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2009年06月14日

ヤスミン植月千春さんと古居みずえさん

children-in iraq もう泣かなくていいよ

(※上の動画は「JIM-NET 日本イラク医療支援ネットワーク」製作です)


ヤスミン植月千春さん(ピアニスト・カーヌーン奏者・声楽家)が雑誌「週刊金曜日」2009年06月12日号(同日発売)に登場しましたので、「喜八ログ」でも紹介させていただきます。


ジャーナリスト・古居みずえさんによる記事「カーヌーンとピアノにひとつの心を通わせて」から一部を引用しながら、喜八の愚言(汗)もオマケ的に加えさせていただきます。
引用文中、《 》ではさまれた部分は喜八による補足です。

『クルアーン』を諳《そら》んじ、アラブの楽器を弾きこなす日本人女性──。そのイメージからは想像もできない、宗教も民族も超えた型破りの精神を持った人。ガザ侵攻や憲法改悪の動きに、自らメッセージを携え行動する。

記事タイトル「カーヌーンとピアノにひとつの心を通わせて」の脇に太字で配置された文章です。
クルアーン」は「コーラン」として知られていることが多いと思います。
言わずと知れたイスラム教の経典です。

型破りの精神を持った人」という部分は、ヤスミン植月千春さんの本質を一言で言い表していると思います。
ヤスミン千春さんって本当に面白い人なんですよ!
以前にも書きましたが、ヤスミンさんのお話を伺っていると、雨宮処凛さん(作家・思想家)の『生き地獄天国』ちくま文庫、佐藤優さん(神学者・作家)の『国家の罠』新潮文庫を読んだときに匹敵するくらいの「面白さ」があるのです。

ちなみに雨宮処凛『生き地獄天国』と佐藤優『国家の罠』は私(喜八)がここ数年のうちに読んだ本でもっとも強い影響を受けた2冊です。
佐藤さんと雨宮さんの本を読んだことで、私(喜八)の「生き方」は確実に変わりました。

それと「型破りの精神」という点で愚見を述べさせていただきますと、ヤスミンさんも「右も左もない」人ではないかと私(喜八)は(勝手に)思っています。
ヤスミン植月千春さんとお目にかかったときは、政治の話はほとんどせず、音楽・芸術・筋力トレーニング・(政治以外の)海外事情そのほか世間話などをしていることが多いのですが、やはり「右も左もない」印象があります。
どちらかといえば、ヤスミンさんは「保守」ではないでしょうか。
少なくとも「左」という感じではないですね。
なぜか、日本では「パレスチナ支援」というと「左翼」の独壇場というイメージが強いのですが・・・。
ヤスミン植月千春さんは「右も左もない」人ではないかと思っています(※)

(※もしかしたら、ジャーナリスト・古居みずえさんも「右も左もない」人であるかもしれません)


ふたたび古居みずえさんの記事から引用させていただきます。

 彼女《ヤスミン植月千春》が普通の人と違うのは、並外れた好奇心と何でも徹底してやり通す根性だ。カーヌーンに惹かれた彼女は、それをマスターするためにトルコに飛び、カーヌーン奏者に師事し、さらにチュニジアのチュニス国立音楽院の教授にも師事したという。彼女のすごさはそれだけにとどまらない。カーヌーンを始めた頃、イスラムに関心を持ち、もっと知りたいという一心で、イスラムの経典『クルアーン』を二年がかりで読破した。さらにその三〇章は暗記していると聞くに及ぶと、私《古居みずえ》はひれ伏したい思いにかられる。

『クルアーン』を「読破」「暗記」というのは、もちろんアラビア語でです。
日本語翻訳版ということではありません。
「もちろん」なんて、エラソーに申し上げましたが、私(喜八)はごく最近まで「イスラム教徒はアラビア語でクルアーン(コーラン)を読まなくてはいけない」という常識を知りませんでした(汗)。
つまり、ヤスミン植月千春さんは「アラビア語が読める」ということですね。
ヤスミンさん本人に確認したことがありますが、さらに英語・ドイツ語・フランス語・その他の言語(何語かは忘れました・・・汗)も日常会話には不自由しないそうです。

何でも徹底してやり通す根性」という古居みずえさんの指摘に、私も「その通りです!」と諸手《もろて》を挙げて賛成いたします。
ヤスミン千春さんに接して、私が最初に気づいたのはヤスミンさんの持つ「猛烈に強い意志力」です。
アラブの琴「カーヌーン」は弦がたくさんあり(国や地域によって異なるらしい)、調弦をマスターするだけでも数年はかかるといわれているそうです。
しかも、日本国内にはカーヌーンの弦を販売している店はありませんから、弦一本切れただけでも中東から輸入しなければならない。
カーヌーンの演奏活動を続けるだけで、結構なおカネと手間が必要なのです。
そしてヤスミン植月千春さんは京都市立芸術大学出身のプロのラウンジピアニストです。
ピアノとカーヌーンの鍛錬、五指にあまる外国語の習得。
これだけで一体どれだけの時間と労力を費《つい》やしてきたのだろう?
という話なのです。
ヤスミンさん自身は、私が「意志力が強いですね」というと、即座に否定されるのですが・・・。
でも、どこからどう見ても「猛烈に強い意志力」をお持ちですよ!
意志力のレベルがいたって低い私(喜八)は「ヤスミンさんの真似をさせていただこう。ちゃっかりと、いい影響を受けてしまおう」と目論《もくろ》んでいます。


さらに古居みずえさんの記事から引用させていただきます。

 ヤスミンさんは単なる音楽家でも、カーヌーン奏者でもない。単なる敬虔なるイスラム教徒でもない。彼女は国境を越え、宗教を超え、あらゆる枠を超えて熱いメッセージを発信し続ける表現者なのだ。
「占領下で生きる、とはどういうことなのか。兄弟・姉妹の思いを、歌と朗読で伝えたい。今も苦しみ、悲しみの中にいる彼らを、どうぞ忘れないでほしい」

古居みずえさんは「映像」と「文章」の二刀流のジャーナリストです。
不勉強なバカ者・喜八は、つい最近まで古居みずえさんのことを存じ上げませんでしたが・・・(大汗)。
いまは「古居みずえさんは、日本が世界に誇るべき、本物のジャーナリスト」という思いを強めつつあります。

2009年4月25日、東京・千歳烏山で行なわれたイベント「歌と演奏と朗読・現地取材報告で考えるガザ」で、古居みずえさんが製作したテレビ・ドキュメンタリー「子どもたちは見た~パレスチナ・ガザの悲劇~」のビデオ上映がありました。
2008年12月~2009年01月、イスラエル軍によるガザ侵攻が強行されました。
その際、目の前で親・兄弟姉妹・親戚・友人知人を虐殺された幼い子どもたち。
その子どもたちが繰り返し、虐殺者=イスラエル兵の姿を絵に描き続ける姿を追ったドキュメンタリー作品です。
これは本当に本当に素晴らしい作品です。
こうやってブログ記事を書いている今も、腹の底から熱いものが込み上げ、魂がグラグラと揺すぶられる思いなのです。


以下はイベント「歌と演奏と朗読・現地取材報告で考えるガザ」の際の古居みずえさんの紹介です。

★転載開始★

古居 みずえさん
1948年島根県生まれ。アジアプレス所属。JVJA会員。
1988年よりイスラエル占領地を訪れ、パレスチナ人による抵抗運動・インティファーダを取材。パレスチナの人々、特に女性や子どもたちに焦点をあて、取材活動を続けている。98年からはインドネシアのアチェ自治州、2000年にはタリバン政権下のアフガニスタンを訪れ、イスラム圏の女性たちや、アフリカの子どもたちの現状を取材。
著書に「インティファーダの女たち」(彩流社)、 写真集に「パレスチナ 瓦礫の中の女たち」(岩波書店)など。
2005年DAYSJAPAN審査員特別賞受賞。

おんなたちの歌 古居みずえのホームページ

古居さんからのメッセージ:「これから私たちにできることは、何が起こったのか、今、どうなっているのか、彼らのことをもっと知り、見続け、できることを探っていくことだと思います。

★転載終了★


ヤスミン植月千春さんのことを私(喜八)が好きなのは、主に次のような理由があります。

  • (ヤスミンさんの)ある友人が重大な危機に陥ったとき、(ヤスミンさんは)徹底的に味方をした。
  • 家族・友人・近所の人・ピアノのお弟子さんたちから強い信頼を受けている。
  • 長年にわたって「自立障害者」団体の支援を続けている。
  • 野宿する人たちに偏見を持たず、強い同情心と共感を抱いている。
  • ビジネス力が高く、金銭感覚がシビア。
  • 頭が良くて、話が猛烈に面白い。
  • 片目の野良猫を受け入れて家族の一員としている。

「喜八ログ」は今後もヤスミン植月千春さんと古居みずえさんの活動に注目し、ささやかながら応援したいと思っております。
今後とも(できましたら)よろしくお願いします。



Baghdad Burning - リバーベンドに捧ぐ

(※上の動画は『バグダッド バーニング--いまイラクを生きる』翻訳チームのYさん製作です)


付記:「TAMA猫」支援のお願い

プロカメラマン小西修さんと奥様は、長年にわたって多摩川沿いで、野良猫・野良犬・野宿者支援を続けられてきました。
ささやかながら「喜八ログ」も小西さんご夫妻を応援したいと思います。

TAMA猫 Shop

TAMA猫Shop

野良猫グッズの売上は野良猫・野良犬・野宿者支援に使われます。

そして以下は「TAMA猫基金」情報です。
ぜひ、ご協力をお願いします!

TAMA猫基金

TAMA猫基金について
(「小西修の動物ドキュメンタリーBLOG」2009-03-06)

ご支援について
(「小西修の動物ドキュメンタリーBLOG」2009-03-10)


郵政民営化凍結

郵政民営化凍結」TBキャンペーンを行なっています。
どうぞ、お気楽にご参加ください。


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投稿者 kihachin : 2009年06月14日 08:00

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