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2012年01月22日

山本おさむ『どんぐりの家』

『どんぐりの家』山本おさむ
どんぐりの家』山本おさむ、小学館


山本おさむどんぐりの家』は実在のろう重複障害者・家族・関係者を元に描かれた漫画作品です。

“ろう重複” とは、聴覚障害の他に知的障害や精神障害、視覚障害や肢体不自由や自閉症など、様々な障害を二重、三重に持っている重度重複の聴覚障害者のことで、障害が重いために学校卒業後どこにも就職できない。

上の引用文は山本おさむさんの(漫画ではない)著書『「どんぐりの家」のデッサン 漫画で障害者を描く』岩波書店(1998)139頁から。
どんぐりの家」とは、ろう重複障害がある子供たちのために当事者・家族・関係者が力を合わせて作り上げた、小さな共同作業所の名前です。


漫画『どんぐりの家』は、魂をグラグラ揺すぶられるような、大変な力作でした。
「障害」とはなにか?
「教育」はどうあるべきか?
「社会」はなんのためにあるのか?
そして「人間」とはいかなる存在なのか?
深く考えさせられます。
どんぐりの家』を、わたし(喜八)は電車の中で読んでいたら、「涙が止まらない状態」に数度なりました。
ヒゲづらのオッサンが人目を憚(はばか)らず泣く。
その姿はなんとも異様だったかもしれません…というか確実に異様かつ滑稽だったでしょうね。
が、このごろではそういう「どうでもいい、些細なこと」は気にしないようにしています…。


ふたたび、山本おさむ『「どんぐりの家」のデッサン 漫画で障害者を描く』岩波書店(1998)59-60頁からの引用です。

「障害者問題」というとき、何やら障害を持っている人々が問題を抱えているような印象を受けるが、とんでもないことだ。このような事例に示されている通り、問題を起こしているのは差別する私たちの方ではないか。「障害者問題」とはおこがましい。実は、健常者が障害者に対して差別するという問題を背負っているのであって、主語が全く逆ではないのか。

※引用文中の「太字」部分は原著では「傍点」であるところを置き換えました。


以下は『どんぐりの家』版元(小学館)による第1巻解説ページからの引用です。

「生きる」ことの意味を問う、絶賛を呼んだ感動話題作!!
▼第1話/誕生の日▼第2話/石ころ▼第3話/夕焼け▼第4話/なまえ▼第5話/オニ▼第6話/共同作業所▼第7話/小さな“家”▼第8話/ひとつぶの“どんぐり” ●登場人物/田崎圭子(知的障害と聴覚障害を併せ持つ女の子)、安田先生(ろう学校の教師。圭子の担任になる) ●あらすじ/田崎夫婦に圭子という女の子が誕生した。しかし発育が悪く、言葉らしい言葉を喋らない圭子に不安を抱いた母親は、2歳3か月になった圭子を医者に連れていくことにする。そこで圭子には知的障害と聴覚障害があると診断され……(第1話)。▼4歳になった圭子は、両親と共にろう学校の幼稚部に通い始める。同じクラスに清という少年がいたのだが、ある日ぱったりと登校しなくなってしまった。そして一週間後、再び幼稚部に現れた清と母親は……(第2話)。▼自分でスプーンを使って食事ができるようになった圭子。一方、清の家では、清を施設にいれようという話が持ち上がる。しかし夕焼けを見ようとしている清を見た母親は、もっと清と話をしてみたいという気持ちになる。その夜、家族で話し合い、清を施設には入れないと宣言する(第3話)。


いわゆる「障害」があろうが・なかろうが、女性でも・男性でも・その他の性の人でも、歳をとっていても・若くても、ビンボーであろうが・カネ持ちであろうが、お利口さんでも・大バカ者でも、全ての人には教育を受ける権利があり、生きる権利がある
そう信じる方々に、山本おさむさんの漫画『どんぐりの家』をお勧めします。


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(※上の猫画像は「ImageChef イメージクリエーター」で製作しました)


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投稿者 kihachin : 2012年01月22日 12:00

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