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2012年09月22日

「簡易宿泊施設で母子が無理心中か」NHKニュース(ウェブ版)から

茶トラの仔猫とフミさん(♂)
(※猫写真はクリックすると大きくなります。本文とは関係ありません)


今朝(2012年09月22日)知った痛ましいニュースです。
NHKニュース(ウェブ版)から転載させていただきます。

(★転載開始★)

簡易宿泊施設で母子が無理心中か

《2012年》9月21日 22時51分

21日午後、東京・小金井市の簡易宿泊施設で、生活保護を受けている女性と小学生でこの女性の長女とみられる女の子が死亡しているのが見つかり、警視庁は現場の状況から無理心中を図ったとみて調べています。

21日午後1時半ごろ、東京・小金井市梶野町の簡易宿泊施設で、女性とこの女性の長女とみられる女の子が死亡しているのが見つかりました。
警視庁の調べによりますと、2人は去年2月からこの部屋に住み生活保護を受けている43歳の母親と12歳の小学生の長女とみられ、女性は布団の上で買い物袋を頭からかぶり、女の子は別の布団の上で毛布をかけられて首にひもで絞められたような痕があったということです。
2人はいずれも窒息死とみられています。
小金井市役所には、20日の消印で「娘を殺して私も死にます」と書かれた手紙が届き、市からの連絡を受けて施設の管理人が鍵を開けて部屋の中に入ったところ2人が倒れていたということです。
警視庁は無理心中を図ったとみて詳しいいきさつを調べるとともに、2人の身元の確認を進めています。

(★転載終了★)


上の報道に接したとき「もしかしたら、知り合いではないか? 会ったことがある人たちではないか?」という慄(おのの)きがありました。
首都圏で、生活に困窮している人が横死する、路上生活者が襲撃される。
そのような報道を目にするたび「友人知人ではないか?」という戦慄が走ります。
実際、小金井市方面には──生活保護制度を現在利用している人──を含めて複数の知り合いがいるので、母子が「知人の知人」という可能性はあります。

亡くなった2人は、この春から自民党世耕弘成氏・片山さつき氏(ともに参議院議員)らが主導して民主党政権が追従した「生活保護バッシング」「福祉切り捨て」によって、どれほど苦しい思いをしただろうか?
生活保護を目の敵(かたき)のようにする政治家(自民・民主そのほか)・メディア報道によって「全身に針を刺されるような思い」をしてはいなかっただろうか?
その孤立感・絶望感を思うと、胸が苦しくなります。

亡くなった母子は、08月08日に都内で行なわれた「いのちをつなぐ生活保護は恥じゃない!デモ」のことを、知っていただろうか?
いま毎週行なわれている「水曜夕暮れ官邸前アクション」を知っていただろうか?
せめて、次のブログの文章を目にすることがあれば…。

 「生活保護」でもいいじゃない!
 (ビンボーなアタシのハッピーな生活)

日本ではなぜか生活保護制度を利用することに、強いスティグマ(※他者や社会集団によって個人に押し付けられた負の表象・烙印)があるようです。
そのため、必要な人のうち2~3割しか給付を受けていないと推測されています。
イギリスやドイツでは「9割前後」が受給していることと比べると、日本の生活保護利用率は異常なほど低いのです。

生活保護制度を利用することを「恥ずかしい」と思う、思わされる社会。
そのような社会に、わたしたちは属しています。

けれども、誰でもなんらかの形で「保護」を受けています。
全ての人は他者から・社会から・歴史から・自然から、さまざまな形の「保護」を受けています。
それらの「保護」がなければ、誰だって「いのち」を保つこともできないのです。

そして全ての人のなかでも、世襲政治家などはもっとも手厚い「保護」を受けている存在でしょう。
この明瞭な事実に思いが至らず、「生活保護バッシング」にかまけているような者に、政治家たる資格はない。
わたし(中村順)はそう思います。

亡くなった母子はわたしたちの社会が殺したも同然である、とわたしは感じます。
もちろん、わたし自身も「社会の一員」である以上、責任は免(まぬが)れないでしょう。

あえて言うまでもなく「いのち」とは不可逆です。
亡くなった人たちの生命を取り戻すことはできません。
けれども、今後このような悲劇を生まない社会──ひとり一人の「いのち」を尊ぶ社会──を目指すことはできるはずです。

怠惰な自分も、自分のできることを、できる限りに実践していきたい。
それが、わたしにできる、せめてもの弔(とむら)いです。


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投稿者 kihachin : 2012年09月22日 12:00

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