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2010年09月26日

「KDDIエボルバユニオン」関連情報(その2)

番宣・国際オペレータ通話を守る会」(FM神戸「ドクトルかっちゃん健康にKiss」)


KDDIエボルバユニオン」(巨大企業「KDDI」の不当労働行為・パワハラ・セクハラと戦い、国際オペレータ通話の存続を訴えるユニオン)関連情報をまとめておきます。

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最初に「国際オペレータ通話ってなんだろう?」と仰る方のための解説をします。

国際オペレータ通話」とは、生身のオペレータ(交換手)が24時間態勢・日本語対応でお取次ぎする国際電話サービスです。
現在、日本では「KDDI」ただ一社がサービスを提供しています。

国際電話の場合も今は「直通ダイヤル(001-010など)」が多く利用されていますが、「国際オペレータ」を必要とすることも少なくありません。
たとえば以下のような場合です。

  • 海外で自然災害・テロなどが発生した際の安否確認。今年(2010)04月アイスランド火山噴火のときも国際オペレータ通話がフル稼働で安否確認作業を行なっています
  • 「海外にいる家族が事故に遭った」「(海外の)病院にいるはずの家族と一刻も早く連絡をとりたい」。このようなときに国際オペレータが「指名通話」でつないでくれます。ご本人が電話口にでる前の待ち時間は料金に加算されません
  • 海外で日本人が犯罪・事故などの被害に遭った場合、日本の大使館は独自で対処することは少なく、国際オペレータ通話を紹介してトラブル対処することが多い
  • 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)在住の日本人妻たちからもコレクトコール(日本の家族の着払い)が多く利用されています
  • 海外からきた外国人添乗員から日本語での問合せや国際コレクトコール申し込み件数も増えています
  • 漁船からの問い合わせも多い

このように「国際オペレータ通話」は、日本から海外へ、海外から日本へ、いざというときの「命綱」として利用されている現状があります。

「国際オペレータ通話」の歴史は長く(日本では76年)、各国のオペレータは業務を通じた強い信頼関係を築いてきました。
「言語援助」「接続援助」などの助け合いを日々行ない、国境を越えた人と人とのつながりを保守しているのが世界各国の国際オペレータさんたちなのです。
もし「KDDI」が国際オペレータ通話を廃止したら、そうした歴史のあるネットワークから日本が外れてしまうことになります。

「先進国」と呼ばれる、たとえば「G8」参加諸国で国際オペレータを廃止した国はありません。
国際オペレータ通話がないのは、交戦中の国や政情不安定な国々だそうです。

それにもかかわらず「KDDI」は「国際オペレータ通話」のほとんどのサービスを2010年09月30日をもって廃止する方針を打ち出しています。
現在勤務している国際オペレータも全員解雇される予定です。
このままでは「命綱」としての「国際オペレータ通話」の多くのサービスが、「顧客・国民」無視のまま、こっそりと廃止されることになるのです。
はたして、それでよいのでしょうか?


KDDI」と子会社「KDDIエボルバ」による一方的な労働条件切り下げ・パワハラ・《きわめて悪質な》セクハラなどの不当労働行為・人権侵害行為と、それに対して敢然と戦ってきたユニオンの歴史を、できるだけ簡便に解説します。

2006年08月30日、「KDDIエボルバ」は国際電話オペレータ(多くは時給制契約社員)に対して (1)交通費の支給廃止 (2)1年契約を3ヵ月・6ヵ月の細切れ契約に (3)深夜勤手当2000円を400円に (4)朝7時出社の早朝手当400円を200円に減額 (5)24時帰り手当1500円を廃止するなど、労働条件の不利益変更を一方的に通告してきた。

会社からの一方的労働条件切り下げに対抗するため、2006年11月24日、「KDDIエボルバユニオン」が結成された。

その後、会社側はユニオンの書記長やメンバーを個別に呼びつけた上での拘束・問質・恫喝などパワーハラスメントをたびたび繰り返すようになる。

2008年07月28日、「KDDI」は「国際オペレータ通話、ジャパンダイレクトを2010年03月31日をもって廃止」と発表(※いわゆる「組合つぶし」の可能性が高い)。

2009年09月11日には「KDDI」の部長(男性)による契約社員(20代女性)に対するセクシュアルハラスメント事件が発覚した。
「KDDI」部長が「言うことを聞かなければ長期契約が危うい」と思わせ、派遣スタッフをホテルに連れ込み性的関係を迫ったというきわめて悪質なセクハラ事件である。
と同時に違法な「二重派遣」が行なわれていたことも発覚。

これらの不当労働行為に対して「KDDIエボルバユニオン」は東京都労働委員会への斡旋《あっせん》申請・団交・抗議行動・街宣・署名運動・議員会館での3回にわたる院内集会・原口一博総務大臣に面会して陳情などの活動を粘り強く続ける。

その結果、2010年02月25日、「KDDI」小野寺正社長は「2010年04月01日以降も国際オペレータ通話サービスを継続することを正式に決定した」と原口一博総務大臣に伝えることになった。これにより、いったんは「国際オペレータ通話」存続が決定した。

それにもかかわらず、2010年7月30日、「KDDI」は東京・新宿の国際電話センターで現在勤務しているオペレータ全員を解雇し、一部のサービスを残して国際電話センターを沖縄に移転するという方針を発表した。KDDI」は「祖国への命綱」である「国際オペレータ通話」をこっそりとなし崩し的に廃止するのだろうか?


佐高信さん(作家・「週刊金曜日」発行人・「国際オペレータ通話を守る会」共同代表)のコラムを紹介。

佐高信さん

佐高信さん「国際オペレータ通話を廃止するのは過度な規制緩和ですね 〈KDDI社長への手紙〉」(「サンデー毎日」2009年06月14日号掲載)から一部を引用させていただきます。
引用文中《 》 に挟まれた部分は喜八による補足です。

 前略 KDDI社長殿
 独占企業とは何よりも公益を優先させなければ存在意義がないと思いますが、御社《KDDI》はそんなことはお構いなしなのですね。
 来年《2010》03月末で国際オペレータ通話を廃止すると決定したことです。
 《2009年》05月11日に衆議院第二議員会館第一会議室で、これをなくさないでと訴える集会が開かれたことは知っていますか?
「規制緩和が断ち切る祖国への命綱」をスローガンにしたこの集会には、社民党の福島みずほ党首や共産党の小池晃議員、そして、新党大地の鈴木宗男議員らが参加しました。
 御社《KDDI》はこれ《国際オペレータ通話》をなくす理由として、「料金の高さに加え、外国語に抵抗を感じる日本人が減っている」などと言っています。しかし、英語だけでないさまざまな外国語に抵抗を感じる日本人が本当に減っているのでしょうか。それこそ、ほんの一部の日本人だけに焦点を当てた身勝手な見方ではありませんか。
 鈴木議員は、これを小泉政権時代に進められた、過度な規制緩和を旨とする新自由主義政治の弊害と捉え、こう訴えています。
「国民の安心、安全に関わることは、政治が責任を持って対処するべきです。万が一、海外に住む邦人が現地で病気に罹《かか》り、大きな事故に巻き込まれた際、国際オペレータ通話なくして、どのように対応すればよいのでしょうか」


週刊金曜日」2008年07月04日号に掲載された野村昌二さん(ノンフィクションライター)の記事「KDDIエボルバユニオン 闘わなければ生きていけない!!」からの一部引用です。
引用文中《 》 に挟まれた部分は喜八による補足です。

 実は、見留《洋子》さん《「KDDIエボルバユニオン」委員長》は会社《KDDI》から懲戒処分をちらつかされている。
 昨年《2007》11月、衆議院第一議員会館で開かれた院内集会で、見留さんは低賃金で働かされている実態を報告。それに対し後日、会社《KDDI》側は見留さんを呼び出し、「会社は名誉毀損で訴えることもできる」などとして、懲戒処分を示唆したのだ。
 組合の代表として集会に出席し、発言しただけ。それについて不利益な扱いをすることは明白な労働組合法違反の不当労働行為だ。見留さんは《2008年》03月、東京都労働委員会に不当労働行為救済命令申立を行なった。社内では誰も話しかけてこず、交渉も難航している。それでも、国際電話のオペレーターが誇りをもって働ける職場回復を目指し日夜奮闘する。


KDDIエボルバユニオン」関連動画です。

国際電話オペレータが会社側からパワハラ被害!


KDDI」と子会社「KDDIエボルバ」は「通信弱者の切り捨て」「公共性の軽視」など反社会的経営をやめてください!


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(※上の猫画像は「ImageChef イメージクリエーター」で製作しました)


投稿者 kihachin : 2010年09月26日 20:00

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