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2010年07月28日

「もやいの活動から見たジェンダー うてつあきこの当事者研究」(感想その1)

うてつあきこさんと小野寺さん
「もやい」うてつあきこさんと小野寺さん@こもれび荘


2010年07月25日に行なわれた「もやいの活動から見たジェンダー ~うてつあきこの当事者研究」(神奈川県横浜市「アートフォーラムあざみ野」)の感想エントリです。

もやいの活動から見たジェンダー ~うてつあきこの当事者研究
(「Femix みんなのブログ」2010-06-26)

うてつあきこさんのプロフィール
NPO法人自立生活サポートセンター・もやい」理事。保健師。
1995年より訪問看護に従事。2003年8月より「もやい」の活動に参加。2004年6月「サロン・ド・カフェ こもれび」を当事者と共に立ち上げる。2005年12月「こもれびコーヒー焙煎プロジェクト」を立ち上げ、2007年1月「こもれびコーヒー」販売開始。現在も交流サロンとコーヒー焙煎のコーディネーターを務めている。また「もやい」と併せて「女性と貧困ネットワーク」での活動も活発に行なっている。


もやいの活動から見たジェンダー ~うてつあきこの当事者研究」は「フェミックス」主催のイベント「Weフォーラム2010 in よこはま」の分科会のひとつでした。

もやいの活動から見たジェンダー ~うてつあきこの当事者研究 (分科会A-5)
日時:2010 年7月25日(日)10:30~12:30
会場:男女共同参画センター横浜北(アートフォーラムあざみ野) 路上生活者の自立支援を行う「もやい」のスタッフであるうてつあきこさんに、「もやい」の活動の持つさまざまな可能性とともに、男性中心の運動の中で女性として感じる居心地の悪さを問題提起していただき、参加者のみなさんと共有し語り合う場にしたいと思います。

プロジェクターで写真や図を映し出しながら、うてつあきこさんが講演。
その後、短い休憩をはさんで質疑応答。
講演は次のように進みました。

  • NPO法人自立生活サポートセンター・もやい」の活動・事業内容の概説
  • 2003年にうてつさんが「もやい」に参加してからこれまでの歴史
  • 「『もやい』は社会(家庭)の縮図だった(女の人生を活動上で再演?)」という気づき
  • うてつあきこの当事者研究
  • これまでに生まれた活動たち(居場所としてのサロン・コーヒー焙煎販売事業・女性相談)
  • 男性も女性も活動しやすい団体を目指す
  • 女性のエンパワーメント
  • 私(うてつ)の思考パターン どうにもとまらない…怒りバージョン
  • 活動女からの提案10ヵ条 明日から楽になるために!

以上のように盛り沢山の内容でした。
本エントリでは最後の項目「活動女からの提案10ヵ条 明日から楽になるために!」に注目したいと思います。


活動女からの提案10ヵ条 明日から楽になるために!」。
活動女」というのがちょっと聞きなれない表現ですね。
うてつあきこさん本人の解説によると《いわゆる「活動家」という言葉に違和感があるので、「活動女」と名乗ってみる。特に、「家」という文字が入っているのがイヤ。でも、やっぱりなんかヘン・・もっとヘタれた言い方ないかな~。アクティビストはなんかかっこよすぎる気がする》だそうです。
さてその「活動女からの提案10ヵ条」を以下に転載させていただきます。

  1. イヤな活動からは身をかわす
  2. 嫌なことには3秒黙秘
  3. 女の悪口は(せめて男には)言わない
  4. 「男並み」を目指さず、開き直る
  5. あらゆる女差別をみつめる場に立つことの意義
  6. 女性同士の雑談、お茶の時間を大事に
  7. 個人的な問題は社会の問題と心しておく
  8. 感情や直感を研ぎ澄まし、足腰を鍛えておく
  9. プライベートと活動が重なったら、プライベート優先
  10. 苦しいときは、専門家に相談しよう

うてつさんはこれまで「イヤな活動=ほかの皆が身を引いてしまうような仕事」に、つい率先して「私がやります」と手を上げてしまうことが多かったそうです。
しかし、それが重なることで自分がどんどん苦しくなっていき、ついには潰れる寸前まで行った。
その経験からの「イヤな活動からは身をかわす」です。
2番目の「嫌なことには3秒黙秘」は具体的な身のかわし方ですね。
内心「嫌だな~」と思うことを頼まれたら、すぐには返事せず3秒間黙り込む。
とても効果的な対処法だろうと思います。
私(喜八)も早速マネさせていただきましょう。

女性同士の雑談、お茶の時間を大事に」は「男は気楽に女の島(集まっているところ)に来るな!」という陰の声もあるようです(以後、留意させていただきます…)。

プライベートと活動が重なったら、プライベート優先」は、06月20日、東京・渋谷で行なわれた「宮下公園大学 ~第一回公開講座~」で、稲葉奈々子教授が同様の発言をしていました。
稲葉奈々子教授がまだ学生の頃、フランス・パリ市で、空家を占拠するスクワット運動に参加していたとき。
フランス人活動家から「運動に全てをささげてはいけない」というアドバイスを受けたのだそうです。
「運動」の都合と自分の都合が重なったら、絶対に自分の都合を優先させるべし。
でないと結局バーンアウトする(燃え尽きる)ことになる。
活動家が燃え尽きたら、運動が再生産されなってしまう。
だからこそ「運動に全てをささげてはいけない」のだ、というアドバイスだったそうです。
うてつあきこさんは「映画を観たいと思っていた日に、何かの集会の声がかかったとしたら、映画を優先させる」ということを例に挙げていました。

10番目の「苦しいときは、専門家に相談しよう」の「専門家」は医者・カウンセラー・相談員などを指しているようです。
女性運動団体の中には「働く女性の全国センター(ACW2)」「女性ユニオン東京」のようにカウンセリング機関と密接に連携しているところがあります。
たとえば「女性ユニオン東京」にセクハラ・パワハラ(さらに不当解雇!)被害者が辿り着いたときは、心身ともにボロボロになっていることが珍しくないそうです。
相談中も涙が止まらない、過呼吸で息ができなくなる。
解決後、何年経っても心の傷が癒えず心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ人が多い。
その被害の過酷さは、相談を受ける側がたびたび二次受傷を受けるほどだそうです。
このような深刻な被害を受けた女性からの相談を受け続けて来た経験から生まれた連携なのでしょう。
われわれ男性も「苦しいときは、専門家(医者・カウンセラー・相談員など)に相談」することを取り入れたほうがよいのではないか、と強く思います。
子供の頃から無意識のうちに刷り込まれてきた「男らしさ」「男の子は強くあらねばならない」という縛りを捨て去って「苦しいときは、専門家に相談しよう」。
まずは私(喜八)自身が積極的にそうすることにします…(「感想その2」に続きます)。


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投稿者 kihachin : 2010年07月28日 12:00

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