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2013年05月22日

村上・チャンドラー・フィッジェラルド・ディケンズ

木陰で眠るおきつね三毛さん
(猫の画像はクリックすると大きくなります。本文とは関係…少しあります)


記事タイトルのうち《村上》は「村上春樹」(むらかみ はるき/作家)です。
他の作家名との表記の整合性をとるため、ただ《村上》とさせていただきました。

ずいぶん長いあいだ(1970年代の終わりから)、わたし(中村)は村上春樹作品を「食わず嫌い」していました。
が、このところ何冊か…ではなくて何十冊か読んでみたところ。
「むむっ! これは…」と認識を新たにしつつあります。


村上春樹さんの《好きな作家》ベスト3は、スコット・フィッジェラルドレイモンド・チャンドラートルーマン・カポーティだそうです。
さらに加えて、ウィリアム・フォークナーチャールズ・ディケンズ(『村上朝日堂 はいほー!』「スコット・フィッジェラルドと財テク」から)。

じつはわたし(中村)はチャンドラー、フィッジェラルド、ディケンズの愛読者です。
チャンドラーは小学校4年生から。
フィッジェラルドは大学生から。
ディケンズは40歳を過ぎてから。


レイモンド・チャンドラーとは、たしかわたしが小学校4年生のとき、あかね書房『少年少女 世界推理文学全集 全20巻』の第14巻に収録されていた「暗黒街捜査官」(※)で初めて出会いました。

(※清水俊二訳の早川ポケットミステリでは「ヌーン街で拾ったもの」という邦題。原題は "Pick-Up on Noon Street" )

その後、創元推理文庫や早川ポケットミステリを小学校5年生ごろから買い集めていました。
チャンドラー長編でわたしがもっとも好きなのは『高い窓』ですが、今後作品を読み直していくと、これは変わるかもしれません。


スコット・フィッジェラルドに邂逅(かいこう)したのは大学生のころ。
荒地出版社の『フィッツジェラルド作品集1~3』で初めて知りました。
「リッツ・ホテルのように大きなダイアモンド」「冬の夢」は好きな短編です。
もちろん長編小説『グレート・キャツビー』も…。
ちなみに村上春樹さんは『グレート・キャツビー』のことを《完璧な小説》だと何度も繰り返して書かれていますね。


チャールズ・ディケンズを、40歳を過ぎてから読み始めたきっかけは覚えていません。
それ以前はディケンズの本を手に取ったこともなく、有名な短編「クリスマス・キャロル」すら未読でした。
その後、ディケンズ長編小説はおおむね読みました。
特に印象が強かったのは『オリヴァー・トゥイスト』『バーナビー・ラッジ』『リトル・ドリット』など。


チャンドラー、フィッジェラルド、ディケンズは日本語翻訳版のほか、英語でも何作かずつ読んでいます。
自分の場合「英語で読む」のは「より熱心な読者」であることの傍証になるのかもしれません。
これらの作家の小説を英語で読むのは、正直に言ってわたしの英語力ではキツイのですが。
そこを敢えて行くのが、愛読者魂…?


ウィリアム・フォークナートルーマン・カポーティの小説は、これまでまったく読んだことがありません(文字通り、ただの1冊も!)。
というわけで、これから村上春樹氏の翻訳でフォークナー、カポーティを読んでみようかなと思っています。


最初に村上春樹作品を「食わず嫌い」していたと書きましたが、正確には初期の2つの長編小説『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』を手に取ったことがあります。
ただ、どうもわたしの好みには「合わない感」があったんですね。
加えてたまたま周囲の「村上春樹ファン」の人たちとも「合わない!」ことが多く、そんなこんなで「食わず嫌い」していました。

ところで、村上春樹さん自身も初期2作品に関しては《基本的には、書くという行為を楽しむために書いた作品であって、出来そのものには自分でももうひとつ納得できないところがあった》《『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』のような感覚的な作品を書き続けていたら、早晩行き詰って、何も書けなくなっていたかもしれない》と真情を吐露しています(『走ることについて語るときに僕の語ること』2007)。

なので、村上初期2作品を手に取り(全部は読んでいない)、その後ずっと「食わず嫌い」を決め込んでいたわたしはいささか「早とちり」をしていたのかもしれません…。


数年前、佐藤優氏(さとう まさる/作家・元外交官)がレイモンド・チャンドラー作/村上春樹訳『ロング・グッドバイ』を高く評価する文章に触れました。
佐藤優氏の推奨に従い、チャンドラー畢生(ひっせい)の大作ともいわれる『ロンググッドバイ』を村上訳で読んでみると…。
「これは立派な文章、立派な翻訳だ」と感じ入りました。
チャンドラー作品のうちでは『ロンググッドバイ』には特に強い印象はなかったのですが、このときは「やはり素晴らしい作品だ」と思いました。

その後もいくつかのきっかけがあり、村上春樹さんの作品・翻訳作品を何十冊か読んでいます。
今後もまだまだ読む予定です。
わたし(中村)はなにごとも overshoot する傾向が少しだけ(?)あるんですね。


これまで読んだ村上春樹小説の白眉は「ふわふわ」でした。
これは猫について書かれた素晴らしい小品です。
そのほか村上氏の旅行記・滞在記にも名品が多いという印象です。
1冊だけ書名を挙げると、ギリシャとトルコの紀行文『雨天炎天』。
また繰り返しになりますが、先にも書きましたように、翻訳の文章は格調高いものです。

村上春樹さんとわたし(中村)には、チャンドラーとフィッジェラルドとディケンズの愛読者、猫が好き、映画はホラーとウエスタンを好む、朝型の生活、人とあまり会わず付き合わず、早稲田大学に7年間在籍、身長168cmといった共通点があります。
むしろ「これまで、愛読者にならなかったほうが、不思議」なのかもしれません…。


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投稿者 kihachin : 2013年05月22日 12:00

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