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2010年06月30日

早川由美子監督『ブライアンと仲間たち』上映会&トーク(報告)

早川由美子さん
早川由美子監督@「自由と生存の家」(撮影 : 喜八)


2010年06月27日、早川由美子監督のドキュメンタリー映画『ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1』上映会が東京・四谷「自由と生存の家」でありました。
映画上映後には早川監督を囲んでのトークも行なわれました(※)

(※写真撮影とウェブでの公開は早川監督の了承を得ています)


映画『ブライアンと仲間たち』について。
公式サイトの「作品解説」ページから転載させていただきます。

「ビッグ・ベン」の愛称で知られる、イギリスはロンドンの国会議事堂。ここはロンドンを訪れる観光客にとって、外すことの出来ない観光名所。しかし、この建物の向かい側に位置する広場、パーラメント・スクエアには、国会議員たちにとって”eyesore”(目障り)な存在がある。なんと、ここにテントを張って生活をしながら、8年以上家にも帰らず、1日も休まず、英米政府のテロ撲滅戦争に抗議している男性がいるのだ!
Brian Haw(ブライアン・ホウ、1949年生まれのイギリス人)は、2001年6月2日にパーラメント・スクエアで抗議活動を始めた。彼は、このロンドンのど真ん中で、「イラクの子供たちを殺すな!」、「嘘つきブレア!」などと書かれた大きなプラカードや横断幕を堂々と掲げ、年中無休のデモを展開している。
ブライアンがこの場所で抗議活動を始めて以降、世界中から彼を支持する人々が訪れ、平和を願うメッセージやプラカードを彼に託していった。それらは日々増殖し、やがてパーラメント・スクエアの横幅40mまで広がる、大きなディスプレイとなった。さらに、彼と共にテントを張って寝泊りをしながら抗議活動をするサポーターたちも現れ、現在、国会の目の前には常に10前後のテントが張られている状態だ…

(※続きは公式サイト「作品解説」ページで)


映画は、見ごたえがありました。
とは、いささか月並みな表現とは思いますが…(汗)。
パーラメント・スクエア抗議活動の中心人物ブライアン・ホウ氏はとびきり「濃い」人だとお見受けしました。
なんとも不思議な感触の人物です。
綺麗きれいの「正義の人」だけではない面をもつ複雑な人なのでしょう。
彼だけではありません。
バス運転士の職を投げ打ち、パーラメント・スクエアにテントを張って泊り込み、反戦平和活動を続ける女性「マリア」。
引退したビジネスマンで元共産党員の高齢男性「バニー」。
人形作家の女性「キャロライン」。
などなど「ブライアンと仲間たち」は「濃い」人たちばかりなのです。
頑固な英国人たち、あるいは「イングリッシュ・エキセントリック(イギリスに多いとされる「変人」)」とはこういう人たちのことかな。
映画を観つつ、そう思いました。
ただし、彼ら彼女らは「変人」かもしれませんが、スジは徹底的に通っている。
「ブライアンと仲間たち」の主張は「非道な人殺しは止めろ」これに尽きます。
スジが通らないのは、カネのためには人殺し・幼児殺しすら平然と行なう、軍需産業とそのサポーターたる政府・政治家のほうなのです。
軍需産業とそのサポーター(使用人?)たる政府・政治家、そのまた手先の警察・公務員が「ブライアンと仲間たち」の行動をどうにかして制限しようと、あの手この手で攻めて来る。
わざわざ不便にするために、もともとあった横断歩道を塗りつぶして、なかったことにする。
トイレを有料にして、さらに夕方以降は使用できなくする。
法律を変えて(重大組織犯罪及び警察法の制定)「パーラメント・スクエアの半径1km圏内で抗議活動を行う場合には、事前に警察の許可が必要」とする。
けれども「ブライアンと仲間たち」は決してへこたれず、あの手この手で応戦し、しぶとく抗議活動を続けている…。


早川由美子監督はユーモアと辛らつさを併せ持った、素敵な方でした。
「複眼的な視線」の存在を感じさせる、一筋縄ではいきそうにない、「タダモノではない」印象です。

以下は早川由美子監督の発言から。
英国でデモ・集会を取材するジャーナリスト・映像記録者にはアジア系女性は極端に少ない。
ほとんど自分(早川)1人だけということが多かった。
ただし、そのためもあって警察からは「ノーマーク」だったように思う。
制限されることなくかなり自由にビデオ撮影をすることができた。
警官から「ニンジャ」と呼ばれたこともある。
とはいえ、デモの取材は危険なことも多い(特にロンドンは街路が狭いし、デモ隊の人数が多いので危険度が高い)。
常に「いざとなったら、どうやって逃げるか、どこに避難するか」を考えていた。
大男の機動隊員に押されて2メートルくらい吹っ飛ばされたこともある。
そのため長袖・長ズボン・手袋で身を固め、転倒しても怪我しにくいようにしていた
自分はジャーナリスト志望でイギリスに留学したが、日本にいる頃はデモに行ったことすらなかった。
たまたま「ブライアンと仲間たち」の平和活動と彼らに対する弾圧を目の当たりにして「これは記憶しておかなければならない」という気持ちになった。
しかし最初のうちは「撮った映像を『YouTube』にアップロードしたら面白いかも?」くらいの軽い気持ちだった。
ビデオカメラも一般家庭向けで小型の5万円くらいのものを使っていた。
「ドキュメンタリー映画を製作してやろう!」なんていう気負いはなかった。
日本に帰国してデモに参加してみたら、イギリスとはまた異なっていて、新鮮な驚きがあった。
日本でも「声を上げることが格好いい」風潮になって欲しいと思っている…。

今後も早川由美子監督の活動を注目させていただきたいと思います。

早川由美子さん
早川由美子監督@「自由と生存の家」(撮影 : 喜八)


ところで、私(喜八)自身がこれまで「路上・公園など公共空間での意思表示」に関わってきました(あまり深く考えずに)。

などなど…。
そのためもあって早川由美子監督『ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1』は個人的にとても味わい深い(身につまされる)映画でした。
「同じようことをしているなあ」と思ったのです。
たとえば「新宿西口反戦意思表示」で知り合った方たちとは、沖縄(日本)の米軍基地問題で、国会前・首相官邸前抗議行動を何度かご一緒させていただいています。
大木晴子さん・ブーゲンビリアさん・Iさん・Mさんなど平和活動家の方たちが一緒でした。
また、テントを張って泊り込みで抗議を続けるスタイルは宮下公園でもお馴染みです。
それで映画『ブライアンと仲間たち』を観たとき「あれ? 日本の私たちと同じことをしているぞ! なかまだ!」と思ったのです(笑)。
そこには国籍・人種・ジェンダーを越える連帯感がありました。
ブライアンさんたちに強く反応した早川由美子監督もたぶん「なかま」なんでしょうね。
なんて勝手に思いました…。

なお、今回の映画上映&トークの集いは、「インディユニオン」組合員・Kさんのプロデュースでした。
Kさん、素敵な会を設けていただきまして、ありがとうございました。
最後になりましたが、心よりお礼を申し上げます。


映画『ブライアンと仲間たち早川由美子監督(2009)の予告編です。

映画"ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1"予告編


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投稿者 kihachin : 2010年06月30日 08:00

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