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2011年10月19日

「Occupy Wall Street (ウォール街を占拠せよ)」

新宿デモ(2011-10-15)
毎日新聞《格差社会に抗議しながらデモ行進する参加者ら=東京都新宿区で15日午後3時12分、森田剛史撮影》


米国ニューヨークの「Occupy Wall Street (ウォール街を占拠せよ)」を発端に「強欲企業経営者と政府の癒着(ゆちゃく)に抗議する運動(※)」が世界中に急速に広まっています。

(※「強欲企業経営者と政府の癒着に抗議する運動」は喜八(中村順)個人の解釈でありまして、一般的な常識ではありません)

先の10月15日には南北アメリカ・アジア・アフリカ・ヨーロッパの82ヵ国で1500以上もの抗議行動が実施されたそうです(「Occupy Wall Street」の発表による)。
同日の東京都内では新宿や日比谷公園周辺など3ヵ所で「反格差デモおよび集会」がありました。
当エントリトップ写真は「毎日新聞」(2011-10-16)社会面記事《「若者は怒っている」格差抗議デモ 東京では500人》に併載された写真です。
なんと!
わたし(喜八)が直接知っている人が少なくとも5人は写りこんでいます。
それで「記念」的な意味合いもありまして、拝借いたしました。
「毎日新聞」さん、ありがとうございます~(^^


Occupy Wall Street」(※喜八の解釈=強欲企業経営者と政府の癒着に抗議する運動)に関する報道に初めて接したとき、わたしが最初に思い浮かべたのは、故・森嶋通夫教授(1923-2004/経済学者)の次の言葉でした。

資本主義社会では、福祉厚生活動を振興し、手厚い救貧対策を講じなければならない。
良質の福祉、厚生、文化、教育部門の構築に成功しない限り、資本主義は永続することができず、暴動がおこるであろう。

 ※『思想としての近代経済学』岩波新書(1994)9頁から

ちなみに森嶋通夫氏は日本の経済学者としては例外的といえるほど国際的な評価が高く、名門ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の教授などを務め、「ノーベル経済学賞にもっとも近い日本人」といわれた方です。


わたし(喜八)自身は「いまのところ代替するものがない」というプラグマティック(実利的)な理由において「市場経済を支持する資本主義者」です。
ささやかながら株式投資も継続して行なっています(なので「資本家」でもあります)。
穏健な資本主義者」を自称しています。
これはあくまで個人の定義ですが「資本主義を制限なしにスクスクと育て上げるのは弊害が多すぎる」という常識をわきまえている資本主義者という意味です。
政治的スタンスは「保守リベラル(くらい)」で、明確な「反革命」です。

「資本主義を制限なしにスクスクと育て上げるのは弊害が多すぎる」という常識。
これを完全無視して、あるいは気がつかない振りを装って、自らの強欲を正当化しようとする者たちは確かに存在します。
いわゆる「新自由主義者」と呼ばれるような者たちです。
けれども、おそらく彼ら彼女らは「主義」とか「思想」の名に値するものは一切持ち合わせていないでしょう。
「新自由主義」と呼ばれるものの本質は「抑制が効かなくなった、限度のない強欲」「ほとんど病的といえる自己中心性」なのだと思います。
シンプルにいうと「他人を踏みつけにし、たとえ他者の生命を犠牲にしようとも、とにかくカネが欲しい」者たち…。


さて「Occupy Wall Street」ウェブサイトを覗いてみると、以下について抗議すると書かれています。

つまりこれは「行き過ぎて病的になった資本主義への抗議行動」なのだろうとわたしは思います。
いわゆる「革命」ではないのだ、と。
もちろん「Occupy Wall Street」から世界中に広まる抗議行動には、様々な人たちが参加していて、けっして「一枚岩」などではないでしょう。
その意味で、上のわたしの意見も無数に存在する百花繚乱的意見のうちのひとつにしか過ぎませんが…。

もしも、ウォール街に巣食っているような金融バクチ打ちたち(「抑制が効かなくなった、限度のない強欲」と「ほとんど病的といえる自己中心性」を帯びた者たち)が「勝利」を収めてしまったら、世界は「地獄絵図」と化してしまうでしょうから(すでにかなりの程度そうなっていますが…)。
その意味において「Occupy Wall Street」から世界中に派生しつつある民衆運動には本質的に「正しさ」があるでしょう(言うまでもなく、その「正しさ」は無制限なものではありません)。

ともあれ。
わたし(喜八)は「強欲企業経営者と政府の癒着に抗議する」「行き過ぎて病的になった資本主義を批判する」運動の今後に大いに注目したいと思っています。


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投稿者 kihachin : 2011年10月19日 12:00

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