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2010年08月20日

テッサ・モーリス-スズキ教授の講義(メモ・その2)

テッサ・モーリス-スズキ教授
Tessa Morris-SuzukiANU College of Asia & the Pacific


2010年06月12日、東京・駒澤大学で行なわれたテッサ・モーリス-スズキTessa Morris-Suzuki)オーストラリア国立大学教授の「講義」に関する報告エントリその2です(その1)。

テッサ・モーリス-スズキさんのプロフィール
1951年イングランドで四姉妹の末娘として生まれる。父親は英国の外交官。
オーストラリア国立大学教授(ANU College of Asia & the Pacific)。専門は日本史。
著書に『天皇とアメリカ』集英社新書(2010.02)、『愛国心を考える』岩波ブックレット(2007.09)、『自由を耐え忍ぶ』岩波書店(2004.10)など。
長年生活をともにするパートナーは「常打ち賭人」兼「主夫」兼「小説家」の森巣博氏。


以下は「テッサ・モーリス-スズキ教授の講義(2010-06-12)」のメモ風報告(その2)です。
「記録」というより自分(喜八)のための備忘録的なものです。
教授および関係者の皆様にはその旨ご了承いただけると幸いです(いいわけですが…汗)。

「テッサ・モーリス-スズキ教授講演会」は、2010年06月12日(土)、駒澤大学・駒沢キャンパス9号館289教場で行なわれました。
なお、前回のエントリおよび今回も「講演」をあえて「講義」に言い換えています。
というのは、出席者が20人程と少な目であったことと、私自身
の実感があくまで「講義」だったからです。

講義は教授の近著『Borderline Japan: Foreigners and Frontier Controls in the Postwar Era』Cambridge University Press(2010.04)を基に進められました。
とはいえ。
私(喜八)はまだ『Borderline Japan』を読んでいないのです。
なにしろ、本の価格がちょっと高め(「Amazon」で8585円)なものですから、ビンボー人の私には「高嶺の花」でありまして…。
それで、国会図書館(東京)で読もうと思いつつ(所蔵を確認)、なかなか永田町まで行く機会がなく…(いいわけ)。
というわけで「テッサ・モーリス-スズキ教授の講義(2010-06-12)」の中核部分に関しては、また日を改めてエントリとさせていただくことにします(すみません、逃げてます…)。

今回のブログエントリでは、06/12講義で質疑応答の際に私(喜八)がモーリス-スズキ教授にお伝えしたことと、その補足を書いておきたいと思います。
以下は喜八発言の再現(おおよそ、一部自己美化あり)です。

テッサ・モーリス-スズキ教授、すばらしい講義をありがとうございます。日本語で講義をしていただいたことに心よりお礼を申し上げます。私(喜八)は研究者ではありません。教授の著書をおおむね日本語で愛読させていただいている一読者です。今日は愛読者として教授のお顔を拝見したくやって来ました。テッサ・モーリス-スズキ教授のことを最初に私が知ったのは(教授のお連れ合いである)森巣博氏の『無境界家族《ファミリー》』(集英社)によってです。同じ頃たまたまモーリス-スズキ教授と姜尚中教授の共著『デモクラシーの冒険』(集英社新書)を読み「『無境界家族』に登場する《テッサさん》はテッサ・モーリス-スズキ国立大学教授だ!」と気づいたのでした。また、森巣博『無境界家族』を知ったのは故・網野善彦教授の『「日本」とは何か(日本の歴史00)』(講談社)を通じてでした。網野教授が森巣博さんの文章をとても高く評価されていたので「それでは『無境界家族』を読んでみなくては」と思ったのでした。網野善彦教授を通じて森巣博さんを知り、森巣さんを通じてテッサ・モーリス-スズキ教授を知ったのは、自分にとって大変に幸運な読書体験でありました。

ちなみに森巣博さんと網野善彦教授のお名前が出たとき、テッサ・モーリス-スズキ教授は《天使のような笑みを浮かべ》た…ように思えました(※《天使のような笑み》という表現は『デモクラシーの冒険』52頁からの借用です)。
2000年に講談社から出版された『「日本」とは何か(日本の歴史00)』の中で網野善彦教授は《森巣博氏の『無境界家族』(集英社、二〇〇〇年)を一気に読み、そこできわめて明快に主張されている同氏の「日本人論」批判に、同感するところ多大であった》と書かれています。
一気に読み》《きわめて明快に主張されている》《同感するところ多大》の連なりはタダゴトではありませんね。
この網野教授による賛辞に対し、モーリス-スズキ教授は10年経ったいまも強い感謝の念を抱いているのだろうか、と思わず想像してしまう《天使のような笑み》でありました…。

さらに付け加えますと。
網野善彦教授(の著書)を通じて私は宮本常一忘れられた日本人』(岩波文庫)を知りました。
これは途轍もなく大きな読書による収穫でした。
また森巣博さんの『無境界家族』をきっかけとして、私は上野千鶴子教授、ガヤトリ・スピヴァク教授の本を読むようになりました。
この出会いもまた、私自身の生き方を大きく変えることになったと思います。
網野善彦教授、森巣博さん、テッサ・モーリス-スズキ教授には改めてお礼を申し上げたいと思います。
ありがとうございます。

(※「その3」に続く)


行事の記録として「テッサ・モーリス-スズキ教授講演会」情報を転載させていただきます。

★転載開始★

ワークショップ 「テッサ・モリス=スズキ教授(オーストラリア国立大学)講演会」 のお知らせ

みなさま
《2010年》6月12日(土)に、駒澤大学でカルタイ《カルチュラル・タイフーン》実行委員の会合がありますが、その前の時間帯に同じ駒澤大学で下記の講演会があります。ぜひ、併せてご出席ください。
田中東子

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ワークショップ 「テッサ・モリス=スズキ教授(オーストラリア国立大学)講演会」

講演タイトル :”Foreigners, Frontiers and Border Control in Occupied Japan”

オーストラリア国立大学のテッサ・モリス=スズキ氏は、すでに日本でも多くの著作を刊行され、東アジア地域の戦前・戦中・戦後の歴史を国境を横断する越境的な視点から考察してきた著名な歴史学者です。本ワークショップは、表記のタイトルにあるように、日本の植民地とされた地域の問題をこれまでない視角から捉えることを試みています。多くの方々のご参加を期待します。

日時: 《2010年》6月12日 土曜日 午後1:00~3:00

場所: 駒沢大学 駒沢キャンパス 9号館289教場

主催: 早稲田大学 メディア・シティズンシップ研究所

問い合わせ:早稲田大学教育学部伊藤研究室(03-5286-1868)

★転載終了★


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投稿者 kihachin : 2010年08月20日 12:00

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