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2009年05月20日

経済学についてのボンクラな考察

Patriot cat
(猫の画像は「EyesPic」さんよりお借りしました)


いちおう、私(喜八)は経済学科(早稲田大学政治経済学部経済学科)の出身です。
そのわりには『喜八ログ》では経済のことをあまり書かないではないか?!」と指弾《しだん》されることも少なくないのですけれど(汗)。
まあ、はっきり言って、自信がないものですから。


「いいわけ」のようではありますが・・・。
そもそも「近代経済学」というのは「弱い」学問なのだと思います。

「経済学」によって複雑怪奇かつ巨大な「実体経済」を理解するのは相当な難事である。
ましてや実体経済をコントロールするのは不可能に近い!
おそらく、これが「業界」の(ひそかな)常識でしょう。
けれども、多くの経済学者・エコノミストは「オレ様はなんでも知っている」的ポーズをとります。
それは、端的に言えば、シノギ(営業)のためなんですね。
経済学もオレ様も非力だ!」なんて言ってたら、商売が成立しにくいですから(笑)。


近代経済学は「弱い」学問。
経済学によって「実体経済」を制御するのは不可能に近い難事。
それは、ほぼ全ての経済学者・エコノミストの経済予想が外れまくっていることからも、明らかです。
ノーベル経済学賞クラスの学者であっても例外ではないのです。
過去には、マイロン・ショールズロバート・マートンという2人のノーベル経済学賞学者を擁したヘッジファンド「LTCM」が物の見事にぶっ潰れた、なんて事件も発生しています。
経済学者・エコノミストとはほとんど無力に近いくらい非力な存在。
これくらいに思っていたほうがいいかもしれません。

仮に「全知全能の神様」の経済学力が「100」だとします。
すると「人間の経済学者」のうちの最高峰の人(たとえば、ポール・サミュエルソン教授)でも、せいぜい「5」とか「6」くらいになるのではないでしょうか(もっと低いかもしれません)。
「100」対「5」。
せいぜい、そのくらいのものだと思います。


これまで何度か「喜八ログ」読者様から「日本の経済学者・エコノミストの質は低いのでは?」という質問をいただきました。
たしかに日本の経済学者・エコノミストは世界的に見て「レベルが低い」ということは言えそうです。
それこそ、日本人がノーベル経済学賞を受賞したことは一度もありません。
また、外国の一流大学で教授となった日本人経済学者は数えるほどしか存在しません。
名門ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の教授を務め、「ノーベル経済学賞にもっとも近い日本人」といわれた故・森嶋通夫教授などは例外中の例外でしょう。

が、外国の経済学者が飛びぬけて優れているわけではないのです。
せいぜい、五十歩百歩でしょう。
(さきほどの神様のたとえを思い出してください)

繰り返しになりますが、経済学そのものが「弱い」学問なんですね。
経済学者・野口悠紀雄教授の造語に「ローパワード経済学」というのがあります(『時間旅行の愉しみ―「超」整理日誌』野口悠紀雄・新潮文庫)。
経済学はけっして「ハイパワード」なんかではなくて「ローパワード」。
RPG(ロールプレイングゲーム)にたとえるなら「~の剣」といったような凄い武器ではなくて、「こん棒」程度。
経済学の限界はまだまだ低いというわけです。


先にも申し上げましたが、経済学者・エコノミストの論調は「オレ様たちは全知全能、無敵なのだ!」みたいになりがちです(誰とは言いませんが、結構大勢います)。
でも、アレはあくまで「シノギのため」にやっているのだと思います。
もしかしたら、一部の方は本気で「全知全能、無敵」と信じ込んでいる可能性もありますが・・・。
そうなると、一種の「カルト」の様相を帯びてきそうです。
いわゆる米国の新古典派、特に合理的期待形成学派なんかは、物凄くカルト的だ(った)と聞きます。
そういった人たちは「オレ様たちは全知全能、無敵! 絶対に正しい! 間違うことなんかないのだ!」と、心から信じられる人々なのかもしれません(まさか、とは思いたいですが)。
そういう人たちが実在するとしたら?
これはもう、経済合理性なんかとは無縁の「カルト一派」ではないか?
そう疑ってみた方がよいのかも・・・。


「もし私(喜八)が政治家であったら、ぜひとも『経済分野の相談役』になって欲しい」のが、次のお2人です()。

  • 山崎元さん(経済評論家)
  • 東谷暁《ひがしたに・さとし》さん(ジャーナリスト)

ほかにも、能力が高く信頼できる経済学者・エコノミスト・経済評論家・(経済も主義範囲の)ジャーナリストは、日本にも大勢いるでしょう。
が、現時点で私が思いつくのは、山崎元さんと東谷暁さんの2人です。

※とはいえ私には政治家志向はまったくありません


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投稿者 kihachin : 2009年05月20日 12:00

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