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サイクルトレーニング Q&A

三上成さんのスクワット

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サイクルトレーニングとは?

サイクルトレーニング」は吉田進さん(パワーハウス)が『パワーリフティング入門』で紹介されたトレーニング法です。パワー増強に適した方法と考えられており、主にパワーリフターに採用されています。
ごく簡単にいうと、2ヵ月ほどの期間を設けて当初は軽めの重量から開始して徐々に重量を増やしてゆきサイクルの最後に自己ベストを更新します。このサイクルを何年あるいは何十年も繰り返して、自分の限界を極めようというメソッドがサイクルトレーニングです。詳しくは次のページを参照してください。

 「サイクルトレーニングについて」(パワーリフター三上成さんの記事です)

筋トレ開始時より三上成さんの記事を参考にさせてもらっていた私(喜八)はサイクルトレーニングについても三上さんに連続して質問させていただいたことがあります。質疑応答は三上さんの掲示板で2002年12月01日から同年12月19日にかけて行なわれました。 三上さんの了解を得た上で掲示板でのやり取りを再構成したのが以下の記事です。

目次



(喜八)三上さん、こんにちは。サイクルトレーニングについて、いくつか教えていただきたいことがあります。ひとつずつ質問いたしますので回答をいただければ幸いです。

テーパリング

(喜八)まず読者のためにテーパリングという用語の解説をします。サイクルトレーニングでは一定の期間を設定し、軽いウエイトから始めて徐々に練習重量を増してゆきます。最初の軽いウエイトのころはメイン種目(たとえばスクワット、ベンチプレス、デッドリフトなど)の他に補助種目(たとえばショルダープレスやカールなど)も行ないます。またサイクルの前半ではメイン種目のセット数もやや多目のことが多いようです。そして、サイクルが進み重量が上がってゆくにつれて、補助種目の実施を中止したり、メイン種目のセット数を減らしたりします。この「練習量を減らす」ことをテーパリングといいます。サイクルトレーニングにおけるテーパリングの目的は身体から疲労を除去して、より重いウエイトを挙げることにあります。

それでは質問です。サイクルトレーニング時のテーパリングについて迷っているのは「有酸素運動も減らすべきか?」です。普段の仕事がデスクワークでほとんど身体を動かさないため、ウォーキングやジョギング、エアロバイクなどをほぼ毎日おこなっています。サイクルの後半に入った時、これらの有酸素運動の量も減らして、疲労を抜いた方が良いような気もするのですが・・・。とくに冬場はサイクルの終盤で風邪をひいたりすることが多いこともありまして、そんな風に考えるようになりました。

この点に関して三上さんはどう思われますか?

(三上 )私はウエイトトレーニングしか実施しておらず、有酸素運動はほとんどやっていないので経験的な話はできませんが、思いつくところを書いてみます。

ウエイトトレーニングを主目的とした場合、有酸素運動は軽めの負荷で実施して、血流を活発にして効率よく老廃物を除去できる程度にすることが良いように思います。この場合には、疲労は残らない程度の負荷ということになります。

通常実施されている有酸素運動が疲労が残るくらいの強度でしたら、サイクルの後半では有酸素運動の強度を落とすべきだと思います。

サイクル後半には、私も風邪を引いたり扁桃腺が腫れたりします。

(喜八)私はそれほどの強度でトレーニングしているわけではないのですが、もともとの体力が乏しいためか疲れが抜けきらないようです。今後はサイクルの終盤では軽いウォーキングをするくらいにしようと思います。

三上さんも「サイクル後半には、私も風邪を引いたり扁桃腺が腫れたりします」か? なんだか少し安心しました(笑)。

当初「サイクルトレーニングは休養重視のトレーニング法」という印象がありましたが、定期的に(着実に)負荷を高めていくという点では身体への負担は決して小さくはないのだと思うようになりました。

セット間の休憩

(喜八)三上さんのホームページ記事を読むと、パワーリフターの練習法ではセット間の休憩は長め(10分〜)のようですね。

ところでサイクルの前半では使用重量がまだ小さいため楽に感じます。このような時も「セット間の休憩」を長めにとるのでしょうか?

自分の例をいいますと、サイクルの前半のウエイトが小さいときは1〜2分の休憩で次のセットに入っています(長いあいだ待っているのが面倒くさいということもあります)。そして、サイクルの後半に入ってから10分前後の休憩をとっています。

三上さんはどのようにされていますか?

(三上 )サイクルトレーニングの後半は、自己記録の更新がかかっていますから、体への負担は非常に大きいと思います。疲労が回復できたからこそより高い限界まで追い込める訳です。休養を重視することが、より厳しいトレーニングを可能にすることになります。

「セット間の休憩」については私も同じです。ウエイトが軽い時期は息が整うのも早いです。
だから、インターバルは短めとなります。その分、補助トレーニングを多めに採用したりしています。

サイクル間の休養

(喜八)サイクル間の休養」。つまりサイクルが終了して次のサイクルを始めるまでの休養期間に関しての質問です。この場合、つぎのようないくつかの考え方があるかと思います(ちょっと極端になっていますが・・・)。

  1. 疲労を抜くために「完全休養」をとる。普段の生活でも、階段を昇らずエスカレーターを使う、普通なら歩いていくところでもクルマを使うなどする。
  2. 軽い有酸素運動をおこなった方が疲れが早く抜けるので、ジョギングや水泳などを行なう。
  3. ウエイトトレーニングが休みなので、その分、有酸素運動の強度を高めるいい機会。積極的に有酸素運動を実施する。

これは個人差があるので一概には言えないと思いますが・・・。三上さんは「サイクル間の休養」をどのようにして過ごしていますか?

(三上 )私は昔は(1.)でした。普段でも有酸素的な運動は避けるようにしていました。ただ、最近はトレーニング量が激減していることもあり、健康を考えて(1.)と(2.)の間くらいです。普段の生活の中でできるだけ歩くようにしていますが、これは休養期間も変えないようにしています。

(喜八)三上さんもウォーカーでしたか。私もなるべく普段の生活のなかで歩くように心がけています。個人的にはウエイトトレーニングとウォーキングは相性がよいと感じています。

サイクルの中断

(喜八)先にも書きましたように、サイクルの終盤になると体調を崩しやすくなります。とくに冬場は注意しています。しかし、風邪をひいてしまうことはあります。そしてサイクルの途中で体調を崩してしまうと、その後のトレーニングをどうするか悩むことになります。

以下に「6週間サイクル」の途中で風邪をひいた場合をシミュレートしてみます。

・サイクルの序盤(1〜2週目)だったら、体調回復後にそのサイクルを最初からやりなおします。

・中盤(3〜4週目)だと悩みます。最初からやりなおすのも大変だし、中断期間を「なかったことにして」予定どおりに続けるか、または、1週間分くらいウエイトを落としてから再出発するか?

・終盤(5〜6週目)も基本的な考え方は、中盤の場合と同じですが、「RM」の更新がかかってくるので、精神的なプレッシャーが大きくなります。「いっそのこと、このサイクルはなかったことにして最初からやりなおすべきか」という考えも湧いてきます。

三上さんは、このような「サイクルの中断」が生じた場合、どのように対処されているでしょうか?

(三上 )私も同じように悩みます。体調不良だけでなく、仕事の都合でトレーニングできないこともありますし、なかなか思うようにゆかないです。

ただ、基本的にはサイクルは途中で止めず、記録を更新できなくても最後までやり遂げる方針で進めています。多少体調が悪くてもバーベルを持ってみると軽いこともあります。ただ、バーベルを持ってみてもやる気が高まらないほど具合が悪い場合は、軽い重量でフォームチェックとするか、完全に休むかして、予定を1週間延ばします。1週間延長の場合には、予定通り進めることが多いです。2週間以上延長してしまった場合には、少しサイクルを戻して実施することもあります。

最終日に体調が悪く目標が達成できない場合には、体調分を差し引いて納得するようにして、次のサイクルで頑張ることを考えます。次のサイクルで目標を増やすかどうかは、このときの調子によりますが、トレーニング強度が足りなかったわけですから、あまり無理な目標とはせず、再度同じ目標にチャレンジすることもあります。

最終日のプレッシャーは凄いですよね。私も数日前からトレーニングのことが頭を離れなかったりします。

(喜八)三上さんも「最終日のプレッシャーは凄い」ですか! なんとなく安心しました(笑)。「どうも自分はプレッシャーに弱いなあ・・・」と痛感していたものですから。

サイクルトレーニングを始めた方の中には、この緊張感が嫌でやめてしまったという人もいるようです。ある意味ではサイクルトレーニングでは精神力を鍛えることにもなるのではないかとも思っています。

体調の維持

(喜八)サイクルトレーニングでは体調を健康な状態に維持することが重要ですね。
三上さんもサイクルの終盤では扁桃腺を腫らしたりすることもある そうですが、「体調の維持」のために何か気をつけていることはありますでしょうか?

また、食事サプリメントなどについては、サイクルの前半と後半で変化させているのでしょうか? それとも同じでしょうか?

それと飲酒について。私はビールが好きで毎日のように飲んでいますが、サイクルの終盤では控えめにした方がよいのではないかと思い始めました。
三上さんは飲酒については、どのような考えをもっていますか?

(三上 )サイクル最終日のプレッシャーに関していいますと、あの緊張感を乗り越えたときの充実感は何者にも変えがたいものだと感じています。「苦あれば楽あり」という感じでしょうか。

栄養面ではエビオス錠は毎日欠かさず大量に取っています。 最近ビール酵母がブームですが、そのずっと昔からビタミンBコンプレックスとして理想的なサプリメントと言われてきたものです。あとは総合ビタミン剤、プロテインくらいです。
体調によってエビオス錠、ビタミン剤の量は変えたりします。
とくに体調がすぐれないときには、ビタミンCの錠剤を多めに摂るようにしています。

飲酒については、私自身は毎日晩酌する方です。これも体調に合わせればよいのではないでしょうか? 疲れてくるとお酒を飲みたくなくなるものです。そんな感覚に合わせて量を加減するのが良いように思います。

(喜八)エビオスは私の祖父(故人)が愛用していました。私も子供のころから、祖父に付き合っていたおかげで、ビール酵母の味が好きになりました。あの味が嫌だという人は少なくないようですが(笑)。最近では粉末タイプのビール酵母を毎日摂っています。

苦あれば楽あり」。本当にそうですね。私のようなレベルの低いトレーニーでも、自己記録を更新したときの喜びはとてつもなく大きなものに感じます。この喜びこそがウエイトトレーニング最大の楽しみとなっているのでしょう・・・。

長いことお付き合いいただきましてありがとうございました。

(喜八 2005-10-02、2007-01-13)

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参考文献




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