく排除する。これくらいのことをしなければ「100パーセント」国家は成立しないと思います。

国家規模の究極の「純化路線」。我々は絶対に正しい。その正しい我々に異を唱える者は絶対に間違っている。絶対悪である。「奴ら」は社会にとって害悪をなす存在だ。排除しろ! ぶっ殺せ! 「100パーセント」国家が成立する過程では、このような地獄図絵が展開されている(と私は想像します)。

しかし、このような「権力が正しいと認定した思想」のみに基づいて運営される国家は、長期的に見れば必ず大きな失敗を犯すとみて間違いないでしょう。つまり、全体主義国家は必ず失敗する。なぜなら、神様仏様ではない人間は必ず間違えるからです。

全体主義国家では間違えるときは全員がいっぺんに間違える。反対勢力や野党が存在しないので、全員が同時に過ちを犯すことになる。これが大厄災につながる可能性がきわめて高いのは言うまでもありません。実際のところ、全体主義国家で「大飢饉」や「大虐殺」がたびたび生じているのは歴史的な事実です。

だからこそ「『右』も『左』も『無党派』も必要である」。こう考えるわけです。「右 vs 左」で侃侃諤諤《かんかんがくがく》とやるのはいい。ときに議論が行き過ぎてしまうのも、ある意味で「しょうがない」。けれども相手の存在を全否定して、社会から排除しようと試みるのは止めておこうよ。「殺し合い」だけは避けようぜ。平たく言えばそういうことです。

「やつらさえいなければ全ては上手くいくのだ!」。これって「悪魔の思想」だと思います。でも、おおむね人間というものはこの手の思考に陥りやすいのですね。たとえば、アドルフ・ヒトラー総統率いるドイツ第三帝国の「ユダヤ人抹殺計画」。第一次大戦後、自分たちドイツ人が苦しい生活を送っているのはユダヤ人が原因なのだ! ユダヤ人を根絶やしにすれば全ては上手くいくのだ! 第三帝国は1000年間続くのだ! とヒトラーは絶叫し、国民はそれに従いました。

その結果がどうなったかは言うまでもないでしょう。

「『奴ら』を絶対悪とみなして『奴ら』さえいなければ全ては上手くいく」。このような思考法は大変に危険です。人間がいとも簡単に同種内での「殺し合い」を始める動物であることを考え合わせると、「やつらさえいなければ~」という悪魔の思想に陥ることは極力避けなければならない。たとえば・・・。

  • 「左翼(サヨク)」絶対悪論
  • 「右翼(ウヨク)」絶対悪論
  • 「共産主義者」絶対悪論
  • 「新自由主義者」絶対悪論
  • 「市場原理主義者」絶対悪論
  • 「社会民主主義者」絶対悪論
  • 「創価学会」絶対悪論
  • 「部落解放同盟」絶対悪論
  • 「自民党」絶対悪論
  • 「在日外国人」絶対悪論
  • 「亜細亜諸国」絶対悪論
  • 「米国」絶対悪論
  • 「イスラム」絶対悪論
  • 「ユダヤ人」絶対悪論

これらは我が国で一般に考えられているより遥かに危険な思想である。こう断言したいですね。人類同士の「殺し合い」や「虐殺」に加担したくないのであれば(大抵の方はそうだと思いますが)「~絶対悪論」の誘惑には最大限の警戒をするべきだ。私はそう思います。批判をしてはいけないというのではないですよ。「絶対悪」とみなして「全排除」を試みるのは大変に危険だということです。

私(喜八)は日常的に「右」の人とも「左」の人ともお付き合いさせていただいております。その経験から言えば、やはり「右」の人は「左」を忌まわしいもののようにみなしているし、逆に「左」の人はシンプルに「右=悪」と信じている。こういったステロタイプな思考に陥っている人が少なくないように思います(最近はかなり変わってましたが)。

しかし「右」あるいは「左」の人たちが全て「忌まわしくて」「悪」なんてはずはありませんね。どちらも社会をよりよいものにしようという意思を持つ「普通に正しい人」である可能性が高いでしょう。突き放して言えば、それぞれの「性格」や「好み」がちょっと違うだけで、「右」も「左」もたいして変わりはないと言うこともできるでしょう。

自分に理解できない(しにくい)ものは実質以上に「恐ろしく」「不気味」に見えやすいということはあります。でも、そういう存在を「絶対悪」と決め付け「奴らさえいなければ全ては上手くいく!」と排除してゆく。これは止めておいたほうがいい。もし、それをやってしまえば、社会そのものを破壊しかねない。結局のところ、意見の違いは社会にとっては「リスク分散」となっている。それは人類が存続するための安全装置なのだ。このように強く主張したいと思います。

さらに・・・。他者を「絶対悪」とみなす者は自らが「絶対善」であるという「自己絶対化の罠」に嵌っている、というようなことも書こうと思っていましたが、当エントリも長くなりました。また別の機会にすることとします。なにぶん怠惰なもので何時になるかは分かりませんが・・・。


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投稿者 kihachin : 2008年03月25日 20:27

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