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2009年10月26日

『ハウジングプア』稲葉剛(その3)

稲葉剛さんと浦松祥子さん(1)
稲葉剛「もやい」代表理事(左)と浦松祥子「山吹書店」代表


稲葉剛さん(「自立生活サポートセンター・もやい」代表理事)の『ハウジングプア 「住まいの貧困」と向きあう山吹書店(2009年10月24日発売)を紹介するエントリ第3弾です。


前回に続きふたたび『ハウジングプア』の版元「山吹書店」のサイトから内容紹介を転載させていただきます。

■――どんな本
「ホームレス」「ネットカフェ難民」「派遣切り」「たまゆら火災」「宿泊所ビジネス」「追い出し屋」・・・
みんな「住まいの貧困」が問題だ!
ワーキングプア(働いても働いても抜け出せない貧困)と手をたずさえて、ハウジングプア(住まいの貧困)が、生活を不安定で困難なものにしている。
―――〈もやい〉で生活困窮者の自立支援を続ける筆者が、ハウジングプアという概念で貧困の実態をとらえ、解決への展望を語る。
四六版・並製、228頁
ISBN978-4-903295-24-4 C0036
定価 1800円+税
発行=山吹書店
発売=JRC

なお、山吹書店の書籍詳細ページでは『ハウジングプア』の目次が掲載されていますので、ぜひともご覧ください。


今回のエントリは趣向を変えて「山吹書店」編集者・代表の浦松祥子さんに注目したいと思います(勝手ながらスミマセン・・・)。
画像向かって右側の女性です。
なおブログに写真とお名前を掲載することは浦松祥子さん本人から許可をいただいております。

当エントリ掲載2枚の写真は10月17日に東京芝公園で開催された「反貧困世直し大集会2009」の会場で撮影しました。
ハウジングプア』のプロモーションに来ていた稲葉剛さんに「宣伝用の写真を撮らせてください」と、こちらからお願いしたのです。
稲葉さんが身体の前で本を抱えているのは私(喜八)のリクエストです。
ただし写真がいわゆる「2ショット」になっているのは、稲葉剛さん側の趣向です。
写真を撮る間際、稲葉さんが浦松祥子さんに「一緒に入ってください」と呼びかけ、それで「2ショット」となったわけです。
おそらく著者稲葉氏の編集者浦松さんへの感謝の表現であったのでしょうね。
それは『ハウジングプア』「あとがき」の次の文章からも想像できるような気がします(同書214)。

 本書の執筆は、山吹書店の浦松祥子さんの強い勧めによって始められた。完成まで丁寧に伴走してくださった浦松さんにまず感謝の言葉を述べたい。ありがとうございました。

ここで「感謝の言葉を述べたい」で終わらず「ありがとうございました」がきっちり述べられている点に注目しました。
この3行後には、表紙絵・挿絵を担当したジェフ・リード氏(稲葉氏の長年の友人)に対しての「ありがとう」、さらに3行後に関係者全てに対しての「ありがとうございます」が表明されています。
9行の文章に「ありがとうございました」「ありがとう」「ありがとうございます」と3回も「ありがとう」が出現するのです。
この辺がいかにも稲葉剛さんらしいな、と私(喜八)は思いました。
私自身「『ありがとう』はマジックワード。使えば使うほど、幸せになれる可能性が高まる・・・かな?(たぶん)」という感覚を持っているので他の方の「ありがとう」頻度も妙に気になるわけです(笑)。


ところで「反貧困世直し大集会2009」の会場で「山吹書店」浦松祥子さんから名刺をいただき、「はて? お名前に覚えがあるぞ?」と感じました。
解答はその日のうちに自分で見つけました。
湯浅誠さん(「もやい」「反貧困ネットワーク」事務局長)の名著『貧困襲来』(2007)の版元がやはり山吹書店で、この本の「あとがき」で湯浅誠さんは次のように書かれていることを思い出したのです(『貧困襲来』199頁)。

 本書は、山吹書店の浦松祥子氏の薦めで実現した。浦松氏の編集する『賃金と社会保障』に現場から見える若年貧困の実態を書いたのは二〇〇六年三月だった。その後すぐに彼女は出版の話をもちかけてくれた。今まで、よくあとがきに書かれている「編集者のおかげで…」とか「編集者に見出された」といった謝辞は社交辞令だと思っていたが、そういうことが本当にあることを知った。本書が、氏の寄せてくれた信頼に応えられるものであったなら幸いである。

湯浅誠さんらしい、とても心を打たれる文章ですね。
「社交辞令」などではない赤心からの「謝辞」そのものなのでしょう。
ところで余談ですが、私(喜八)はこの『貧困襲来』を浦松祥子さんから直接に割引販売していただいたことを思い出しました。
昨年(2008)07月29日、「もやい」の事務所で「セミナー(学習会)」を受講した際、『貧困襲来』付録CD-ROMなしバージョンを格安で譲っていただいたのです。
その節はありがとうございました。

さて『貧困襲来』を出した翌年(2008)、湯浅さんは岩波新書『反貧困』の大ヒットで一躍勇名を轟《とどろ》かせることになります。
そして、それは『貧困襲来』あってのこと、という見方も(充分に)できるでしょう。
つまり「反貧困運動のシンボル」ともいうべき湯浅誠氏を見出したのは「山吹書店」の浦松祥子さんである。
と私(喜八)は端的に思うのです。
ちなみに稲葉剛『ハウジングプア』も浦松祥子さんの編集する雑誌『賃金と社会保障』での連載をもとに大幅に加筆したものだそうです。
貧困襲来』と『ハウジングプア』は、同じ経緯で「世に出ている」のです。


湯浅誠稲葉剛という2人の奇才に働きかけ、『貧困襲来』『ハウジングプア』の2冊の名著を世に送り出した名伯楽。
そんな「山吹書店」浦松祥子さんを今後も注目させていただきたいと思います。
なお文中に無礼な表現がありましたら、深くお詫びを申し上げます・・・(汗)。

(※「『ハウジングプア』稲葉剛(その4)」に続く)

稲葉剛さんと浦松祥子さん(2)
稲葉剛「もやい」代表理事(左)と浦松祥子「山吹書店」代表


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『ハウジングプア』稲葉剛

『ハウジングプア』稲葉剛
ハウジングプア』稲葉剛、山吹書店(2009)

投稿者 kihachin : 2009年10月26日 20:00

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