【お勧めの本】深尾葉子『魂の脱植民地化とは何か』青灯社(2012) 更新!

« 02/15「日本からなくすな!国際オペレータ通話」院内集会 | メイン | 「なかま」に関するつぶやき »


2010年02月11日

伊藤みどり「女性の貧困の先にあるもの─性暴力の危険の増大」

伊藤みどりさん(向かって左)と朴男姫さん(「韓国女性労働組合(KWTU)」執行委員長)


伊藤みどりさん(「働く女性の全国センター(ACW2)」代表・「女性と貧困ネットワーク」呼びかけ人)の発言「女性の貧困の先にあるもの─性暴力の危険の増大」を紹介します。

エントリ後半では、2010年02月20日(土)に東京・高円寺「素人の乱12号店」で行なわれる「伊藤みどりさんを囲むお話の会」情報をお知らせします。

いとう みどり・1952年、長野県生まれ。1995年3月、メンバー6人で女性ユニオン東京を結成、初代委員長となる。現在は、執行委員を務める。同時に、2007年1月「働く女性の全国センター」(ACW2)を立ち上げ、代表に。会員数は、08年9月現在、女性ユニオン東京が約230人、全国センターが約450人。 尊敬する人 : 塩沢美代子さん(CAW=アジア女性労働者委員会創設者)、柴山恵美子さん(EU研究者)、吉屋信子(作家。セクシャルマイノリティの原点) 好きな映画 : 「フーテンの寅さん」シリーズ(何見ても泣ける)、伊丹十三作品のすべて。《「週刊金曜日」2008年10月10日号掲載記事「編集長連続インタビュー 第1回 伊藤みどりさん 怒りを力に転換する」から》


以下、東京自治問題研究所発行の雑誌「東京」2009年04月号掲載「伊藤みどり氏インタビュー 貧困・差別とたたかう女性労働運動--参加と横断的ネットワークの力」から、その一部を引用させていただきます(同号12-13頁)。
引用文中、《 》 に挟まれた部分は喜八による補足です。

女性の貧困の先にあるもの─性暴力の危険の増大
編集部:女性の貧困の現れ方は男性とは違う面がありますね。例えば女性のホームレスはあまりいない印象があります。
伊藤《みどり》:女性はホームレスになりにくいのです。派遣を切られた女性を調査する必要がありますが、貧困の女性はマックやファミレスなどで寝ているようです。《2008-09東京日比谷公園》「派遣村」の試みはとても重要な実践でしたが、あのようなテント村で女性が一緒に寝るのは困難です。そもそも女性が泊まるという想定は主催者側に欠けていたし、私たちも、最初から無理で、女性はまず来ないと思っていた。路上生活と一緒ですよ。テント村とか、ホームレスの中でも性暴力が起きうる。性暴力は常にありうる。結局、派遣村に10人ぐらい女性がいたらしいですけど、二人か三人かは《JR品川駅前》京品ホテルに泊めて、何人かは女性の一時避難施設に行かせ、さらに何人かは女性のボランティアとホテルに泊まったという話です。
 男の路上生活者は目立つけど、女の路上生活者はビルの谷間とかに隠れるようにいるから表に出てこない。ないしは究極、風俗です。風俗は増えてます。他に行き場がない、「いやなら一日でやめればいい」と。
 しかし、もちろん風俗関係は危うい。ぎりぎり自分が抵抗すれば絶対大丈夫と言うけど、暴力にさらされる危うさと表裏です。しかもほとんど日払いで、日雇い労働者と一緒の無権利状態です。


伊藤みどりさんたちは、1995年に「女性ユニオン東京」を結成して以来、数百件にも上るセクシャル・ハラスメントと戦ってきました。

日本の企業は「ほとんど無法地帯ではないか?」と疑いたくなるくらい、セクシャル・ハラスメントが横行しています。
それどころか強姦すら公然と行なわれている。
女性の労働問題は、よくよく調べてみると、セクハラが絡んでいることが多いそうです。
社長や上司が女性社員にセクハラを行ない、被害者が抗議すると、解雇したり労働条件を不当に切り下げたりする事例が少なくない。
しかも「標的」にされるのは、シングルマザー・片親家庭に育った人・派遣労働者・メンタルヘルスの問題を抱えた人など立場の弱い女性が多いのです。
ようやく得た仕事(収入)を失いたくないばかりに、被害を受けても「自分さえ我慢すれば」と思い込み、なかなか抗議の声を上げることができない。

しかし、そうやって我慢していても、いつかは限界が来る。
被害者が「女性ユニオン東京」相談窓口に辿り着いたときは、心身ともにボロボロになっていることが珍しくありません。
相談中も涙が止まらない。
過呼吸で息ができなくなる。
事件解決後、何年経っても心の傷が癒《い》えない。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ。
その被害の過酷さは、相談を受ける側がたびたび二次受傷を受けるほどだそうです。

そうして女性労働者のセクシャルハラスメント被害に取り組んでいるうちに自然とノウハウが蓄積され、いまでは「セクハラなら『女性ユニオン東京』に」と言われるようになりました。
いわば「女性ユニオン東京」と伊藤みどりさんは日本でも有数の「セクハラ・バスター」なのだと思います。


私(喜八)自身は別に正義漢でもなんでもありません。
また、わりと「女性が好き」な男性です(日本語のいわゆる「女好き」とは異なるとは思います)。

けれども、伊藤みどりさんが語る性暴力加害者たちの卑劣・冷酷・人を人とも思わぬ傲慢を知るにつけて、激怒に近い憤りを覚えるのです。
シングルマザー・片親家庭に育った人・派遣労働者・メンタルヘルスの問題を抱えた人など立場の弱い女性を「狙い撃ち」にする性暴力加害者たち。
そういった陋劣《ろうれつ》な者たちへの激しい嫌悪感を、私は抑えることができません。
伊藤みどりさんのことを私が好きなのは、伊藤さんが「セクハラ・バスター」であることにも大きな要因があると思います。

ただしそれだけではなくて、伊藤みどりさんたちが進めている「教育ワークショップ」「ファシリテーター(進行役)養成」「リーダーシップ教育」にも多大の興味を持っています。
今後(煩《うるさ》く思われないように)慎重に距離をとりながら、大いに学ばせていただきたいと思っております。


2010年02月20日(土)、伊藤みどりさんを囲む「映像とお話の会」が東京・高円寺「素人の乱12号店」で開かれます。

映像とお話の会」をプロデュースされるのは山口静子さん(「女性と貧困ネットワーク」呼びかけ人・「働く女性の全国センター(ACW2)」)です。

以下に「02/20映像とお話の会」情報を転載させていただきます。

★転載開始★

<第7回 映像とお話の会 @高円寺素人の乱>>

ゲスト Acw2代表伊藤みどりさん
 
   「女性と貧困の現状をしって
    今 どんなことができるか?
    一緒に考えませんか?」

☆ 2010・2・20 土曜 19時

☆ 高円寺「素人の乱 12号

  杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F おおくらヨウコ方

JR高円寺下車 左折2回 立川よりガードしたのマックまえ
  みずほ銀行DS と 上島コーヒーに横入る 徒歩約5分
  左側 松本哉さん店舗5軒手前

☆会費500円(+ワンドリンク注文をお願いします)
   高円寺北中通リ「ぱくぱく会」オオクラさん手作りゴハン 付き

☆プロデュース 過剰姉妹義母

★転載終了★


関連ページ


郵政民営化凍結TBP

郵政民営化凍結!

郵政民営化凍結」TBキャンペーンをよろしくお願いします。

(※上の猫画像は「ImageChef イメージクリエーター」で製作しました)


投稿者 kihachin : 2010年02月11日 08:00

« 02/15「日本からなくすな!国際オペレータ通話」院内集会 | メイン | 「なかま」に関するつぶやき »



トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://kihachin.net/klog/mt-tb.cgi/3692

このリストは、次のエントリーを参照しています: 伊藤みどり「女性の貧困の先にあるもの─性暴力の危険の増大」:

» 解散党の政党交付金 国庫への返還なし from ひげログ人
本日の地方紙の一面を飾ったのは、解散政党の政党交付金の国庫への返還がないことが分 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2010年02月11日 19:35

» 紀元節・国家神道・靖国神社解体のために from Die Weblogtagesschau laut dem Kaetzchen
 昨日はおかしな現象が起きていた.pv が午前5時に集中し,これは google のエロ画像掲示板にこのブログのリンクを貼られたせいだと,海外に置いてあるアク... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2010年02月11日 21:53