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2014年03月15日

「経済市場主義」と「福祉」は矛盾せず、むしろ相性がいい

二階堂レオさん
(※猫写真はクリックすると大きくなります。本文とは関係ありません)


知人の Facebook ウォールに連投した弊コメントをメモっておきます。

リフレ」や「インフレターゲット」を信奉するエコノミストはイデオロギー過剰なある種の「信者」みたいな人が多いように思います。

FYI (For Your Information): 小幡績(おばた せき/慶應義塾大学ビジネススクール准教授・投資家)『リフレはヤバい』ディスカヴァー携書(2013)

故・森嶋通夫(もりしま みちお)氏──日本の経済学者としては例外的といえるほど国際的な評価が高く、名門ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の教授などを務め「ノーベル経済学賞にもっとも近い日本人」といわれた──『思想としての近代経済学』岩波新書(1994)9頁から⇒《資本主義社会では、福祉厚生活動を振興し、手厚い救貧対策を講じなければならない。》《良質の福祉、厚生、文化、教育部門の構築に成功しない限り、資本主義は永続することができず、暴動がおこるであろう。

弊ツイートから(2013年06月23日): 「市場主義」と「福祉」は矛盾しない。むしろ相性がいい。イノベーション(innovation)は失敗を恐れぬ挑戦から生まれる。失敗しても失敗しても生活保護を利用して成功するまで再挑戦し続ける。これこそ真のイノベーターというモデルも大いにありだろう。

弊ツイートから(2013年06月23日): 「市場主義」と「福祉」を相反するもの、敵対するもののようにしか考えられない知性は、既成観念にがんじがらめに囚われた、視野狭窄な、──言ってはなんだけれど──かなり低いレベルの知性だとわたしは思う。


以下も関連する事項を備忘録的にぼちぼちと書き留めておきます。

わたし(中村順)はたまたまご縁があって「STOP!生活保護基準引き下げ」の運動にかかわっていますが、その根底には《「市場主義」と「福祉」は矛盾しない。むしろ相性がいい》という確信があるんですね。
わたしは自称《穏健な資本主義者》であり、(ミニマムながら)株式投資家でもあります。
ゆえに《森嶋通夫: 資本主義社会では、福祉厚生活動を振興し、手厚い救貧対策を講じなければならない》に賛同します。
一般に経済市場主義に惹かれる人(※それ自体は悪いことではない)は福祉制度を軽視もしくは敵視する傾向があるようです。
でも、それは《視野狭窄》であろうとわたしは思っています。
特にその手の人が国会議員や高級官僚だったりすると、弊害は巨大なもの(大勢の人々の困窮、死)になるリスクが発生するだろうと…。

小幡績慶應義塾大学准教授は研究者であるとともに、株式投資家でもあります。
一般に「経済学者」は株式投資を実際に行なう人が少なくないそうです。
あくまでわたしの「偏見」ですが、「株」に無縁の経済学者のいうことはつまらない。
その点、小幡績さんは大変におもしろい!
株式投資は資本主義のエッセンスのようなものです。
それに実地に取り組まない経済学者さんたちに関しては、余りに「もったいない」感じです。

近代経済学者の二大巨頭といえば、「戦後」においてはジョン・メイナード・ケインズミルトン・フリードマンを挙げるのが一般的でしょう。
ちなみに近代経済学の歴史は「古典派 vs ケインズ」という図式で見ると解りやすい。
アダム・スミス以来の古典派は「市場にまかせておけば全てよし。政府は市場に干渉するな」のレッセフェール(自由放任主義)を信奉する。
ケインズ派(ケインジアン)は「必要とあらば政府は市場に介入して『需要』を創出すべし」と古典派を批判する。
第二次大戦中から戦後はケインズ派が優勢でしたが、1970年代以降は古典派の首魁ミルトン・フリードマンが猛烈なケインズ批判を繰り広げ、フリーマンを中心とする自由放任主義派が優勢となりました。
いまはまだ古典派が我が世を謳歌しているようですが、ケインズ派も巻き返しているという状況です。
で、ここまでは前おき。
じつはケインズとフリードマンには重要な共通点があるんですね。
2人とも株式投資を好み、その「成績」もよかったようなのです。
やはり、株式投資を実際に行なう経済学者のほうがおもしろい?
ケインズとフリードマンは学説も人柄も異なりましたが、ともに人を惹きつける「何か」を多分に持った人たちでした。

森嶋通夫の「直系の弟子」ともいうべき1人に安冨歩さん(やすとみ あゆむ/経済学博士・東京大学東洋文化研究所教授)がいます。
安冨歩さんはいまやプロパーの「経済学者」ではない(超越している)のかもしれませんが…。
安冨さんの経済学書『生きるための経済学 (選択の自由)からの脱却』 NHK出版(2008)・『経済学の船出 創発の海へ』NTT出版(2010)は大変におもしろい!(※すみません。わたしの「おもしろい」という言葉遣いは安易だと思いますが…。英語の "marvellous!" "fantastic!" みたいな感じです)
かつ実用的です──いわゆる「ノウハウ本」としての実用性ではなく、魂にとって実用的という意味で。
安冨歩さんが株式投資家であるかどうかは寡聞にして知りません…。


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投稿者 kihachin : 2014年03月15日 12:00

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