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2011年06月24日

新宿区ホームレス生活保護裁判の傍聴(報告)

東京地方裁判所
東京地方裁判所


新宿区ホームレス生活保護裁判(新宿七夕訴訟)の傍聴に、2011年06月21日(火)、東京地方裁判所まで行ってきました。
その報告エントリです。


この「新宿七夕訴訟」裁判は、東京都新宿区で野宿生活を余儀なくされていた男性(当時58歳)が【原告】で、新宿区(代表者・区長中山弘子)が【被告】です。
原告の男性が新宿区内で野宿状態で困窮していた平成20年(2008)06月02日、法律家・支援者らと共に新宿区福祉事務所に生活保護申請をするため訪れました。
ところが、担当した相談員は生活保護申請の意思が明確である原告に対して「他法他施策」「うち(新宿区福祉事務所)ではホームレスは自立支援システムに行ってもらっている」と連呼し、生活保護申請を直ちに受け付けようとはしませんでした。
その後ようやく申請が受理されたのですが、新宿区福祉事務所は 「急迫」を理由とする職権保護は行なわず、そればかりでなく「調査」と称するさまざまな形での嫌がらせを原告に対し行なったあげく、「稼働能力を活用していない」という理由で生活保護申請を却下するという暴挙にでました。
そのため、2008年07月07日(七夕の日)、(1)生活保護開始申請に対する却下処分の取消し (2)生活保護開始決定の義務づけ及び生活保護費の支払い (3)仮の義務づけの申立て を請求する提訴が行なわれたのです。

【訴訟の意義】
本件訴訟は、ホームレス状態を余儀なくされている人々に対し侮辱的、差別的な取扱いを行う新宿区福祉事務所の生活保護行政のあり方を問う訴訟です。
生活保護法は憲法25条に基づいて全ての生活困窮者に対し 「健康で文化的な最低限度の生活」 を保障することを行政に義務づけています。にもかかわらず、多数のホームレス状態にある人が生活している新宿区において、ホームレス状態にある人々への生活保護制度の適用を事実上排斥していることは由々しき事態です。
本件訴訟は、単に原告ひとりの生活保障を実現するにとどまらず、背後に数万人はいるといわれる日本中の安定した住居を持たない人々への生存権保障のあり方を強く問うものでもあり、広く社会的意義を有するものと考えます。

新宿区ホームレス生活保護裁判(新宿七夕訴訟)


新宿七夕訴訟」はこれまでに2008年09月10日の第1回から計14回の口頭弁論が行なわれています。
わたし(喜八)が傍聴したのは第11回(2010年12月22日)が初めてで、その後に第13回(2011年03月02日)・今回の第14回(06月21日)と三度目でした。

東京地方裁判所まで私は地下鉄・東京メトロ丸ノ内線の「新宿~霞ヶ関」間を利用します。
ちなみに片道「160円」です。
地下鉄の新宿駅ホームに立ったとき、近くに数人の男性と1人の女性というグループが電車を待っているのが目に留まりました。
このとき「もしや?」とカンが働きました。
霞ヶ関駅で下車すると、やはり先ほどの男性たちもホームにいます(女性の姿はどこかへ…)。
男性の1人がビラを手にしているので、歩きながら後ろから覗き込んでみると(失礼!)、「新宿七夕訴訟」の文字が見えます。
そこで「わたしもたまたま七夕訴訟の傍聴に行くところなんですよ~」と声をかけて、東京地裁103号法廷までご一緒することに(この辺は我ながら相当にずうずうしい…)。
ちなみに、新宿駅ホームでカンが働いたのは、ひとつには「新宿七夕訴訟」のビラに新宿駅西口その他都内数ヶ所から皆で待ち合わせて一緒に裁判所まで行くということが書かれていたのを覚えていたからです。
もうひとつ、数人の男性の中に「どこかで見覚えがある」方がいらしたからでもあります(後にご本人と話してみて「もやい」つながりの方と判明しました)。
霞ヶ関駅の改札を出て、東京地方裁判所まで、5・6人の男性同士でそぞろ歩き。
わたしがつい(貧乏性)で早足となると、他の方から「歩くのが遅い人がいるから、ゆっくり行きましょうよ」という声も出て(わたし「す、すみません(汗)」)一同はゆるゆると東京地裁103号法廷へ開廷20分前に到着しました。

午後2時に開廷。
原告訴訟代理人の渡邉恭子弁護士による意見陳述が行なわれました。

(※以上は喜八による要約なので間違えている部分があるかもしれません…)

渡邉弁護士による意見陳述の後、裁判長から次回は09月20日(火)午後3時から同じ103号法廷で判決が行なわれることが告げられ、閉廷。
その後、東京地裁ビル隣りの弁護士会館5階で原告Yさん・法律家・支援者による報告会が行なわれました。
ここでも興味深いお話をいろいろと聞くことができました。
なるほど、この裁判(新宿七夕訴訟)とは『原告本人&支援者 vs 新宿区』の法律的・全面的大ゲンカなんだな!」とこれは私(喜八)の個人的な感想であります。
報告会終了後、「ホームレス総合相談ネットワーク」で用意してくれたサンドイッチとお握りを遠慮なく(汗)いただき、「地下鉄160円区間の回数券もありますよ」という御厚意は遠慮し(本心では欲しかったけれど…)、弁護士会館を後にしました。
というわけで関係者の皆様には大変にお世話になりました。
ありがとうございました。
2011年09月20日の判決日には朗報を聞くことを強く願って。
当日またお目にかかりましょう。


東京地方裁判所裁判所


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投稿者 kihachin : 2011年06月24日 12:00

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