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2011年07月26日

院内集会「急増する稼働年齢層の生活保護受給にどう対処すべきか-PART2-」(報告)

07/20院内集会
院内集会「急増する稼働年齢層の生活保護受給にどう対処すべきか-PART2-」(2011-07-20)


緊急院内集会「急増する稼働年齢層の生活保護受給にどう対処すべきか-PART2- 震災後の生活保護制度、今こそ、開かれた議論を!」が、2011年07月20日、衆議院第1議員会館(東京・永田町)で行なわれました。その報告エントリです。

 大不況に大震災が追い打ちをかけ、生活保護受給者が急増しました。その数は、200万人に達しています。これを受けて、生活保護制度を切り下げようという動きが、活発になってきました。
 国と地方自治体は、”有期保護””医療費一部負担”などをテーマに非公開の密室協議を始め、8月までに「法改正を含む制度の抜本的改革案」を取りまとめるとしています。
 また、社会保障審議会に設けられた生活保護基準検討部会では、「年金・最低賃金との逆転現象解消」のため、保護基準引き下げを検討すると報道されています。
 しかし、先進諸国と比べて日本の保護受給率は本当に高いのか?
 増えたとされる「稼働層」は、本当に「働ける」人たちなのか?
 今や「最初で最後のセーフティネット」となった生活保護を切り縮めて、この国は保つのか?


以下は「NPO法人自立生活サポートセンター・もやい」の07/20院内集会報告エントリです。

生活保護改定問題・緊急院内集会に130人が集まりました。
(NPO法人 もやい)

当日の様子については上掲「もやい」サイトの報告をお読みください。

以下はわたし(喜八)の感想いろいろです。

生活保護制度」の改悪社会全体が崩壊する契機となりかねない
そういう危機感を私は持っています。
現在の「生活保護改悪」の流れでは「有期保護(生活保護に3~5年程度の期限を設けて、その間に就職できない者については保護を停止する)」「医療費一部負担(保護費の半分以上を占める医療費の抑制が狙い)」などが提案されているようです。
ここには「生活保護受給者を甘やかすな!」「奴らをもっと締め上げろ!」といった「思想(※)」が現れている…ような気がします(※「思想」の名に値しない浅薄な考え方)。
なんだか、江戸時代の《胡麻の油と百姓は絞れば絞るほど出るものなり》にも似ていますし、米国で盛んな「社会ダーウィニズム」的な考え方「経済的困窮者=敗者=滅ぶべき者」的な考え方にも基づいているという印象もあります。
はっきり言って「見下し目線」」を感じます。

しかし、それで本当に「社会はよくなる」のでしょうかね?
はなはだ疑問。
と、わたしは思うのです。
もし安易に「有期保護」や「医療費一部負担」を盛り込んで、「生活保護制度」を改悪するなら?
日本の社会に自殺者・餓死者・「喰うための」犯罪者・膨大な数の刑務所収容者・ストリートチルドレンが溢れ…。
結局は「社会・国家をダメにしてしまう」ことになるのではないか?
しかも、厚生労働省の今回のやり口はあまりに酷いものです。
陋劣(ろうれつ)と形容されてもしかたがないレベルの酷さです。
厚生労働省・知事会・市長会などの代表者による生活保護「見直し」協議は、市民の傍聴を認めない非公開で開催され、今後の取りまとめはマスメディアもシャットアウトして、国と地方の事務レベル協議で行なわれる予定です。
つまり、密室できわめて重大な取り決めがなされるのです
このありさまから「厚労省はついに壊れてしまったのか」という声がほうぼうから聞こえます。

もしかしたら、多くの方々は「生活保護なんて自分には関係ない」と思われているかもしれませんね。
そのため、「生活保護制度」の改悪にも無関心な人が少なくないかもしれません。
しかし、生活保護基準は課税最低限や各種の福祉施策に連動するナショナルミニマムです。
最低生活費は「社会保障制度等の共通の基準」です。
もしも生活保護制度が「費用抑制」のために「切り下げられ」たら、日本のナショナルミニマムが切り下げられることになるのです。
その結果、波及的に「底辺への競争」ともいうべき事態が生じ、わたしたち全員の生活・生命が「切り下げられる」可能性が高い。
このような重大な(危険な)協議が、市民の傍聴を認めない非公開でマスメディアもシャットアウトして、拙速(約3ヵ月の期間)に進められています。
これは私たちの「社会全体にとっての危機」とも言うべき事態ではないでしょうか?
厚労省は「日本を壊したい」のですか?

はたして「生活保護なんて自分には関係ない」のか?
この点については、全ての方がよくよく考えられたほうがよいだろうと思います。
世界的に経済は長期低迷し、さらに日本は「3.11東北大地震」と「東京電力原発事故」により巨大な痛手を蒙(こうむ)りました。
「明日が見えない」時代が当分続くものと思われます。
このような状況下、「いまの暮らし」がずっと維持できる人は少数かもしれません。
いずれは自分自身が「痛み」を味わうときがくる、と想定しておいたほうがよいのではないでしょうか。
いま他の人たちが覚えている痛みは、明日は我が痛みかもしれません。
いまの日本において「生活保護なんて自分には関係ない」と本当に言える人は、ごくごくわずかではないかと思うのです。
もちろん、わたし自身も例外ではありえません…。
わたし(喜八)は「広義の当事者」として「生活保護制度」の改悪に反対します


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院内集会「急増する稼働年齢層の生活保護受給にどう対処すべきか-PART2-」(2011-07-20)


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投稿者 kihachin : 2011年07月26日 12:00

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