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2013年10月21日

もしイエスさんが○○になって帰ってきたら?

備忘録的に。

本田哲郎さん(ほんだ てつろう/1942-/フランシスコ会)は大阪・釜ケ崎で生活困窮者と共に活動されているカトリックの司教(神父)です。
弊ブログでも本田神父に関する記事をこれまで何度か書かせていただきました。

つい先ごろ牧師の「B」さん(日本基督教団)と本田哲郎神父についてコメントを交換させていただきました。
なお蛇足ながら申し上げておきますと、わたし(中村)は「キリスト教の聖書が好きな、神仏混淆ブッディスト(仏教徒)」を自認しています。
キリスト教徒の知り合いは──牧師さん・神父さんたちを含めて──比較的多いほうではないかと思います。
牧師「B」さんとのやりとりで次の絵が話題に上がりました(※画像はクリックすると大きくなります)。

Christ of the Breadlines (by Fritz Eichenberg)
"Christ of the Breadlines" by Fritz Eichenberg

米国の画家アイヘンバークFritz Eichenberg/1901-1990)のおそらくは木版画でタイトルは「Christ of the Breadlines」です。
この絵をわたしは本田哲郎さんの著書『釜ケ崎と福音 神は貧しく小さくされた者たちと共に』岩波書店(2006)によって知ったのです。

米国ニューヨーク市の公園、炊き出しの光景。
列に並ぶ貧しい人たちの中にイエスさんがいる。
アメリカでは主にキリスト教会が受け皿になり、炊き出しやシェルター運営などが行なわれています。
(寄付や公的な補助金をもらいながら、大勢のボランティアに呼びかけて)
「支援」を行なう側はクリスチャンが多いようです。
同時に支援を受ける「当事者」の側にもキリスト教徒は少なくないでしょう。
画家 Fritz Eichenberg は Breadlines の光景を見て「炊き出しなどの支援を行なう側よりも、支援を受けなければならないほど弱い立場にされた人たちの側にこそイエス・キリストは立たれている」と見抜いた…。
以上は本田哲郎さんの解釈に拠った、わたし自身の理解です。

牧師「B」さんからこの絵に関連して次の賛美歌を教えていただきました。
以下は「讃美歌21 563番 ここに私はいます Here am I」の一部です。

ここにわたしはいます、ホームレスの眠る街。
ここにわたしはいます、凍えるこの涙にも。
あなたは?
ここにわたしはいます、仕事探す列の中。
ここにわたしはいます、変革よぶ人々と。
あなたは?

わたしは上の歌詞を一読してラングストン・ヒューズ(Langston Hughes/1902-1967) に「Bible Belt」という詩があることをふと思い出しました。
一般名詞の「バイブルベルト」は米国中西部から南東部にかけて複数の州にまたがって広がる地域で、キリスト教信仰が篤く聖書がよく読まれる地域であるとともに、黒人差別の激しいことでも知られています。
詩の大意は「もしイエスが黒人になって返ってきたら、アメリカ合衆国には彼が祈ることさえできない(入れない)教会がたくさんある。なんということだ」…でしょう。

Bible Belt
By Langston Hughes
It would be too bad if Jesus
Were to come back black.
There are so many churches
Where he could not pray
In the U.S.A.,
Where entrance to Negroes,
No matter how sanctified,
Is denied,
Where race, not religion,
Is glorified.
But say it --
you may be
Crucified.

思わず上の詩の「black」を「homeless」に言い換えた一節を連想しました。

It would be too bad if Jesus
Were to come back homeless.

上で紹介したアイヘンバークの絵のように、イエスさんが「ホームレス」状態になって帰ってきたら。
あるいはセクマイ(セクシャル・マイノリティ)だったら。
知的「障害」者・精神「障害」者として。
女性になって帰ってくる可能性もある(※大いに「ある」とわたしは思います)。
……などなど考えてしまいました。
もしかしたら、ここにはキリスト教の根本にかかわる問いがあるのかもしれない…?

それだけの話です。
以上、備忘録的に書きとめました。
最後まで読んでくれた方がいらっしゃいましたら、厚くお礼を申し上げます。


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投稿者 kihachin : 2013年10月21日 12:00

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