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2008年12月24日

『貧困のない世界を創る』から

『貧困のない世界を創る』ムハマド・ユヌス
貧困のない世界を創る』ムハマド・ユヌス

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2006年ノーベル平和賞をグラミン銀行と共に受賞したバングラデシュの経済学者・銀行家ムハマド・ユヌス博士の著書『貧困のない世界を創る』早川書房(2008)から。
特に強い印象を受けた部分を紹介します。
引用文冒頭カッコ内の数字はページ数です。


(100) グラミン銀行で、私たちは経済的な差別に挑戦した。私たちはあえて銀行のクレジットを最も貧しい人々に与えた。私たちはそれまでの人生でどんなお金にも一度も触れたことさえなかった貧しい女性たちを仲間にしたのだ。私たちは規則を公然と無視した。道に沿ったそれぞれのステップで、あらゆる人が私たちにこう叫んだものだ。「あなたたちは、金を無駄に使っています! あなたが貸すお金は決して戻ってこないでしょう。そのシステムは今はちゃんと動いているだろうけれど、そんなのはすぐに、崩れるはず。すぐに爆発して、姿を消すでしょう」と。
 しかし、グラミン銀行は爆発もせず、姿を消すこともなかった。それどころか、さらに広がり、ますます多くの人々のもとに届くようになった。今日では、バングラデシュの七万八〇〇〇もの村で、七〇〇万人の貧しい人々のローンに行なっている。その九七パーセントは女性だ。


(106) グラミン銀行で、私たちはすぐに気付いたのだ。男性、女性、子どもを「労働者」の集まりだと思うのではなく、異なった能力とニーズを持っている人間として見ることこそが、この現実の世界においては重要だということを。お金を貸した人々の実際の振る舞いを観察して、私たちはすぐに、貧しい女性を信用して貸し付けると、男性に貸し付けるよりも家族に利益がもたらされることに気付いた。男性はお金を稼ぐとそれを自分のために費やす傾向があるが、女性はお金を稼ぐと家族全員、特に子どもに利益をもたらすのだ。したがって、女性に貸し付けることは、結局、家族全員への経済的利益とともに、地域の共同体全体に社会的利益をもたらす、滝のような効果を引き起こす。グラミン銀行では、私たちは最初にそういった母親を発見した。次に発見したのが子どもたちだ。感情的あるいは道徳的な強制ではなく、論理的に正しい経済的理由で彼らを発見したのだ。もし貧困が減ったり、排除されたりするべきであるなら、次の世代はきっとそうなるに違いない。私たちは、すべての貧困の徴候と不名誉を子どもたちから剥ぎ取る準備をしなければならない。そして、徐々に人間としての尊厳の感覚と未来への希望をしみ込ませていくのだ。
 だから、子どもに焦点を当てたどのようなプログラムも、「人道主義的」あるいは「情け深い」プログラムであると見なすべきではない。現実には、それはまさに空港や工場、高速道路を建設するのと同じ(あるいははるかにそれを上回ると私は主張している)重要な開発なのである。


(301) マイクロクレジットとITの両方が、貧しい人々、特に貧しい女性に金の価値では測れない力を与えることができる。私は貧困と闘う最も良い方法は、貧しい女性たちに尊厳と自立を与えることであると確信している。ITとマイクロクレジットは非常に効果的にこれをやってのけ、相互に強化しあっている。


(357) もしウォーレン・バフェットが私にアドバイスを求めるなら、私は彼に、手頃で高品質な健康保険を四七〇〇万人のアメリカ人に提供する使命を持つソーシャル・ビジネスを創設するのに彼のお金の一部を使うよう言うだろう。もし、バフェット自身が──彼は保険産業で何十年もの経験を持つビジネスの天才だ──このソーシャル・ビジネスの設計に関わるなら、誰の目にも結果は明らかだ。会社は大成功し、バフェットはアメリカのヘルスケアの歴史に名を残すことになるだろう。


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付記:The Green Children

The Green Children Live from LA

Opening The Green Children Hospital!

The Green Children」はノルウェー出身のミラ・サンド(リードシンガー)と英国出身トム・ベバン(作詞・作曲・ピアニスト・ギタリスト)による音楽ユニット。
貧困のない世界を創る』の264-265ページに「The Green Children」についての記述があります。


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投稿者 kihachin : 2008年12月24日 20:00

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