■ 「ウエイトトレーニングを楽しむ」対談


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なぜ筋肉がつかないのか? 第一回「35秒セット法」

SATO(ボディビル・コンテスト出場)

ポイント


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対談

(SATO)筋肉をつけたいと願って何年間も筋力トレーニングをしているのに、依然として筋肉が細いまま、体脂肪が多くついたまま、という方が少なくないように思います。

なぜ筋肉がつかないか?
筋肉が欲しいのに充分にはつかない、という人に向いた「正しいトレーニングのやり方」はあるのか?
プロトレーナーの1人として、このことを考え続けてきました。

(喜八)それは私にとっては切実な問題です。40歳を過ぎてから筋トレを開始して、そろそろ丸9年になろうとしていますが、「筋肉つくり」に目覚しい成功を収めたとは、とても言えません(汗)。この機会に「再入門」するつもりで、SATO さんの教えを請いたいと思います。

(SATO)それでは、初心者あるいは再入門者で「筋肉つくり希望」の方のためにアドバイスを送ることとします。

ジムに来て、それらしくトレーニング用の器具を扱っていると、自然と筋肉がつく。
このように思われている(誤解されている)方が多いように思います。
たとえば、テレビでプロ・ボディビルダーがトレーニングをしている姿も、最近では見かけるようになってきましたね。
しかし、テレビの特性上、短時間しか映しませんので、一部の場面だけが視聴者の印象に残ります。
ビギナーの方が、これ(一部の場面だけ)を真似するとどうなるでしょうか?
セット数・レップ数はおろか、トレーニングシステムも理解できないままに、ボディビルダーのトレーニングを真似されている方が少なくありません。
しかし、一般の方がこの方法で「筋肉つくり」に成功するのは難しいと思うのです。

また、それとは別にインストラクターから最初に指導してもらった種目・レップ数・セット数さえ行なっていれば、自然に筋肉がつくと思われている方も多いようです。
しかし、よほど運が良くなければ、あるいは天賦の才能に恵まれているのでなければ、この方法で「筋肉つくり」に成功するのは難しいでしょう。

(喜八)プロトレーナーの SATO さんから見て「筋肉つくりに失敗する人」というのは、どのようなタイプが多いのでしょうか?

(SATO)一概には言えません(笑)。
トレーニングの「使用重量」を増やすことの意味が分からない方、反対に重量に拘り過ぎて筋肉に刺激が足らない方など様々ですね。

「天賦の才能」ということに関して言えば、やはり「筋肉がつきやすい」「つきにくい」体質というのはあります。
しかし、仮に「つきにくい」体質であったとしても、諦めてしまう必要などはありません。
たとえば、文豪の三島由紀夫(1925-1970)は、もともとが非常に「ひ弱」な体質だったと聞きます。
いわゆる「筋肉がつきにくい」体質だった。
しかし、十数年以上にわたって気長に筋力トレーニングを続けた結果、持って生まれた「ひ弱」な身体を克服することができました。
プロボディビルダーに比べたら三島由紀夫はたいしたことがなかったと仰るかたもいます。
たしかに、その通りだと思います。
しかし、三島由紀夫氏のスタート時点での「素質」を考え合わせれば、三島氏はトレーニングで大成功を収めたといえるでしょう。
そして、ほとんどの方は三島由紀夫のような成功を収めるのは可能だと思います。

(喜八)「筋肉つくり」成功における「素質」の割合とはどれくらいのものなのでしょうか?

(SATO)筋肉そのものの素質なら33パーセントくらいかな? しかしそれ以上に、「やる気」と言う素質も大きいと思います(「筋肥大を理解できる」能力と言い換えることができるかもしれません)。
これらを合わせて70パーセント近いですね。
なお、この場合の「やる気」とは、本気で「筋肉つくり」を考えているか(理解しよううとしているか)という意味で使用しています。

どうしたら筋肉がつくのか?
自分は何をしたらいいのか?
何故?
と考える「素質」ですね。
インストラクターに教えてもらったことを、ただ機械的に繰り返すだけでなく、自分の頭で考える。
「筋肉つくり」を充分に実現するには、これが必要になってくると思います。

(喜八)それでは具体的にどのようなトレーニングをしたらよいのでしょうか?

(SATO)ジムで多くのトレーニーを見て感じるのは、筋肉が大きくなる方は「上手い!」ということです。
筋肥大を目的にして何年間もジムに通ったけれど、大きな筋肉がつかない方は「下手」だと感じます(スミマセン)。

おそらく本人には上手い・下手と言う意識はないのでしょうね。
筋線維自体の素質は元より、筋肉が大きくなりそうなトレーニング方法を、自然と感じ取ってしまう素質もありそうです。

自然と感じることができない方に何とか理解してもらうために、この記事を製作しているのですが(笑)。

最近、十数年筋力トレーニングを続けているのに筋肉がつかない!と言う方を指導しました。
その方は正確にトレーニングをしていました。
教科書的なフォームでした。
ただし、15秒ほどで、フォームが崩れる前にトレーニングが出来なくなり、1セットが終わりました。
「エッ!」これからが本番のトレーニングが始まると思った矢先でしたの私はビックリです。

この方の場合、10レップ1セットを20秒以内で終わっていましたので、「35秒くらいかけて必死でトレーニングをして下さい」と指導しました。

この方は本やホームページを見てトレーニング方法の勉強をしたそうです。
そしてフォームは綺麗なのですが、「筋肉を意識する」ことができていませんでした。

正確なフォームではあっても、一番力の要る角度になると急激に動きが止まってしまっていました。
そのため、ターゲットの筋肉自体はあまり疲労していません。

筋力トレーニングでは筋肉を適度に疲労(破壊)させる必要があります。

しかし筋肉の疲労(破壊)であって関節や腱の疲労(破壊)ではありません(これは、先ほどの方とは別に単に重量を増やせば筋肉が肥大すると思い込んでいる方の場合です)。

なお、筋肉自体が疲労するまでのトレーニングをしなくても筋肥大はする、と言う説もあります。
しかし、(筋肉が疲労するまでの)余裕が大きすぎると筋肉の肥大はしないと私(SATO)は思います。

(喜八)なるほど、1セットを35秒で行なう方法ですね。それではこれを仮に「35秒セット法」と呼ぶことにしましょう。

(SATO)35秒セット法(仮名)」ですね!
これは筋肥大を目的としたトレーニング法です。
パワーアップやリハビリテーション目的の方法ではありません。念のため。

パワーアップやリハビリテーションでは1セットにかける時間が違います。

筋肥大目的のトレーニングでは基本的には35秒をつかって「筋肉を使い切る」と考えましょう。
この場合「好ましいレップ数」は8回〜11回くらいでしょうか。
この辺りが無理なくハードに出来る回数とは思います。
一度、「効い〜た〜」と思った時に時間を見て下さい。
1セット35秒くらいになっていると思います。
筋肉が「効い〜た〜」ですよ。
「重いものが挙がった〜」と言う意味ではありません。

ただし、初心者の方に筋肉が「効い〜た〜」と言う感覚がつかめるか心配なのですが・・・。

筋力トレーニングを開始したときは、わりとユックリ動作していた人でも、慣れてくると動作が速くなる傾向があるかもしれません。
じつをいうと私もそうです。

「効く」のは肉体的苦痛を伴いますから、無意識の内に「苦痛を避ける」方向にいってしまうのかもしれません。

最初から「効かす」ことを目標にすると、トレーニングをすること自体が苦痛になってしまいそうです。
マラソンやジョギングでも最初から無理をすると苦痛を伴いますし、挫折もしやすくなるでしょう。
筋トレでもおなじことが言えそうです。

筋力トレーニングでも有酸素運動でも慣れてくると気持ち良くなるものです。

ですから最初は「筋肉が張っている」と言う感じをつかみましょう。
筋肉が張ると気持ちよいものです。
「効かす!」と言う意識よりも、まず「気持ち良く筋肉が張る!」ことを目標にしましょう。
そして徐々に「筋肉を意識する」度合いを高めていきましょう。
「筋肉を意識する」ことが充分にできるようになるころには、筋肥大も「目で見てはっきり分かる」状態になっているだろうと思います。

(喜八)SATO さん、懇切丁寧な解説をありがとうございました。

(SATO、喜八 2008-08-13)

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