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2009年04月12日

朝日新聞社説「かんぽの宿―大山鳴動して何が残った」

竹中平蔵「民営化した郵政はアメリカに出資せよ!」

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まず「朝日新聞」社史に一大汚点として残るであろう「社説」を保存しておきます。

さらに当ブログ恒例の(?)竹中平蔵批判が続きます(池田信夫センセーへのお願いもあります)。


★引用開始★

朝日新聞」社説 2009年4月8日(水)付

かんぽの宿―大山鳴動して何が残った

 鳩山総務相が日本郵政グループによる「かんぽの宿」売却に「待った」をかけ、白紙に戻したのは2カ月前だ。それは次のような疑問からだった。

 「売却先をオリックス不動産としたのは『出来レース』ではないか」

 「売却価格が安すぎないか」

 もし入札に出来レース、つまり不正行為があったなら、日本郵政の経営陣が法的に問われかねない話だ。総務省はその調査結果を先週末に発表し、日本郵政に業務改善命令を出した。

 しかし、そこであげられた16の問題点は、「収益改善に努めたあとで売れば、より高い売却額になった可能性がある」など、どれも改善が望ましい点や手続き上のミスにとどまった。意図的で悪質な「不正」と呼べるような事実は見いだせない。

 「安すぎる」に関しては、総務省は独自に不動産鑑定をし、売却対象となった79施設は推計「約250億円」になる、ときのう発表した。

 鳩山総務相の疑義はもともと、施設の購入・建設に2400億円かかったものを「109億円」では安すぎる、というものだった。だが、実際には建設時の10分の1に下がっていたと、総務省みずから認めたことになる。

 かんぽの宿は毎年40億~50億円の赤字が出ている不採算ビジネスだ。事業を続け正規・非正規従業員3200人の雇用も続けるのが条件なら、買う方の企業は「もっと安くなければ」と考えるだろう。109億円になったとしても不自然とは言い切れまい。

 かんぽの宿の本質は、旧郵政省が簡易保険事業の名のもと、採算そっちのけで巨費を投じた「国営ホテル事業」の失敗だ。その売却は「国民の財産の切り売り」というより、むしろ「破綻(はたん)処理」の作業に近い。こうした潜在的な不良債権を抱えた事業を、国民負担が膨らむ前に政府から切り離すのが、郵政民営化の目標の一つだった。

 国会論議では、野党も「国民財産のたたき売り」と総務相に歩調を合わせた。たしかに個別に見れば、もっと高く売れた施設があっただろう。透明で、国民や自治体の納得が得られる売却手続きをとることも大切だ。

 ただ、売却が先に延びるほど赤字が累積し、国民負担が膨らむことも考えておく必要がある。総務省と日本郵政は今回の反省を踏まえつつ、早期売却へ向けて出直すべきだ。

 このように、調査結果も考慮して一連の鳩山総務相の指摘・指示を振り返ると、何が何でも「白紙撤回」を急いだことには、やはり疑問がある。

 かつて自民党の強力な集票マシンだった特定郵便局長会に期待して、今も民営化反対の動きが与野党にある。この騒動には、政治のにおいがつきまとう。それが民営化会社の経営をゆがめたとしたら、代償は小さくない。

★引用終了★


いやはやなんとも、凄まじい「社説」ではあります。
朝日新聞は2009年01月18日にも「かんぽの宿―筋通らぬ総務相の横やり」と題する「社説」を公開しました。
これは当ブログエントリ「国家のダニ」にて紹介しています。
こうやって見ると、朝日新聞は全社的自殺を企《くわだ》てているとしか思えませんね(笑)。

それにしても今回「かんぽの宿―大山鳴動して何が残った」なる作文を書いた人は、いま国会で何が進行しているかまったく認識していないのか?と思ってしまいます。
この作文(社説)が朝日新聞に掲載される前日(04月07日)、ジャーナリストの東谷暁《ひがしたにさとし》さんらが参議院総務委員会(郵政集中審議)で参考人陳述をされています。
長谷川憲正参議院議員(国民新党)のウェブサイトから、東谷暁さんの発言を以下に転載させていただきます。

○東谷暁(ジャーナリスト)の陳述
・かんぽの宿の譲渡売却、不思議な現象だ。解明すべき。
・次の点で疑惑は解消されていない。
  (1)譲渡価格。納得がいかない。
  (2)なぜバルクなのか。
  (3)経営改善がなされていなかったのか。
・減損会計などを使い資産額を急激に下げているのは異常である。これは会計スキャンダルだ。余りにもおかしい。これがよいとなれば他に悪用される。
・バルクをした日本郵政の説明は納得のできるものではない。
・経営努力をしないのは内部でもおかしいと思っていた社員もいた。真実は解明されていない。
・海外でもドイツポストは民営化の成功と言われたが、結局破たんした。会長は逮捕された。民営化すると得をする人と損をする人が出てくる。(東谷)
・M&Aに対応するときは、価値を高めようとするのがリーダーだ。かんぽの宿は逆に減損会計で価値を下げた。高いものを先に売って売れなかったものをバルクにするのが常識だ。(東谷)
・郵政については、まず株の凍結だ。今の問題を解決して、そして先に進むべき。(東谷)


また、東谷暁さんは産経新聞社発行の月刊誌「正論」2009年05月号で『郵政民営化と「かんぽの宿」疑惑』という論文を発表されています。
そのしばらく前には月刊誌「文藝春秋」04月号に『かんぽの宿疑惑・竹中、西川、宮内三氏の「お仲間資本主義」』を発表。
どちらも、竹中平蔵を始めとする“構造改革派”への強烈な批判です。


さて、東谷暁さんのこれらの批判論文に対して、竹中平蔵は反論したのでしょうか?
本来ならモーレツな勢いで反論すべきだったと思います。
だって自分(竹中平蔵)が実名で徹底批判されているんですから。
だって竹中平蔵って(いちおうは)経済学者なんですから。
けれども・・・。
例によって竹中平蔵は「完全スルー」作戦にでています。
あれだけテレビ・新聞・雑誌・インターネットでペラペラペラペラペラペラペラ詭弁・・・もとい能弁を振るってきたのに・・・。
東谷暁さんや植草一秀さんによる批判は「完全スルー」。
なんとも奇怪な精神構造をしているんですね。竹中って人は(笑)。

まあ、竹中平蔵の気持ちも分からないではありません。
正面の論戦になったら、竹中平蔵に勝ち目はありませんから。
文字通りの「ゼロ」であります。
だからこそ、コソコソと逃げ回っている。
ただし、逃げるなら逃げるで何処かの穴倉《あなぐら》に潜《ひそ》んでいればいいものを、テレビ・新聞・雑誌・インターネットにしゃしゃりでてきてペラペラペラペラペラペラペラ詭弁・・・もとい能弁を振るう。
やることなすこと、まったくスジが通っていません。
まあ、「曲学阿世以下竹中平蔵には最初から「スジ」なんて期待していないですけどね。

そんな竹中平蔵もこのごろは以前に比べるとメディアへの露出回数が激減しているようです。
「不屈のカイカク尊師(グル)」も、ついに疲れがでてきちゃったのかな?
でも、休んでいるヒマはないと思いますよ。
あなた(竹中)には、ぜひとも国会の場で「証人」として「証言」をしていただかなければなりません。
竹中平蔵を証人喚問せよ!」の声はすでに全国津々浦々から上がっています。
今後その声々は益々増幅し、ついには権力の中枢を直撃するでしょう。
いまは自民党内の「お仲間」さんたちの庇護の手が(かろうじて)あるため、国会の場に引きずり出されないで済んでいるようですが・・・。
そんな状態が長く続くはずはありません。
将来「政権交代」となったら、「庇護の手」は雲散霧消《うんさんむしょう》しますから。
そして「政権交代」実現は時間の問題です。
自公政権が権力にしがみつけばしがみつくほど国民から愛想を尽かされる。
このダウンスパイラルを逆行させる手段なんてそうそうはないでしょう。
もしあるとすれば「日本の軍事独裁国家化」くらいでしょうか。
もちろん、こんな手段が許されるはずはありません。
また、自公政権にそこまでのクソ度胸があるとも思えません(なくて幸いですが)。


小泉・竹中が主導して日本全国に広めた「カイカク真理教」のドグマ(教義)とは、

「なんでもかんでも民営化!」
「なんでもかんでも自由化!」
「なんでもかんでも規制緩和!」
民営化こそが絶対善なのだ!

でした。

しかし、彼らのいう「民営化」とは実際には「私物化」であり「米営化」であったことが明らかになってきました。
大部分の国民の犠牲の上に「ボロ儲け」を企む者たち(国家のダニ)の存在が、まざまざと見えてきた。
これが「かんぽの宿」疑獄の本質なのであります。
それなのに・・・。
朝日新聞は「民営化こそが絶対善」なるインチキ教義をいまだに信奉(妄信)しているとしか思えない、トンデモ社説を堂々と掲載している。
それはカルト教祖の言葉を一言一句疑うことなく追従するカルト信者の姿に似ています。
いや、教祖を信じているフリをして一般信者をたらしこみ、私利私欲を追及する教団幹部にたとえたほうが適切なのかもしれません(いうまでもなく、こちらのほうが遥かに悪質です)。

いずれにせよ「カイカク真理教」の広報紙と化した「朝日新聞」に未来はないでしょう。
これはやはり「全社的自殺」というしかないのでは? って話です。


それとも、この社説を書いた人物は朝日新聞社を内部から破壊しようとする工作員なのかもしれませんね。
というのはいかにも「陰謀論」に聞こえるかもしれませんが(笑)。
絶対に「ない」とは言い切れないですよ。
愛社精神に富んだ朝日新聞社員諸氏は、その辺をじっくり検討したほうがいいと思います。
これは大マジメな話。


竹中平蔵さん、正々堂々と国会の場で証言してください。

そして、

  • 「かんぽの宿」売却の正当性
  • 小泉・竹中政権による「郵政民営化」の正当性

この2つを全国民に説明してください。

もちろん、できないわけはありませんね。
あれだけ、テレビ・新聞・雑誌・インターネットにしゃしゃりでてきてペラペラペラペラペラペラペラ詭弁・・・もとい能弁を振るってこられたのですから。
なぜ、おなじことが国会で言えないのですか?
こう問われたら、あなた(竹中)はどう答えるのでしょうか?

もし1人で国会に行くのがお嫌でしたら「経済学者池田信夫センセーに一緒に行ってもらうとよいと思います。
経済学者池田信夫センセーには以下のようなブログ記事がありますから。

暴走を続ける鳩山邦夫氏
(「池田信夫 blog」2009-03-18)

鳩山邦夫氏の暴走
(「池田信夫 blog」2009-01-19 )

池田信夫センセーもぜひ竹中平蔵センセーと共に国会に行き、『「かんぽの宿」売却の正当性』と『小泉・竹中政権による「郵政民営化」の正当性』を堂々と論じられてください。
経済学者」としての生死を賭した一大論戦(死闘)を展開されてください。
よろしく、お願いします!


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(※上の猫画像は「ImageChef イメージクリエーター」で製作しました)


投稿者 kihachin : 2009年04月12日 08:00

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