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2012年09月04日

安冨歩さんの命題《自立するとは依存することだ》

ジュンク堂トークセッション 安冨歩 × 岩上安身 「脱出口はどこだ!」


安冨歩さん(やすとみ あゆむ/経済学博士・東京大学東洋文化研究所教授)の著書を、わたし(中村順)は10日くらい前に初めて読みました。

それまでは安冨歩さんのお名前すら存じ上げなかったのですが…。
書店でたまたま『原発危機と「東大話法」 傍観者の論理・欺瞞の言語』明石書店(2012)を手に取ったのです。

その際、かつて知人がこの本を話題にしていたことを思い出し、はらはらページを捲(めく)ってみると、なぜか心惹かれます。
というわけで『原発危機と「東大話法」』をそのまま読了しました。

それで勢いがついて、安冨歩さんの『生きる技法』青灯社(2011)・『生きるための経済学 (選択の自由)からの脱却』 NHK出版(2008)・『今を生きる親鸞』樹心社(2011)などを続けて拝読しました。

どの本もじつに興味深い内容でした。
「これはタダゴトではない!」と思いました。

特に印象的だったのは『生きる技法』青灯社(2011)19頁にある《自立とは、多くの人に依存することである》という命題です。

私事ですが、わたし(中村)はこの命題を《当たり前のように理解でき》ました(同書37頁)。
ご縁がありまして現在かかわっている「生活保護制度」の問題を考えるうえでも《自立するとは依存することだ》(同23頁)の命題は大変に役立つでしょう。

さらに『生きる技法』で展開されている、
助けてください、と言えたとき、あなたは自立している》(同27頁)
誰とでも仲良くしてはいけない》(同42頁)
夢を実現することそのものには、何の意味もない》(同132頁)
幸福とは、手に入れるものではなく、感じるものである》(同140頁)
「自分は悪い子だ」と思い込まされていることが、自己嫌悪である》(同151頁)
成長とは、生きる力の増大である》(同169頁)
の各命題もわたし自身が「生きる」うえで、きわめて実用的に役立つでしょう。

ただし。
これらの命題について、当エントリで解説する余裕はわたしにはありません。
興味を覚えた方はぜひ『生きる技法』そのものにあたってください~。

ちなみに『生きる技法』というタイトルは、エーリッヒ・フロムの『愛するということ』の原題 The Art of Loving を参照しているそうです(同182頁)。

正直に言いますと、安冨歩さんの本は、凡夫(愚者)たるわたし(中村)には、ちょっと難しいことが多いのですが…。

スピノザ、親鸞、『論語』、道教、キリスト教神学、孫子、マハトマ・ガンジー、エーリッヒ・フロム、マイケル・ポラニー、アルノ・グリューン、アリス・ミラー、グレゴリー・ベイトソン、マイケル・ジャクソン、森嶋通夫、小島直子『口からうんちが出るように手術してください』などなど。

安冨歩さん経由で読書遍歴(濫読?)を楽しみたいと思います。

安冨歩さんもバールーフ・デ・スピノザの『幾何学的秩序によって証明された倫理(エチカ)』について次のように仰っていますね(同書182-183頁)。

強烈に難しいことで有名な本です。ですが、わかろうと思わないで読んでいただければとても面白いことが沢山書かれているので、結構、楽しめるはずです。

なるほど!
「目からウロコ(※)」の読書法です(※新約聖書・使徒言行録 9.18)。


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投稿者 kihachin : 2012年09月04日 12:00

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