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2008年11月14日

太田記念美術館「国貞・国芳・広重とその時代」

歌川国芳「人かたまつて人になる」
歌川国芳「人かたまつて人になる」


先日、浮世絵専門の美術館「太田記念美術館」(東京・原宿)に行って参りました。
お目当ては以下の展示です。

国貞・国芳・広重とその時代 -幕末歌川派の栄華-
(前期:2008年10月1日(水)~26日(日) / 後期:2008年11月1日(土)~26日(水)・・・前後期展示替えあり)

いかにもアリがちな趣味なんですけれど、私(喜八)は歌川(一勇斎)国芳が大好きでして、今回も国芳の作品を堪能することができて、非常に満足しました。
このたび展示された国芳作品を以下に挙げておきます。

  • 「桜下身づくろいの芸者」(肉筆画)
  • 「忠臣蔵夜討之図」(以下は版画)
  • 「山海名産尽 肥前国 伊万里焼」
  • 「山海名産尽 大和奈良 さらし」
  • 「通俗水滸伝豪傑百八人一個 出林龍鄒淵」
  • 「通俗水滸伝豪傑百八人之一個 舩火兒張横」
  • 「東都名所 佃島」
  • 「近江の国の勇婦於兼」
  • 「小倉擬百人一種 大納言経信 平河原次郎蔵 阿古義平治」
  • 「盤上太平棋」
  • 「人皇十五代神功皇后三韓征伐 武内大臣が智勇諸城を落す図
  • 「人かたまつて人になる」
  • 「名誉 右に無敵左り甚五郎」
  • 「浮世又平名画奇特」
  • 「為朝弓勢之図」
  • 「義士四十七人 良黒橋を引取る図」
  • 「貼交絵 なんばのいけ・源氏絵・鬼も十七」(三代歌川豊国・国芳・広重
  • 「東都名所 浅草今戸」
  • 「高祖御一代略図 佐州流刑角田波題目」
  • 「三井寺合戦」


以上は「太田記念美術館」」の受付でもらった展示リストを基にしています。
なお、この一覧表は目立つ場所には置かれていないようです。
受付に座っているお嬢さんに「展示リストをください」と頼むと、どこからか出してくる。
と、これまでの私の経験では、そのようになっています。

蛇足ながら申し上げておきますと、太田記念美術館では土足を脱いで、備え付けのスリッパに履き替えるシステムになっています。
人の履いたスリッパなんて気持ち悪い~」という方は、スリッパを持参されるとよいかもしれませんね。
また、女性の場合(男性も?)、「スリッパに履き替えても、さまになる」服装(ジーンズなど)で行かれるとよいかも(お節介のようですが・・・)。

今回、展示された国芳作品では「為朝弓勢之図」に強い感銘を受けました。
保元の乱で崇徳上皇方に属して戦い敗れた武将・源為朝(鎮西八郎)。
為朝は伊豆大島に流され、そこでも謀反を起こし、追討を受け自害しました。
「弓の名手」として知られた為朝が得意の強弓を用い、ただ一撃で追討の軍船を沈めたという伝説を描いた版画です。
豪傑・源為朝(鎮西八郎)と容貌魁偉な一族郎党。
青々とした海、白い海鳥の群れ、追討軍の船団、轟沈しつつある軍船・・・。
なんともはや、凄まじいばかりの伝奇的浪漫に満ちた傑作です。
そのほか、吉良邸への討ち入りを終えた後の「忠臣蔵」四十七士の姿を描いた「義士四十七人 良黒橋を引取る図」も「う~ん」と唸らせられる力作でありました(良黒橋=両国橋?)。
国芳以外では初代豊国の肉筆画「雪の訪問」も真に素晴らしいものでした。
初代豊国描くところのスラリとして健康的な美人画も私は大好きであります。
とにもかくにも「はるばる原宿まで来た甲斐があったー!」と満足至極の1日でした。

ところで、太田記念美術館は何時行っても外国の方の見学者が多いようです。
おおよそ半分くらいは外国の方ではないでしょうか。
「日本人なら、日本の誇り『浮世絵』を愛《め》でよう!」
なんて、ヤボなことは私は申しません(笑)。
けれども、外国の芸術家・芸術愛好家がこぞって驚嘆し褒めちぎる「浮世絵」であります。
その楽しさを知っていたほうが「人生、おトク」ということは言えそうです。
皆様、ぜひとも浮世絵を愛《め》で楽しみましょう!

・・・なんて、エラソーなことを申し上げましたが、私自身それほど浮世絵に詳しいわけではありません(汗)。
高橋克彦さん(浮世絵研究家・小説家)の浮世絵に関する文章に触れ、啓発され、ときおり浮世絵鑑賞を楽しむ程度のドシロウト・ちんぴらの類《たぐい》です。
国芳や、その弟子の月岡芳年落合芳幾が好きなのも、高橋克彦さんの影響をモロに受けているわけです。
なお、高橋克彦さんは故・都筑道夫さん(小説家・評論家)の弟子を自認されています。
じつは私(喜八)も「都筑道夫の弟子」を自称(詐称)しておりまして、したがって高橋克彦さんは「兄弟子」にあたる。
と勝手に思っております(もちろん、高橋克彦さんはそんなことはつゆ知りませんが)。

「小説・評論・編集の名手」都筑道夫からは、岡本綺堂久生十蘭三島由紀夫谷崎潤一郎佐藤春夫内田百閒夏目漱石色川武大といった「反自然主義日本文学」の目くるめく世界が広がる・・・はずなのですが、今回は遠慮しておきましょう。


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(※上の猫画像は「ImageChef イメージクリエーター」で製作しました)


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投稿者 kihachin : 2008年11月14日 08:00

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